・NASA の NICER(NASAのX線望遠鏡) は、オペレーションの当初22 か月のデータで、夜空全体の X 線マップを作成しました。
・地図情報は、太陽系の GPS に似たナビゲーション システムの開発に活用できます。
NASA のペイロードミッションの 1 つであるNICERは、中性子星の電磁気、重力、核物理環境の研究を専門的に行っています。ペイロードは、国際宇宙ステーション (ISS) の一部です。 ISS が 92 分ごとに地球を周回する間に、多くの情報を追跡しています。
その主な目的は、中性子星のサイズを最大 5% の精度で測定することで、最終的には、科学者が高密度核にある物質の形を予測するのに役立ちます。
最近、NASA の NICER は、オペレーションの当初 22 か月のデータを使用して、夜空全体の X 線マップを記録しました。将来的には、太陽系向けの GPS に似たナビゲーション システムの開発に活用できます。
以下に表示された画像は、世界中を駆け巡る航空交通ルートでもインターネット データでもありません。 NICER によって生成された 夜間X 線マップです (軌道周期前哨基地内で)。
夜空全体の X 線マップ 提供: NASA NICER
それぞれの弧線は、X 線とエネルギー粒子の衝突にともなってできます。衝突は、マップ内に複数の明るい点をつくります。個々の点は、Explorer がその道筋で観察に費やした時間によって明るさが異なります。
NICER によってトレースされた移動の激しい道筋は、目立ち、より明るい道筋になっています。この実験で、Explorer はターゲット (パルサー) で最適な部分を定期的に観察しました。
科学者は、一番良い計算と抽出方法を駆使して、マップ内のシグナスループを発見しました。これは、直径約 90 光年の巨大な超新星残骸です。さらに、この新しい地図は、これまで知られていなかった天体を明らかにしています。
次の目標は?
NICER が実行する SEXTANT (X-ray Timing and Navigation Technology の略) 実験では、定期的な観測を行い他のパルサーについても研究します。目標はパルサーからの X 線パルスを使い、宇宙での NICER の位置と速度を計算することです。
科学者によると、それは銀河の GPS システムのようなものだとのことです。近い将来、人工衛星が太陽系全体やもっと先の地域を自律的に航行できるようになるでしょう。