通信で有名なNTTドコモと、農業IoT事業を展開するベジタリア株式会社の資本業務提携が発表されました。
ドコモは2016年の4月からベジタリアと共同で「PaddyWatch(パディウォッチ)」という水田センサーを全国的にサービス展開するなど、農業分野における取り組みを盛んに行っていました。
今回の発表により、ベジタリアの「農業」とドコモの「通信」が提携したことで、更なる農業IoTの発展が見込まれています。
農業IoTって何?
IoTとは「インターネット オブ シングス」の略で、あらゆるものをインターネットで繋げてしまおうという考え方です。農業での適用例は基本的には、畑や水田にセンサーを設置し、そのセンサーとインターネットを繋げます。いわゆる「スマートセンサー」から様々な情報がインターネットを経由して、私たちのスマートフォンやタブレットに送られてくるという仕組みです。
今まで夏の暑い日も冬の寒い日も毎日付きっきりで管理してきた畑が、センサーを導入することでデジタル化し、いつもどこからでも管理できるようになったのです。
センサーで何を計っているの?
【パディウォッチ】では、水田の水位と水温を計測・蓄積します。同時に地上部の温度と湿度の変化も記録しており、この4つの情報が主にセンサーで計っている情報です。今はクラウドの時代なので、クラウドを経由してスマホ・タブレットの専用アプリに情報が送られます。
農業IoTのセンサーとして話題になった【e-kakashi】では、温度と湿度に加えて日照量やCO2量といった環境情報も測定するそうです。
アプリでは何ができるの?
【パディウォッチ】は、手持ちのスマホやタブレットで専用アプリをダウンロードすることで簡単に利用できます。「水位」「水温」「温度」「湿度」から必要な情報だけを選ぶことも可能です。また、降水量の予測や3時間後の天気予測もアプリ内で出来るそうです。
希望の水位を設定しておけば、その値から上下してしまったときに通知が来ます。また、害虫発生予測などの注意報も発信してくれるそうです。
最近は農家不足が叫ばれていますが、IoTが農業分野に普及することにより生産性が向上すれば、テクノロジーの力により、この深刻な社会問題は解決することができるのかもしれません。