Webデザイナーとして、新しいサイトを立ち上げるためのタイムラインについてクライアントに尋ねると、たいていは「できるだけ早く」と言われます。しかし、短期間でWebサイトをコンセプトから完成した製品までもっていくには、数々の課題があります。
1つは、急ぐことで間違いを起こす可能性が高くなることです。ディテールにおけるミスは、スペルミスやレイアウトの崩壊の形で現れます。急いだ結果が、サイトの全体的な品質に反映されるのです。
ありがたいことに、いくつかの手順さえ踏めば、高いクオリティ基準を維持しながらサイトをすばやく立ち上げることは不可能ではありません。
本記事では、短時間でWebサイトを立ち上げるために踏むべき手順をまとめました。
1.一から始めない
時間が本当に迫っているなら、最初から始めることができないかもしれません。ゼロからサイト全体を構築するプロセスを踏むと、期限までに間に合わなくなります。
そんな時、プロセスをスピードアップするために使用できるツールとサービスがあります。たとえば、サイトビルダーを使用すると、ニーズに合わせてカスタマイズできる、あらかじめ設計されたテンプレートを使用して開始することができます。その場合、サイトの見た目は100%オリジナルではなくなることになりますが、オリジナルなものにするためにカスタマイズすることは可能です。
機能性を真剣に追求するなら、うまく作られたWordPressテーマの使用が素晴らしい解決策となるでしょう。すべてのハードデザインと開発作業が完了したところから始められます。そこから、必要なプラグインを統合して、必要な機能を追加することができます。
2.コンテンツの焦点を絞る
EwaStudioによるCraftsma
デザインプロセスよりさらに、サイトの立ち上げを遅らせる最大の原因は、コンテンツ開発です。
迅速にWebサイトを立ち上げることが最優先事項である場合は、コンテンツに関しては最小限にしましょう。たとえばビジネスを宣伝する数十の慎重に作られたブログの記事を用意した上で物事を始められれば言うことはないでしょうが、それは実際的ではありません。代わりに、提供するサービスや製品、連絡先情報などのように、訪問者が知る必要がある基本的内容のみを考えるようにしましょう。
サイトが起動したら、快適なペースでコンテンツを追加できます。このやり方は実際、リピート訪問者が何か新しいものを見つけられるという点では良いことです。
小規模から始めるもう一つの利点は、最も重要なコンテンツをできるだけ良いものにすることに集中できることです。
3.助けの手をリストしておく(できれば複数)
Webサイトの構築は容易ではありません。プロセス中に予想以上に時間がかかる特定のタスクが存在する可能性があります。最初はシンプルに見えても、急いでやることでこんがらがったしっちゃかめっちゃかに変わることがあります。
このような状況に陥ったときは、専門家に助けてもらいましょう。そうすれば、プロジェクトの他の部分に集中することができます。
しかし、予告なしの事態が起こるのを待つ必要もありません。たとえば、自分の得意ゾーンから外れる部分があるとあらかじめわかっているなら、他人の助けを得ることを考えましょう。先に計画することで、予定にない脱線を避けることができます。
4.ハード・チョイスをする
もしあなたが良い、速く安いものを求めているなら、そのうち2つを選びましょう。ポイントは、一度にそれらの3つのすべてを得ることはないということです。
「速さ」が最初のウィッシュリストにあるかぎり、必然的にいくつかのトレードオフは避けられません。これは、複雑な機能はとりあえず延期することを意味します。あるいはサイトを立ち上げるために、とにかく立ち上げるという至上問題以外の問題は焦点から離さなければならない可能性があります。
これらのタイプの意思決定を行うことで、実際には3つの特質をすべて達成するための道に身を置くこととになるかもしれません。「今全て」を持つことができないことに気づいたら、割り当てられた時間と予算内で実行可能なものにあなたの努力を集中させることができるからです。そういう意味では、おそらく「良い、速く安い」というのはそれほど非現実的ではありません。
サイトを立ち上げるためのタイトなタイムラインを持つことは挑戦です。しかし、それは不可能ではありません。
そもそもサイトを立ち上げることそのものに、乗り越えるべきハードルがあふれています。 圧縮されたタイムライン内で行うと、さらに多くの障害が発生します。 しかし、適切なアプローチでは、考えられるよりも短い時間で最高品質のサイトを立ち上げることができます。
※本記事は、Ways to Launch Your Website Quickly, Without Sacrificing Qualityを翻訳・再構成したものです。
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