ブランド力の強化、顧客とより会話を持つにはブランドコミュニティの形成が必要です。ブランドコミュニティはお得意様を一箇所に集め、ブランドにとって思わぬ成功となります。コミュニティはオーディエンスにとっても、同じような考えの人達と話せる楽しい場所です。以下、ブランドコミュニティとは何か、なぜビジネスにとって重要なのかについてまとめたクイックガイドです。
ブランドコミュニティとは?
ブランドコミュニティを簡潔に言うと、ブランド信仰の表れです。コミュニティの一員は、ブランドに対し特別な感情を持っています。ブランドのコンテンツについてまとめ、家族や友人に企業に関することなどを話してくれます。ブランドコミュニティはブランドの認知とは異なります。
商品を購入してくれたからといって、ブランドコミュニティにエンゲージしているとは言えません。ブランドコミュニティとはソーシャルメディアにあるブランドの全てのコンテンツをフォローし、商品やサービスについて他の人々に共有したり、ブランドがすること全てを楽しんでくれる人達のことを言います。
もっとシンプルに言うと、ブランドコミュニティとはブランドと精神的なつながりを持っている人達が同じような人達とつながる場所なのです。
なぜコミュニティが必要なのか?
まず、すでにソーシャルメディアに存在する、ブランドコミュニティーについて把握することが重要です。コミュニティを見つけたら、直接繋がり、交流を通して戦略を立てましょう。ブランドコミュニティは強力なビジネスツールになります。商品やサービスを利用している人達と定期的に接触することができれば、新しい商品の試供品を試してもらい、機能について紹介、ブログでのシェア、品質改善のためのフィードバックを得ることができます。
ブランドコミュニティは顧客中心主義を実現し、ビジネスについて広めることを可能にします。成功する強固なブランドコミュニティを形成するよう心がけ、コミュニティのメンバーにとって利益のあるものにしましょう。
次にブランド、オーディエンス両方にとってメリットがある成功するブランドコミュニティをどのように形成するかお話ししましょう。
成功するブランドコミュニティを形成するには?
ブランドに愛着を持っている人達を集めた場所を作りましょう。成功するブランドコミュニティは、決して一つではなく、様々な形があります。では、どれがブランドに合うのか決めるために踏まなければならないプロセスについて紹介しましょう。
1. ブランドの定義
ブランドコミュニティの形成において、何を取り扱っているかだけでなく、ブランドが何であるのか把握する必要があります。ブランドのミッション、ビジョン、ブランドボイス、パーソナリティも含みます。ブランドが目指しているものは?誰の役に立とうとしているのか?何で知られたいのか?
これらは全てコミュニティを形成する上で明確にしておくことが大切です。ブランドがどういったものであるか紹介すればするほど、ターゲットオーディエンスを引きつけることができるからです。
2. ブランドのゴールと指標
ブランドコミュニティは顧客中心主義の実現と、ビジネスについて広めることを可能にするとお話ししましたが、実際に形成するにあたりいくつか明確にしておく必要が有る項目があります。以下は、戦略を立てる上で明確にすべきポイントの一部です。
・最終的に、コミュニティの目標の背景にあるものは?
・商品についての疑問を解決するのに役立っているか?
・コミュニティーのメンバーがエンゲージし続けるために何をしているか?
・ブランドコミュニティの成功をどう計るか?
・何を指標とするか?見込み客の獲得か?それともコンバージョン率?
・ブランドコミュニティのゴールはどのように企業のゴールに役立つのか?(例:どのようにマーケティング、サポート、売上に役立つのか?)
ゴールと指標の設定ができていれば、残りのプロセスは簡単です。
3. コミュニティのプラットフォームを選ぶ
ブランドコミュニティのホームベースとなるいくつかのプラットフォームを紹介します。ここでは、人気のものだけをカバーしているので、自身のブランドやオーディエンスに最適なものを選ぶようにしてください。
フォーラム
フォーラムはブランドに直接関係の有る無しに関わらず、関心のあることを共有するのに適しています。Spotify’s communityを例に、Spotifyは音楽ストーリーミングの最大手です。大きなコミュニティーに適していると言えるでしょう。
人々が好きな音楽について語っている、新しいアーティストやプレイリストをシェアするかどうかに関わらず、メンバー同士の交流を活発にするフォーラムは音楽業界のブランドコミュニティの中心としてふさわしいでしょう。
ソーシャルメディア
ソーシャルメディアでブランドコミュニティを作るには二つの方法があります。プラットフォームを通してエンゲージメントを高めるか、ソーシャルメディアでグループを作る方法です。ソーシャルメディアを活用してブランドコミュニティを形成している良い例として、宝石小売ブランドのRing Conciergeがあります。
企業のオーナーによりInstagramのビジネスアカウントが運営されており、彼女自身が積極的にコミュニティーへ参加し、オーディエンスとの関係も風通しの良いものとなっています。Instagramのストーリーズを通して定期的に交流を行い、Q&A、新しい商品についての投票を行います。
コミュニティはハッシュタグなどを用いて形成することも可能です。以下の写真編集アプリのA Color Storyがその例です。ハッシュタグ#AColorStoryを用いることで、ブランドへの愛着心を持たせ、ユーザーの作品を掲載することで信憑性も高めています。
最後は、ソーシャルメディアでグループやコミュニティを作り、参加を促し実際に交流させる方法です。FacebookやLinkedInはこの方法において最も利用されています。以下、グラフィックデザインソフトウェアVismeの例です。VismeではFacebookグループ The Visme Loungeを作り、ユーザー同士がデザインをシェア、アイデアを集めたりしています。
ブランドが直接管理できるFacebookグループは、成功するブランドコミュニティをより簡単に実現します。
謝礼 or 紹介プログラム
ブランドコミュニティをより良いものにする方法は、常連顧客や紹介者にお返しをする特典プログラムの計画です。特典プログラムは常連客に特権を与えます。良い例が、Starbucksでしょう。
特典メンバーがStarbucksアプリを通じて注文を行った場合、無料のエスプレッソやドリンクなどの特典と交換できるポイントを貯めることができます。紹介プログラムも常連客にお返しをする方法の一種で、紹介をしてくれた人へ支払いを代わりに行うことでより大きなコミュニティの形成を可能にします。
外部のコミュニティプラットフォーム
ブランドコミュニティは外部のコミュニティプラットフォームの利用でも作ることができます。SlackやMobilizeなどを通じて様々なチャンネルや話題を提供し、それについてコミュニティのメンバーに話し合わせることができます。
4. ブランドコミュニティと定期的に交流する
コミュニティーのメンバーに一員であり続ける理由を与えましょう。疑問には全て答え、議論を投げかける投稿を行い、コミュニティ内での新しい交流を生み出しましょう。Sproutのsocial media engagement toolsはコミュニティメンバーの投稿を一つ残らず逃さず、彼らとの関係を育てるのに役立ちます。
最後に
ソーシャルメディアを、ただエンゲージメントを高めたり、知名度を上げることができるものとしてでなく、貴重な資産として活用しましょう。顧客、見込み顧客にとってブランドが価値のあるものと思われるようエンゲージメントを高めていきましょう。