現在、デザイナーに求められるスキルが非常に多くなっています。
特にUXデザイナーはユーザの心理を把握するだけでは不十分で、自分でインターフェースのデザインもできなければなりません。最近私が見つけた求人には、求められるスキルにプログラミング言語の習得と書いてあり、衝撃を受けました。もちろんコードが書ければ有利ですが、コーディングができなくともUXデザイナーの仕事はできるのです。詳しく解説します。
1.プロトタイプの作成にコーディングは必要?
プロトタイプはデザイナーのアイデアを伝えるために作ります。コーディングができればプログラマーたちとのコミュニケーションがよりスムーズになるでしょう。しかしUXデザイナーの仕事は、ユーザの心理や体験について理解し、彼らが求めているものを察知してそれを届けることのはずです。
ユーザは機能がどのように達成されるかなど気にしません。彼らが気にするのは、ニーズを満たすためにどのように操作すればいいのかということだけです。もしUXデザイナーがコードを書けるなら、フロントエンド開発者の仕事がなくなってしまいます。
UXデザインとプログラミングは、どちらも専門知識が要求されます。つまり、デザイナーがプログラマーに匹敵するスキルを身につけるのは非常に大変なのです。さらに、要求されるスキルは企業やプロジェクト次第で変わります。大企業で働くならばデザインの仕事に専念できるでしょうし、スタートアップ企業で働くならばさまざまな仕事ができなくてはなりません。
2.コーディング無しでプロトタイプを作るには
コーディングなしでもプロトタイプは作れます。具体的には、次のステップを踏むといいでしょう。
- 1.自身のアイデアを明確にする
- 2.ユーザーについて調査や分析をし、シナリオを作る
- 3.基本的な操作・体験のロジックを作る
- 4.基本的なフレームワークを組み立てる
- 5.プロトタイプを作る
特にステップ5は重要です。デザイナーの中には紙とペンで作る者もいれば、ソフトウェアで詳細にデザインする者もいます。個人的には専用ツールを使って作成し、時間とコストを節約するのをおすすめします。最近では便利なツールがいくつも登場しています。
まとめ
プロトタイプデザインにおいて、コーディングのスキルはプログラマーとのやり取りをスムーズにしてくれます。しかしUXデザイナーの仕事はユーザーの体験を向上させることであり、そこに集中すべきです。コーディングは専門家に任せておきましょう。デザイナーにもコーディングスキルが必要かと問われれば、私の答えはノーです。
※本記事はDoes UX Design Require Coding When Creating a Prototype?を翻訳・再構成したものです。