マーケティング

マーケティング

PR

「均質混合物」とは? 実は身近にある好事例12選

RankRED

RankRed is a place where you can find a lot of interesting and inspiring stuff about science and technology, internet, programming tools and plugins, robots, machines and high tech gadgets, and much more.

本記事は、12 Best Examples of Homogeneous Mixtures
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

1,498 views

読了時間 : 約5分53秒

混合物とは、2種類以上の化合物を物理的に混ぜ合わせたものです。それぞれの化合物は混合物の中で独自の特性を保持しています。科学者は混合物について、均質なものと不均質なものの2種類を認識しています。この記事では、均質な混合物について説明します。

 

均質混合物では、すべての成分や粒子が均一に分布しています。どのような試料でも、その構成要素はすべて同じ分量で溶解しています。すべての溶液は事実上、均質混合物とみなすことができます。

 

均質混合物にどれだけ多くの異なる粒子が含まれていても、この粒子を肉眼で見ることや、フィルターや遠心分離機のような物理的な方法で分離することはほとんど不可能です。

 

溶質【溶液に溶けている物質】と溶媒【他の物質を溶かす物質】の最初の相【物事のありさま】が異なっていても、最終的な溶体は常にひとつの相(気体、液体、固体)です。また、溶体の沸点や融点などの物理的性質は、個々の成分とは異なる場合があります。

 

概して、均質混合物には4つの重要な特徴があります。

・相はひとつだけである。
・混合物の構成要素はそれぞれの化学的性質を保持しているが、目に見える形で分離はしていない。(ただし、これらの構成要素は、分子レベルでは個々に見ることができる)。
・機械的な方法を用いても,混合物の構成要素を分離することはできない。
・試料は、混合物の異なる部分から抽出されても、同一の特性および組成を有する。

 

均質混合物と純物質はどう違うのか?

純物質と均質混合物は、どちらも均質で単一の相であるため、混同されることがよくあります。違いはそれぞれの組成にあります。

 

純物質は通常1種類の粒子でできており、一定で固定した構造を持っています。一方、均質混合物は比率の異なる2種類以上の化合物でできています。たとえば、清涼飲料水に含まれる甘味料の量は、試料によって異なることがあります。

 

この現象をよりよく説明するために、日常生活で見かける均質混合物の好事例を集めました。

 

注:混合物が均質か不均質かの判断は、観察方法によって異なります。混合物を顕微鏡下に置くと、その個々の成分を観察することができます。そのため、微小規模やナノ単位では、ほとんどすべての均質な混合物が不均質になります。

12. コーヒー

構成要素:コーヒー、牛乳
相:液体

 

疲労感を軽減し、活力を高めたいとき、皆さんはコーヒーを淹れますね。マグカップに好きなコーヒーを注ぎ、ミルクと砂糖を加えてかき混ぜます。

 

すると、茶色い均質なカフェイン入りの飲み物ができあがります。飲むたびに味や見た目が変わることはありません。そして、ひとたび出来上がったコーヒーは、物理的な方法で成分(コーヒー、ミルク、砂糖)を分離することはできないのです。これは、最も多く添加した物質の特性を受け継ぐ、均質混合物の最も分かりやすい事例です。

11. 瀝青

構成要素:重質炭化水素
相:粘り気のある液体

 

瀝青(れきせい)は、複雑な重質炭化水素からなる低級原油です。古い油井内の、濃厚で粘り気のある液体です。

 

地下から瀝青を採取する際、様々な化学物質で処理し、より良い製品にグレードアップします。ナノ改良された瀝青合材は、舗装工学の用途で優れた特性を発揮するように微調整することができます。

 

たとえば、カーボンナノチューブ(均質な三次元ネットワークと高い空隙率を持つ最も有望な軽量カーボンナノ材料の一つ)を瀝青と混合すると、耐わだち掘れ【路面の凹み】性、高温安定性、剛性、回復挙動を改善することができます。

10. セメント

構成要素:カルシウム、ケイ素、アルミニウム化合物
相:固体

 

セメントは、主にコンクリートの材料となる無機質の結合材です。世界で年間40億トン近いセメントが生産されており、その半分は中国で生産されています。

 

セメントは、石灰(酸化カルシウムまたは水酸化カルシウム)60〜65%、アルミナ(酸化アルミニウム)17〜25%、マグネシア(酸化マグネシウム)3〜8%、酸化鉄1〜6%、三酸化硫黄1〜3%、硫酸カルシウム0.1〜0.5%でできています。これらの成分を混合して粉砕すると、均質な粉末になります。

9. 青銅

構成要素:銅、錫(すず)
相:固体

 

青銅は銅と錫の合金です。銅と錫の比率がどの青銅でも全く同じではないため、均質混合物と呼ぶことができます。

 

青銅のほとんどは銅(87〜88%)と錫(12〜12.5%)を含みますが、他の材料を加えて、様々な特性の合金を作ることがよくあります。そういった材料としては、金属(アルミニウム、マンガン、亜鉛など)のほか、非金属や金属化合物(リン、ヒ素など)が挙げられます。

 

青銅は延性、剛性、切削性が高いため、ベアリング、バネ、自動車用トランスミッションなどの部品に広く使われています。また、鉄とは異なり、硬いものにぶつけても火花が出ません。そのため、槌やスパナ、ハンマーなど、爆発性のある環境下で使用される耐久性のある工具の材料としても使用されています。

