SEOは私が最も苦手とする分野で、顧客との商談で必要な時以外は避けたい話題です。そのことについて記事を書くことは更に回避したく、ある意味SEOとは闇の魔術のようなものだと思っています。
しかし、とても重要な事柄なので軽視する訳にもいかず、自身のSEOに対する気持ちを変えていこうとしています。デザイナーも顧客もSEOがとのように機能するのかは知っておくべきです。また、それ以上に陥りやすい落とし穴についても認識しておく必要が有ります。
SEOはかなりの労力が必要とされると思われがちですが、市場は間違った主張で溢れています。誇張されたアドバイスを適切なものと区別するのは簡単なことではありません。
SEOついて様々なことを明確化していく過程の中でYoastにたどり着きました。無料版のYoast SEOプラグインには1100万以上の有効なインストールが有ります。自社のブログでは、膨大な量の適切なアドバイスを提供しています。
Yoastのコンテンツマネジャーとの対談
以下は、Yoastのコンテンツマネージャー エドウィン・トーネンによる簡単なQ&Aです。ここではSEOの重要事項について掘り下げました。
SEOについての迷信、ユーザーが抱きがちな勘違いとは何ですか?
人々はSEOが大変な作業であるということを忘れがちだと思います。技術の発展によりサイトを設立するのはとても簡単になりましたが、検索エンジンで上位に表示させることは未だ簡単なことではありません。実際にたくさんの労力をかける必要が有ります。
我々YoastではSEOのことをSeriously(真剣に) Effortful(労力のかかる) Optimization(最適化)と揶揄しています。(実際にそうなのですが。) YoastではSEOのハードルを低くし、皆が平等に検索エンジンで良い順位に表示されるようなチャンスを与えています。
残念ながら私たちができるのはこの程度のことであり、桁外れなコンテンツを提供することはできません。何を改善することができるかヒントを与えることはできても、あなたのための戦略を立てることはできません。あなた自身が努力を重ねる必要があります。
Yoast SEOさえダウンロードすればそれで全て完了だと思う人も一部いますが、ダウンロードをすることは始まりにすぎません。
Webサイト上にある全てのコンテンツを最適化しなければなりませんか?それとも、重要なコンテンツに焦点を絞るべきでしょうか?
理想はWebサイト上にある全てのコンテンツを最適化することです。全ての記事、ページにはゴールがあります。ですが実際には一筋縄では行きません。なぜなら、ほとんどのサイトが何年にも渡って集められた無数の投稿やページから構成されているからです。
このような場合、全てのコンテンツに目を通し、難しい決断をしなければなりません – 本当に必要なコンテンツであるのか?ゴールにぴったりか?サイトへのアクセスと促進するのか?ブランドに役立つのか?
残しておきたいコンテンツを改良することも可能であり、必要無いコンテンツを削除もしくは再編集することもできます。さらに質の低いコンテンツ同士を組み合わせてより良いものを制作することも可能です。
コーナーストーンコンテンツというものがありますが、それはあなたの専門性を示したり、検索順位に上位表示するのに役立つ記事です。フォーカスするべきコンテンツであり定期的に更新、改良する必要があります。対応した関連記事をリンクすることで重要性を高めることもできます。
予算が厳しい小さなビジネスを営んでいる場合、どのエリアにSEOのリソースを配分するのがベストでしょうか?
私がいつも言っているのは顧客が必要とし、体験したくなるような最高のビジネスをまず構築しなさいということです。そこからレビュアーを獲得、彼らに気を配りましょう。そしてGoogleマイビジネスのプロフィールを最新情報、おしゃれな写真とともに登録しましょう。
他にもローカル結果に反映されるよう最適化されているか、その土地に根ざした内容であるか、引用やリンクされるようなコンテンツになっているか確認するようにしましょう。
良質なコンテンツか特定のキーワードの繰り返し、どちらが検索順位を上げることを可能にしますか?
Googleが呼びかけ続けていることでもありますが、良質なコンテンツの制作が最優先事項です。検索エンジンはコンテンツの質の良し悪しを区別できるぐらい賢くできています。検索順位を上げるにはキーワードを詰め込むのではなく、コンテンツの質を上げていくことが最も良い方法です。
キーワード密度(一つのwebページ内でのキーワードの出現回数をページ内の単語数で割ったもの)はキーワードを詰め込みすぎていないか確認できる指標とされています。
どれくらいの頻度で公開後のコンテンツのチューニングを行うべきでしょうか?
これに関しては一定の規則はありません。何年も手を加えなくても質の高い状態を維持できるコンテンツもあれば、検索順位を上げるために頻繁に微調整を加える必要があるコンテンツも存在します。重要なのは、日頃からコンテンツに目を配っておくことです。Googleアナリティクスなどを活用し目標を定めましょう。
上手くいかない場合、細かく調整、もしくは別のコンテンツと取り替えましょう。たくさんの試行錯誤を繰り返していく中で、意図せずに良い結果につながることもあります。すぐに結果を得られるものではありません。
効果的なSEOのために
上記でエドウィンが指摘したように、SEOの成功のためには大変な労力がかかります。SEO対策により、Googleなどの検索エンジンから必ず検索順位の上位を与えられるとも限りません。たくさんの試行錯誤を重ねなければならないのは確かなことです。
コンテンツには明確なゴールが必要であるということも分かりました。検索エンジンからの優先度を高めるためには、質が高くゴールにフォーカスしている必要があります。SEOとはデザイナーと顧客が長期にわたり力を合わせていく必要があるものです。状況は常に変わります。上位にい続けるためには、定期的な分析と調整が必要です。
SEOが私にとっての苦手分野であることには変わりはありませんが、今回の対談を通して苦手意識が少し和らいだと思います。皆さんにとってもそうであることを願います。