人間のマインドには多くの創造性が秘められており、私たちはあらゆるところで自らのイノベーションを発揮したくてたまらない生き物です。
たいていの場合、人々は、自らの独創性を示すための最良の手段として乗り物を選ぶものです。そうして選ばれた乗り物において何より素晴らしいのは、何千もの人々の目をくぎ付けにするようなそのデザインでしょう。しかし実際にはなかなか目にすることができないものも多いですから、今回は、そうしたものを一堂に集めてみました。
この記事では、ユニークなデザインを持った素晴らしい乗り物の数々をご紹介します。また、いくつかのコンセプトデザインもあわせてご紹介しましょう。ぜひこの記事を読んで、人間のクリエイティブな頭脳の素晴らしさを味わってみてください。
前述の通り、ご紹介する乗り物の中にはコンセプトモデルもあれば、実際に製造されているものもあります。
ヒューマン・パワード・カー
引用元:humancar
人力で動かすもっとも効率的な陸上の乗り物といえば自転車ですが、エンジンではなく人力で動かすこのような乗り物をデザインした人は、クリエイティブな人々の中にもこれまでほとんど現れませんでした。
この乗り物は4人乗りで、ハンドルレバーを押したり引いたりすることで操作します。乗っている4人全員が十分なパワーを生み出せば、最高速度は時速50マイルになります。
グリーンバード・カー
引用元:ecotricity
グリーンバードは陸上だけでなく氷上も走ることができる乗り物です。しかも、その動力源はごくありふれたエネルギー源、すなわち風力です。
この環境にやさしいデザインは、エコトリシティ(イギリス初のグリーンエネルギー会社)とリチャード・ジェンキンス氏との共同プロジェクトによって生まれました。同社の最大の目標は、陸上と氷上、両方の最速記録の更新です。2009年3月には、時速126マイルをたたき出し、陸上の世界新記録を樹立しました。
C1電動バイク
引用元: flickr
2010年、リット・モーターズ社がC1電動バイクのデザインを明らかにしました。動力源として20キロワットのリン酸鉄リチウムイオン電池がボディに搭載されており、 2本のサイドスタンドでバランスをとっています。
トップスピードは時速100マイル以上。基本は1人乗りですが、ドライバーの後ろの限られたスペースにもう1人座ることもできます。
スフェリカル・ドライブ・システム電動バイク
引用元:disenoart
2012年、サンノゼ州立大学チャールズ・ダビッドソン・カレッジの学生数名によって、あるユニークなデザインのバイクが開発されました。ジャイロスコープ、加速度計、そしてコンピューター制御による高度なメカニズムが特徴です。乗り方は従来のバイクと同様ですが、その場で自転することができるといった新しい機能も備えています。
映画「トロン」のライト・サイクル
引用元:wikimedia
映画「トロン」のライト・サイクルは、シド・ミード氏が設計した架空の乗り物です。
コンピュータープログラム上のレースシーンで、この乗り物が初めて登場しました。ライト・サイクルが発進すると光の壁が出現し、この壁にぶつかった者はレースからはじき出されてしまうという設定です。
映画「トロン」製作の一環として、外観のそっくりな試作品がわずかに数台製造されましたが、現実では、この光の壁までは作り出すことはできません。動力はリチウムイオン電池で、時速100マイルまで加速することができます。
Aerofex社のホバーバイク
引用元:inhabitat
続いては、航空宇宙エンジニアリング企業であるAerofex社がデザインしたAero-Xホバーバイクです。そのメカニズムはヘリコプターの仕組みをベースとし、さらに小型に改良されています。2人まで乗せることができ、発売は2017年を予定しています。地上15フィートまで上昇し、最高速度は時速45マイルと謳われています。
ペダル・パブ
引用元:pedalpub
ペダルパブ、あるいはペディバス、パーティーバイクとも呼ばれますが、こちらも人力で動く乗り物です。移動しながらパーティーができるというもので、観光地でよく見かけます。
