・研究者達はアインシュタインの相対性理論を4200光年離れた三重星系でテストしました
・彼らは同じ速さで外の矮星に向かって落ちる中性子星(重く密集した)と白い矮星(重くない)の両方を発見しました
・白い矮星と中性子星の内側の加速度の差は小さすぎて特定することができませんでした
アルベルト・アインシュタインの一般相対性理論は、面積や内容物に関わらず全ての物体は同じ速度で落下するとしています。この落下の普遍性は全ての物体は重力の発生する外側においても相通じるとされています。
これは1589年にガリレオによって初めて提唱され、物体がどんなに重くても大気がない場所では同じ速度で落ちます。同じ概念が1971年に月面でハンマーと羽をつかって実施されました。
アインシュタインの重力の理解、つまり相対性理論は地球上では問題なく機能します。これはすべての実験、研究室での注意深い実験から太陽系での天体観測まで全ての実験で実証されてきましたが、遠く離れた星でもうまくいくのでしょうか?宇宙の高密度・大質量の天体は、一様な重力と一定の加速度の効果はどうなるのでしょうか。
相対性理論に代わる多くの理論では、中性子星のような超高密度の物体は質量のそれほど重くない物体と比較してわずかに異なる落下速度であると提唱されています。この違いは物体の重力結合エネルギーと呼ばれるものに起因しています。この重力エネルギーは物体を結合させています。
近年、国際研究チームが宇宙の最も極端なシナリオの1つを分析することで、この謎を解決しようとしました。それは今までで最も精密で厳密な実験でした。
ステラトリプルシステム
太陽系惑星を利用したこの理論の直接的な実験は、天体の弱い自己重力により制限されており、パルサー・白色矮星・バイナリを利用した実験は天の川の弱い引力によって制限されています。
それゆえ、科学者たちは「PSR JO337+1715」という名前の三重星系を利用しこの理論を実験しました。この星系は地球から4200光年離れており、白色矮星の周りをまわる中性子星(公転周期は1.6日)で構成されており、両方とも他の遠くの白色矮星の周り(公転周期は327日)をまわっています。
アメリカ国立科学財団のグリーンバンク望遠鏡によって2011年に発見されました。それ以来、ステラ―トリプルシステムは定期的に、アレシボ天文台(プエルトリコ)、ウェスターボーク合成電波望遠鏡(オランダ)、グリーンバンク望遠鏡(アメリカ)によって観察されています。
結果
これら全ての望遠鏡は、この星系の各天体が他の天体に対してどのように動いているかを測定するのに役立っています。中性子星は実際1秒に366回回転するパルサーで、微弱電波を送っており、それはグリーンバンク望遠鏡に発見されています。
これらのパルサーは数千メートル内で中性子星の正確な場所や、中性子星の行方や今までの居場所のような重要な情報を提供します。
もし相対性理論に代わる理論が正しければ、内側の白色矮星と中性子星内ではそれぞれの外側の白色矮星に向けた落下速度は異なることになります。中性子星は密度や重量が内側の白色矮星より高いので起こり、それゆえ高い重力結合エネルギーをもっています。
沢山の注意深い観察や実験の後、研究者達は内側の白色矮星と中性子間の違いは小さすぎて判別できないと発見しました。
しかし、もし違いがあるとしても3ppm(正確には2.6×10-6)を超えることはないだろうとしています。このことは、再度アインシュタインの理論の正しさを証明し、それに代わる理論に大きな制約を与えるものです。
研究者達は、この研究は今までの研究の10倍正確だと主張しています。さらに、ガイアからの更なる観察や結果は、カッシーニを通して得られた光の屈折限界を大きく改善し、より良い間接的な弱電界の制約を与えるでしょう。