8. 鋼鉄

鋼線

 

構成要素:鉄、炭素
相:固体

 

鋼鉄は、鉄と炭素からなる均質な合金です。また、その性質を構成するために、他の元素も少量添加されます。たとえば、ステンレス鋼には10分の1のクロムが加えられ、耐食性、耐酸化性が高められます。

 

引張強度、降伏強度に優れているうえに安価であるため、鋼鉄は世界で最も一般的な合金の一つとなっており、年間16億トン以上生産されています。また、機械、工具、建築物、インフラ、自動車、船舶、兵器、電化製品など幅広く使用されています。

7. 亜酸化窒素

歯科で使用される亜酸化窒素タンク

 

構成要素:窒素、酸素
相:気体

 

亜酸化窒素、別名笑気ガスは、窒素と酸素の均質混合物です。化学式はN2Oで、窒素の酸化物です。常温では無色で、不燃性、水溶性です。高温では、強力な酸化剤として作用します。

 

麻酔作用や鎮痛作用があるため、歯科や手術室で広く使われているほか、ロケットの推進剤や内燃機関の出力を高めるための酸化剤としても使用されています。このガスは燃焼時に多くの酸素を供給するため、エンジンはより多くの燃料を燃焼させて、より大きな出力を得ることができます。

 

グランドビューリサーチ社のレポートによると、世界の亜酸化窒素の市場規模は2025年までに14億7000万ドルに達する見込みです。アジア太平洋市場は、今後数年間で大きな成長を遂げると予測されています。

6. 酢

構成要素:水、酢酸
相:液体

 

市販されている酢は、ほとんどが均質なものです。この混合物には、料理、園芸、掃除など様々な用途があります。また、医療にも応用されています。

 

一般的なホワイトビネガー【ただの酢】は、水(93~96%)と、酢酸(4~7%)で構成されています。中には20%近い酢酸を含むものもありますが、それは洗浄用や農業用に特別に作られたものであり、食用ではありません。

5. 生理食塩水

構成要素:塩、水
相:液体

 

生理食塩水は、塩化ナトリウム(塩)と水の混合物です。生理食塩水は通常、塩分0.9%、水分99.1%で、涙や血液中のナトリウム濃度とほぼ同じです。

 

また、より低濃度や高濃度の溶液が使用されることもあります。生理食塩水には、いくつかの医療用途があり、たとえば、副鼻腔の洗浄、傷口の洗浄、脱水症状の治療、ドライアイの改善などに使用されています。

4. 洗濯用洗剤

構成要素:軟水化剤、界面活性剤、漂白剤、酵素
相:液体と固体(粉体)

 

洗濯用洗剤(洗浄剤)は、粉末と液体の形で生産されています。量としては、粉末洗剤は液体洗剤に比べて2倍の販売量です。それでも、金額ベースでは、両者は世界の洗濯用洗剤市場で同程度のシェアを占めています。

 

ほとんどの洗濯用洗剤には、軟水剤50%(重量比)、界面活性剤15%、漂白剤7%、酵素2%、その他、土付着防止剤、蛍光増白剤、香料、腐食防止剤などの成分が含まれています。

 

各メーカーは、それぞれのブランドを作るために秘密の成分や合成プロセスを持っています。これらの成分の多くは植物由来ですが、石油をベースにしているものもあります。各成分の量と混合方法が、洗剤の洗浄能力を決定します。

3. ガソリン

構成要素:原油、その他の石油系液体
相:液体

 

ガソリンは、ほとんどの火花点火式内燃機関の燃料として使用されています。石油の分別蒸留で得られる有機化合物を原料としており、性能の向上や化学的安定性を高めるために、様々な化学物質が添加されます。

 

たとえば、エタノールやメチルtert-ブチルエーテルなどの含酸素化合物が、燃焼をよくするためにガソリンに添加されます。これによって、無色で可燃性の均質混合物が得られます。また、多くの石油メーカーは、ガソリンのグレードを区別するために、この液体に染料色を加えています。

2. 血漿

構成成分:水、重要なタンパク質
相:液体

 

血漿は、血液中の黄色っぽい液体で、全体的に均一な組成です。全血液量の約55%が血漿で、残りの45%は白血球、赤血球、血小板です。

 

血漿の大部分は水(92%)と、血清アルブミン、グロブリン、フィブリノーゲンなどの重要なタンパク質(7%)でできています。血漿のごく一部(1%)には、ミネラル塩、脂肪、糖分、ビタミン、ホルモンが含まれています。カリウムやナトリウムなどの電解質を筋肉に運び、血圧や体内の適切なpHバランスを保つのに役立っています。

1. 空気

構成要素:窒素、酸素ガス
相:気体

 

空気は気体物質の均質混合物です。地球の大気は層ごとに密度が異なるため、空気中に含まれる様々な物質の量も異なります。

 

対流圏(すべての気象現象が起こる最下層)の空気には、約78%の窒素、21%の酸素、0.9%のアルゴン、0.04%の二酸化炭素、そして微量のその他の気体が含まれています。

 

対流圏には、大気中の水蒸気の99%が含まれています。太陽エネルギーや地上からの熱放射を吸収し、気温を調節しています。

おすすめ新着記事

おすすめタグ