動かすのは乗客で、ハンドル操作やブレーキ操作はドライバーが担当。1台につき最大で12人まで乗客を乗せることができます。たいていは結婚式のパーティーで利用されたり、コーヒーやアルコールがふるまわれたりしています。
モノホイール
引用元:wikimedia
モノホイールは、中に乗り込んだ人が操縦する一輪走行の乗り物のこと。
19世紀にそのコンセプトが初めて登場し、当時はごく真剣に移動手段として使われていましたが、いまでは、単なる娯楽目的として作られています。また、交通手段として広く受け入れられたことはかつてありません。
サウナルッタ
引用元: zeutch
フィンランドのとある友人グループが、サウナルッタといういかだを作りました。
2つのデッキがついていて、小さな更衣室まであるこちらのいかだ。下段のデッキにはモーターと推進装置の部屋があり、後部には泳ぎに出られる甲板スペースもあります。また、上段のデッキには食事をするスペースと娯楽スペースが。
この独創的な乗り物はレンタルも可能です。興味があれば公式Facebookページからコンタクトしてみてください。
ウノ・ダイシクル
引用元:wikimedia
続いては、一輪バイク「ウノ」をご紹介しましょう。
こちらは2006年にベン・グラック氏が開発した電動バイクで、ガソリン車に代わる、環境にやさしい乗り物を目指して制作されました。バランスをとるために2つの駆動輪が並んで配置されているのが特徴です。
ベンは2008年のポピュラー・サイエンス・インベンション・アワードでトップ10に選ばれ、ウノのさらなる開発のために120万ドルの資金が授与されました。
Suprine Exodus
引用元:thekneeslider
Suprine Exodusは、世界初のミッドシップ・バイクとして開発されました。1172ccのBMW製4気筒エンジンを搭載し、126馬力ものパワーを発揮します。フレームの大部分はチタン、スチール、マグネシウムでできており、最高時速は時速155マイル。最低価格は55,000ドルからとなっています。
ジェット・スカイカー
引用元:likecool
パラジェット・スカイカーは現在進行中のジェット・スカイカーの開発プロジェクトです。スカイカーは空飛ぶ車の一種で、イギリスのパラモーターメーカーであるパラジェット社によって設計されました。その特徴はパラモーターとパラシュートがついており、それによって飛行速度を維持するという点。
最高時速は80kmを超え、ほとんどの場所で飛行することができます。
ボンバルディエ社製Embrio
引用元:carsbase
ボンバルディエ社製のEmbrioは、ジャイロバランス機構のついた一輪車のコンセプトモデル。まさに未来予想図の一例です。発電時に水しか生成されない水素燃料電池で動きます。左のハンドルについているトリガーコントロールで、アクセルとブレーキを制御します。また、時速15km未満で走行する際は小さな前輪でバランスをとるのも特徴のひとつです。
ロケットパワー自転車
フランソワ・ジシーが自転車の世界最速記録を破るために開発したのが、このロケット自転車です。2013年11月には時速285kmのトップスピードをたたき出し、2014年11月にはそれをさらに上回る時速333kmを記録しました。さらに、この自転車はわずか4.8秒でトップスピードに達します。
今後、彼は時速400km以上の世界記録を目指すと宣言しており、目標スピードを「スパインクラッシャー」と呼んでいます。
最速の人力自転車
引用元:eta
2013年9月、セバスチャン・ボウラー氏と彼の率いるデルフト工科大学とアムステルダム大学のメンバーからなるチームが、世界最速の人力自転車を開発しました。全体が鋭くとがった外装で覆われており、ライダーは寝そべるようにして乗り込まなければなりません。ライダーが周囲と交信する手段は、マイクと前方を映すスクリーンのみ。
彼らは時速0.6kmという前回の記録を大きく上回って、時速134.38kmの新記録を樹立しました。