人生とは挑戦の連続です。時には過酷な試練もありますが、試練は私たちを成長させてもくれます。デジタル製品においても同じことが当てはまり、挑戦やミッションは、ユーザがウェブやアプリに戻ってくる理由となるのです。今回はミッションとチャレンジという観点から、UXにおけるゲーミフィケーションの作り方を考えてみましょう。
ゲームにおけるミッションとチャレンジ
ゲームでは、その世界や旅路を楽しんでもらうため、プレイヤーにミッションとチャレンジが与えられます。プレイヤーは次々とミッションをこなし、さまざまなチャレンジに立ち向かいます。先に進むにつれ、プレイヤーは初心者から上級者へと成長し、それが自信へとつながります。この形式は、アプリやウェブサイトにも適用できます。
ユーザには、毎日そのアプリを使う理由が必要です。有力なものとして、ユーザがどんなチャレンジでもこなせるという自信が挙げられます。これを利用して、UXにミッションとチャレンジを組み込みましょう。
ミッション
ミッションとは、ユーザが達成する必要のある任務で、ユーザが製品を使う上でのガイドラインです。ミッションをこなすことでユーザはアプリの使い方を学び、スキルを向上させるのです。毎日、毎週、毎月の単位で繰り返されるミッションもあり、ユーザのモチベーション維持につながります。
チャレンジ
チャレンジはユーザをミッションの達成へと導く階段です。大きなタスクを達成するための、小さなタスクの集合とも言えます。タスクを達成するため、ユーザは一週間の間、毎日サイトを訪れるといったチャレンジを行います。
デジタル製品に組み込む
では、UXを向上させる上でミッションとチャレンジをどう組み込むべきか、いくつか例を見てみましょう。
先ほど紹介したゲームの形式は、教育アプリで広く使われています。さまざまなミッションやチャレンジが、ユーザのモチベーションを保ちます。ゲームの要素が、学習プロセスをより動的かつ楽しいものに変えてくれます。たとえば語学学習アプリでは、一日に学ぶ単語の数をチャレンジに設定できます。
スポーツでも、日々チャレンジが発生しています。フィットネス系アプリは、アマチュアのみならずプロのトレーニングにも役立ちます。アプリが運動を計測し、体がどのように反応したか記録に残します。ここにミッションをチャレンジを組み込めば、ユーザのやる気を維持し、より高い目標を達成する手助けとなるでしょう。
まとめ
モチベーションは、非常にパワフルなエンジンです。モチベーションを高く保つことで、人は大きく前進できます。ミッションとチャレンジはモチベーション維持に役立ち、人を次のステップへと進ませてくれるものです。アプリやウェブサイトにこの2つの要素を取り入れれば、ユーザは今よりももっと製品を利用し、成長を遂げてくれることでしょう。
▼ゲーミフィケーションについて基礎を学びましょう。
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※本記事はGamification in UX. Missions and Challenges.を翻訳・再構成したものです。