・新たなソフトウェアの誕生で、生物学の分析がさらに容易に
・巨大なデータベースを自動的に検出し、ビジュアル化、正確な設計、リアルタイム機能を実現
現在使われている顕微鏡―サンプル観察用や拡大顕微鏡は、組織の細部まで見ることが出来ます。しかし、経過を追うにはあまりにも膨大なデータ量となってしまいます。
今回ご紹介する方法では、より進化した顕微鏡のシートを用いることで、より短い時間でサンプルを研究することが可能です。ですが、この方法ではテラバイトレベルの情報量を扱うことになるため、データの管理が非常に難しいでしょう。
それを改善するために、世界中の研究者達はチームを結成しました。BigStitcherと呼ばれるソフトウェアを開発し、生物学の分析をより簡単に出来るよう工夫が施されたのです。その仕組みは、複雑なデータをGoogle Map上で3Dとして再現する方法です。
何が起きるか?
BigStitcherを使えば、より拡大して観察することが可能です。好みに合わせて拡大率を変更し、個別に構造を解析することの出来ます。
さらに特徴的なのは、このソフトウェアを使えば素早く正確に複数のビジュアルを観察することが出来るだけでなく、リアルタイムで結合や複数のデータを参照出来るという点です。対象物のサイズを2倍にすることで、光効果や精密度のアップを図っています。
膨大な量のデータベースを再構築するには、様々な種類の画像や収集した経過を変換していく作業が必要です。そこで、研究者たちは経過を段階的に構築し、集めたデータを空間的に認識してフィードバックしました。
小さな対象物を拡大するズーム機能も付いているので、次のような課題にも対処出来るでしょう。
・脳内の細胞分裂はどこで起きているのか?
・ニューロンの突起はどこで終わっているのか?
・RNAはどこで現れているのか?
データは自動的に実行され、膨大な画像データ、バラバラな一連のデータ、クオリティ、相互の関連性などを効率よく管理しています。
BigStitcherが優れているのは、ソフトウェア自体のパフォーマンス、機能性、ユーザーインタラクションです。大量のデータを再構築し、サンプルを作成するのにかかるのはたった10分です。マルチビューでシートを作成するだけでなく、従来の2Dと3Dが一貫した幅広い分野による成果を得ることが可能です。
このような機能を持つBigStitcherは、研究所にとって必要不可欠なツールとなってゆくでしょう。ImgLibやフィジーの機関ではすでに導入されています。
一番良いのは、このプログラムは特殊なコンピュータシステムが不要な点です。通常のパソコンがあれば、簡単にメンバーとデータを共有出来ます。
また、オープンソースのツールなので、だれでも無料でダウンロードが可能です。最新版はGitHubから入手出来ます。