かつてウェブデザインでタブーとされていたものは、最近新しいテクニックとして復活してきています。今や、ユーザーはスクローリングを使うサイトを好んでいるのです。スクローリングはデザイン要素のコアなインタラクションとして再び改革されているので、デザイナーもこの新しいルールを学ぶ必要があるでしょう。
なぜスクロールがまた登場したのか
多くのユーザーがモバイルデバイスを利用しているので、スクローリングは必須になってきています。スクリーンが小さければ小さいほど、スクロールは長くなります。
でもそれだけではありません。インターネットのスピードがよくなっているので、クリックしてページを飛ぶより、スクロールしていく方が早く情報にアクセスできるのです。
それではスクローリングの利点と不利な点を見てみましょう。
利点
・早い
複雑なナビゲーションを通してクリックしていくのに比べ、スクローリングはユーザーエクスペリエンスを遅くしたり、制限することがありません。実際に経過している時間よりも、ユーザーの時間に対する「感覚」がもっと大事なのです。
・ユーザーの気をひく
スクローリングは利用しやすいため、インタラクティビティを助長し、サイトにいる時間を長くしてくれます。特に無限にスクローリングが続くサイトにおいては、ユーザーが思ってもみなかったような関連するコンテンツを発見できるという利点があるのです。
・リスポンシブデザイン
ページのデザインはデバイスが変わることでスクリーンのサイズや能力が変わり、複雑になります。でもスクローリングの機能を使えばもっとシンプルになるのです。
不利な点
・SEOに不利
1ページしか表示されないということは、SEOにとってネガティブな点があります。
・スピード
動画やイメージギャラリーなどの大きなコンテンツをのせるとサイトのスピードが遅くなる恐れがあります。これはJavascriptやJQueryを使ったパララックススクローリングのサイトなら尚更です。
・フッターがない
エンドレスにスクローリングが続くと、ページの下にナビゲーションがないことでユーザーが困惑してしまうかもしれません。そんな時は貼り付けられるフッターを使うと良いでしょう。
これらの利点と不利な点はさておき、ロングスクロールにふさわしいサイトは、以下の3つでしょう。
- ・かなりの量のモバイルトラフィックがあるサイト
- ・頻繁にアップデートや新しいコンテンツが登場する(ブログなど)
- ・多くの情報が単一の方法で表示される(インフォグラフィックなど)
スクローリングを使うことに良い点やそうでない点はありますが、人気のデバイスはスクリーンが小さく、よりスクローリングを必要とします。そしてこの小さいサイズのデバイスがこれからもニーズがある製品なのです。
※本記事は、The New Rules for Scrolling in Web Designを翻訳・再構成したものです。