「ブランドロゴのデザイン」はデザイナー冥利に尽きる仕事のひとつと言えますが、一方でちゃんと伝わり記憶に残るロゴデザインは難しいものですよね。ましてそれが「活字を使ったもの(ロゴタイプ)で!」なんて指定がついていれば難易度はさらに高く感じてしまいます。
ちょっと初心に帰って「単に文字を並べただけのもの」と「ロゴタイプ」は何が違うの?という視点で、10の事例を眺めてみませんか?
これからご紹介するブランドロゴはすべて活字をベースに構成されたロゴタイプです。しかし単なる文字を並べただけのものではなく、目を惹くものばかりです。
目を惹くロゴタイプ10選
- Snap Kitchen
健康フードのテイクアウトチェーンであるSnap KitchenのロゴはGalano Grotesqueフォントがベースとなっています。「a」と「p」をフォークのシルエットで繋ぎ、「kitchen」をナイフのシルエットにぶら下げることで、楽しく生き生きとしたブランドのイメージを表現しています。
- Make by Greig Anderson aka Effektive
引き算の力。文字の一部を取り除いてしまうことで、ロゴに新しい意味合いを持たせることもできます。Effektiveはグラスゴーにあるデザイン会社であり、「できるだけ少ないデザイン」というディーター・ラムスのモットーに従っています。
- Edge Board
Edge Boardは、ユニークなハンドメイドのまな板のことです。エッジを使って刻んだ食材をまとめたり皿に移したりすることができます。商品のイニシャル「EB」を使い、シンプルかつ効果的にその特徴を表現しています。
- MailChimp
メール配信ニュースレターの手書き風ロゴです。猿のマスコットと同様に、堅苦しくなく、親しみやすいといった企業の特徴を表しています。
5.Mnml
MNMLはミニマリスト建築、デザインをテーマにした出版物です。そのテーマを表象した必要最低限のデザインおよびカラーとなっています。
- Mood by Zaky Arifin
ジャカルタをベースとしているZaky Arifinが制作しました。一つの文字を置き換えることで、生命体のような印象を与える面白いロゴです。想像力に富んだデザインです。
- Bad Rabbits by Pablo Cánepa
配置の上手さと少しの工夫で、アパレル企業Bad Rabbitsの「b」が魔法のように「うさぎ」のアイコンへと変貌を遂げています。
- Canopy
Canopyは炭素排出量を減らすことを目的に、政府、企業、組織、個人のために植樹をしている組織です。引き伸ばされた文字を使うことで、「CANOPY」という文字を木へと変身させています。
9.The Kingdom by Kris Sowersby
このロゴは、文字と文字を結合したロゴの素晴らしい例です。「t」と「h」が上手に繋げられています。また「m」や「t」は水滴のようなパーツを持ち、「k」と「g」はとても素敵なタッチです。
- Cure Life Products by Dowling Duncan
ロゴからファーストエイドのシンボルが巧妙に浮かび上がってきます。肌の治療製品を取り扱い、かつ世界を助けるというコミットメントのもと、売り上げの20%をチャリティに寄付しているCure Lifeの企業イメージにぴったり合っています。
(※本稿は「Typographic logos: 35 eye-catching examples」を翻訳・再編集したものです)