「人間は社会的関係性の中に生きている」というと、妙に分別臭いトーンになってしまいますが、当たり前ながらソーシャルメディアがなかった時代でも人々はソーシャルなコミュニケーションを楽しんでいました。
そんな当たり前のことを思い出させてくれる動画がいま海外で話題になっています。インターネットがなかった時代、私たちはどんな風にソーシャルコミュニケーションを楽しんでいたのでしょうか?
インターネットがなかった時代のソーシャルメディア
■メッセージアプリがなかった時代
「WhatsApp」は日本で言うところの「LINE」ですが、公衆電話使ってましたね。友だちとの待ち合わせなんて「今どこ?」とすぐにチャットを飛ばせる現在から考えれば、危なっかしく思えてなりません。でもちゃんと待ち合わせできていたんですよね。
■Facebookがなかった時代
上図は町内掲示板のようなものでしょうか?「○○さん家の隣に素敵なカフェがオープンしたので行ってきました→イイね!」のようなコミュニケーションが行われていたんですね。
■Twitterがなかった時代
井戸端会議(?)がTwitterというのは面白い表現ですが、Twitterの空気はちょうどこんな感じなのかもしれません。お婆ちゃんたちの井戸端会議に耳を傾けたことがある方はわかると思うのですが、それぞれのお婆ちゃんが思い思いのことをつぶやいているだけで、会話になってないこともしばしば……。そんなところもTwitter!?
■Gmailがなかった時代
最近ほんとに手紙を書かなくなりました。手紙を書いてその相手に電話したりするんですよね、「いま手紙送ったよ」と。「じゃあ電話でよくない?」なんて野暮なことを言っちゃいけません。手紙が届いたときの嬉しさってすごく温かいんですよね。
■RSSがなかった時代
確かにお店の看板ってRSSフィードみたいなものですよね。そのお店が発信する情報のタイトルが掲載されていて「詳しくはお店に入って聞いてください」ということでしょうか。
ところでRSSってあちこちでサービス提供が停止されているかと思いきや、Feedlyのような新サービスが誕生したり……。数奇な運命をたどっていますね。
■Google検索がなかった時代
「彼女とデートなんだけど、おいしいイタリアン料理屋は?」と誰かが言うと、複数の人が順番に「ウチ(あそこ)はおいしいですよ」と情報を伝えてくれます。その発言者の順番には情報(コンテンツ)の質やオーソリティ(権威性)が加味されて……まさしくGoogle検索!
■YouTubeがなかった時代
YouTubeって確かに上図のような状態がWeb上で大規模に実現しているソーシャルサービスなんですね。動画を見ている人は口々に「かわいすぎ!癒されました」とか言っちゃうんですけど、それがコメント欄に投稿されるあたりもYouTube。
■Wikipediaがなかった時代
「お婆ちゃんの知恵袋」ではないですが、近所になんでも知ってるお婆ちゃんっていらっしゃいましたね。そんなお婆ちゃんの「あたしゃそのことはよく知らないね」が「この○○は、○○についての書きかけ項目です」になったのがWikipedia!?
こうしてみると私たちはやはりソーシャルなコミュニケーションを根源的な欲求としてもっていると言ってもいいのかもしれません。そうした欲求を満たすソーシャルメディアが世界的なサービスへと発展していることを考えると、ソーシャルメディアは仮にインターネットより高次のテクノロジーが登場しても形を変え生き続けていくのではないでしょうか。
(※本稿は「http://www.biancoshock.com/
web-00.html?ref=webdesignernews.com」を参考にしています)