デザイナーの必要性を認識する人の数は近年増加しています。
自身もデザイナーであるDeny Khoungさんは、近年スタートアップのCEOと話をする機会が多く、その時の会話の多くは「デザインとは何か」「どのようにデザインは会社に貢献出来るのか」というものだそうです。
度重なる会話を通して、Denyさんはデザイナーが会社という組織でどのような役割を期待されているのかが分かってきたそうなので、ここでご紹介します。
デザインには、プロダクトの操作性、UX/UI、ビジュアル性を高める効果があります。これはユーザーの満足へと繋がるのですが、デザインの力はそれだけには収まりません。よりデザインへの理解を深めることで、会社の方針さえも動かすことができるのです。
様々な場面でデザイナーが活躍を期待されています。
リーダーシップとデザイナー
共感をもってリードする: デザイナーは創設者、ビジネス関係者に自身のビジネスに対する信念を共感してもらうことが大切となります。
「なぜ?」を理解する: デザインをする際は、リーダーに「なに」を「どうやって」ではなく、「なぜ?」と意思疎通を図ることが必要です。
エンジニアとデザイナー
無駄なサイクルを減らす: 試作回数を削減し、効率的に仕事に取り組めるようになります。
開発にはデザイナーの目が必要不可欠: エンジニアが見落とした重要な細部を優れたデザイナーが発見してくれることがあります。またエンジニアは他の重要なタスクにより集中できるようになります。
統合ソリューション: エンジニアチームとデザイナーチームの統合により革新的なプロダクトを生み出すことができます。
製品とデザイナー
製品デザインの速度: デザイナーは新しいアイディアを具体化することができます。チームメンバーがそれぞれの考えを分析し、迅速にテストし、より良いインパクトの強い製品が作れるように促すことができます。
何をビルドするか: 時代の移り変わりが早い世の中で、どのような製品をユーザーが求め、必要としているかに集点を当て製品の優先順位を付けることができます。
データの分析: デザイナーはユーザーデータの分析を通して、製品、ビジネス、成長目標を評価し設計者に通知することができます。
営業+デザイナー
最大顧客価値: 顧客の全体像を把握することにより、顧客にとっての最大の価値が何かが分かります。
販売を容易にする: ユーザーへの共感と、リサーチから得た情報をコミュニケーションに活かすことができます。
説得力のある営業資料作成: 優れたデザインの模型や試作品は、信じられない程説得力を持ち、セールスを底上げします。
マーケティング+デザイナー
企業価値を高めるデザイン:審美的なマーケティングと企業ブランディングを行うことで、顧客の信頼と忠誠心を獲得できます。
一貫性を提供: デザイナーは音声、トーン、見た目、感触の全てに訴えかけるデザインを提供することができます。
ポジティブループ: 良いデザインは口コミの評価を高めます。
成長+デザイナー
努力を賛美し結果を得る: グロースハックはデザインの考えと基本的に似ています。ユーザー中心の設計、プロトタイプの作成が成長へと繋がります。
デザイン方法論を適用する: デザイナーが素早く何度もユーザーテストを行うことで、成長を最大限に促すことができます。
採用+デザイナー
才能を引き付ける: デザイナーは革新的なキャンペーンを考えだし、才能ある人を引き寄せることができます。
採用プロセスの改善: デザイナーは優れた経験を持つ者や評判のいい者を見極めることができます。
社内文化+デザイナー
文化の育成: デザイナーは企業の無形資産(ミッション、ビジョン、値、性格など)を有形のものとして表現することができます。
失敗を早めに経験する: デザイン文化は会社にオープンな雰囲気をつくり、チームのより良いコミュニケーションを作り出します。
以上になります。デザイナーは幅広く企業に関わっていける職種なのかもしれません。
この記事は「Design’s Value Across Startup Teams」を翻訳・参考にしています。