「憧れの人」がいるということはとてもいいことだと思いませんか?
自身のデザインに新しい「気付き」をもたらしてくれたり、仕事のモチベーションになったり、行き詰ったときのヒントを教えてくれたり……と、憧れのデザイナーが「いる」という恩恵は考えている以上に大きいのかもしれません。
そこで本稿では、それまでのデザインを一新するような革新的なデザインを世に放ったグラフィックデザイナーたちのほんの一部をご紹介します。ピンとくるものがあれば、そのデザイナーを深掘りしてみるのもいいかもしれませんよ!
革新をもたらしたグラフィックデザイナーたち
1.ポール・ランド氏
ランドはその名声と業績において以下に紹介するすべてのデザイナーを凌ぐでしょう。アメリカンモダニズムの革新的なデザインであるIBM、ABC、オリジナルUPSのロゴは、20世紀中その地位を守り続けました。
2.ネヴィル・ブロディ氏
デザイナーであり、ブランド戦略家であり、またタイポグラファーである彼は、パンクムーブメントからインスピレーションを得ていました。彼はロンドンの風景、政治、音楽の変化を作品に反映させてきました。
3.ミルトン・グラサー氏
全時代で最も有名なグラフィックデザイナーと言えば、グラサー氏ではないでしょうか。彼が「IラブNY」のドラフトを描いたナプキンはニューヨーク近代美術化に展示されています。また、1976年には世界貿易ビルのレストランのデザインも手がけました。
4.ソール・バス氏
バスが手掛けたクラシック映画のポスターたちは世界的に認識されています。また、彼が与えた最も大きな影響は、映画のタイトルシークエンスの変革です。バス以前は、タイトルシークエンスは活気のないつまらないものでした。
5.アニー・アトキンズ氏
アトキンズ氏はウェス・アンダーソンの映画、「グランド・ブタペスト・ホテル」の製作にグラフィックデザイナーとして参加しました。本映画でのグラフィックに対する信頼と美しさは、映画におけるグラフィックデザインの意味を改革するものとなりました。
6.マッシモ・ヴィネッリ氏
イタリア出身のデザイナーであるヴィネッリ氏はヨーロピアンモダニズムをアメリカへと持ち込みました。彼のデザインはニューヨークの地下鉄、アメリカンエアラインそしてフォードへと広がっていきます。彼はデザインを、情報を表現する方法として捉えています。
7.アルバン・ラスティング氏
ラスティングはブックカバーデザインの名手です。美しいタイポグラフィが印刷されたパステルカラーは、彼の作品に共通する点です。彼は19世紀初頭の時点で、グラフィックデザインという業界が急成長することに気づいていました。
8.マックス・ビル氏
ビルはおそらく最も変わったデザイナーの一人でしょう。自身のユニークなスタイルを海外や建築、彫刻、グラフィックデザインに取り入れました。カラフルで幾何学的なパターンは19世紀のスイス・スタイルに貢献するものであり、我々のグラフィックデザインに対する考え方を再定義しました。
(※本稿は「Famous Graphic Designers Who Changed Everything 」を翻訳・再編集したものです)