「モバイルファースト」が叫ばれて久しいですが、Googleによれば全世界の「50%以上」の検索クエリがモバイル端末からやってきているんだそうです。
でもこれってなんだかわかったようなわからないような……な気分になるのは筆者だけではないはず。というのも、検索クエリってその商品やサービスによって異なりますし、そもそも検索シーン自体も変わりますよね。つまり近所の居酒屋を検索している時と、業務上の調べものをしている時では使用する端末から異なるはずです。
そんな中デジタルマーケティングサービスを提供する米国のHitwise社から、興味深いレポートが公開されました。
レポート全文をお読みになりたい方はこちらから
http://hitwise.connexity.com/070116_MobileSearchReport_CD_US.html [英文]
同レポートによると、米国のモバイル検索は全体検索クエリボリュームの約58%を占めるそうですが、面白いのは11の「キーカテゴリー」に分類してモバイル検索の割合を調査したデータです。
こちらが各カテゴリでのモバイル検索の状況を示したグラフですが、カテゴリによって最大72%から最小39%まで大きな隔たりがあることがわかります。
最もモバイル検索が多かったカテゴリは「飲食」カテゴリ。次いで「ヘルス」、「スポーツ」、「ニュース」、「ライフスタイル」、「自動車」が続きます。
一方モバイル検索の割合が最も低かったのは「銀行」。次いで「エンタメ」「不動産」「トラベル」「小売」が続きます。
総じてモバイル検索の割合が高かったものは、「外出時」、「ちょっとした空き時間利用」の検索シーンが想定されるもの。一方でモバイル検索の割合が低いものは「端末のスペックが必要なもの(ゲームなど)」「購入単価が高く検討時間が長いもの」が傾向として見られそうです。
また同レポートにおいて、意外だったのは「検索クエリの文字数」に関する調査結果です。
こちらは「飲食」カテゴリの検索文字数をモバイル/PCで比較したものですが、一般的にモバイル検索は「検索文字数が短い」と言われるのに対し、今回の調査結果ではPCを1.7文字上回る「15.5文字」。モバイル/PCで検索文字数はほぼ変わりませんね。
ちなみにこれは米国での調査であることから、単純に半角アルファベットを全国日本語文字に置き換えると、日本では7~8文字程度の検索クエリというイメージでしょうか(漢字がある分、もうちょっと短かそうですが…)。単語に換算すると2~3語でしょう。
上の「カテゴリ」ごとのモバイル検索率は、マーケティングはもちろんですがWebデザイン・Webコンテンツにも関わってくる問題でしょう。自身が関わっているカテゴリでのモバイル検索率のベンチマークとしごて参考ください。
(※本稿は「Report: Nearly 60 percent of searches now from mobile devices」を翻訳・再編集したものです)