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地球の内部構造はどうなっている?4つの異なる層について深掘りしてみよう

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本記事は、4 Different Layers Of The Earth | Explained
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約5分5秒

地球の内部構造(組成とともに)は、地理・地質学で最初に学ぶことのひとつです。地球の遠い過去や、現在のような生命体がどのようにしてこの惑星に誕生したかについて、大まかに知ることができるからです。

 

地球の深部を直接観察することは不可能です。そのため、このテーマに関する現在の理解は、地表の地形学的研究、火山噴出物や地震波の分析に基づいています。

 

地球は、簡単に言えば、地殻、マントル、核、の3つの層に分けられますが、化学的性質や密度の違いから考えると、他の層も認められます。この記事では、知っておくべき地球の重要な層について解説します。

 

地殻(Crust)


地球内部構造の断面模式図
画像出典:USGS

 

地殻は地球の最も外側の層で、深さは5~70kmの間で様々です。地殻は、火成岩、堆積岩、変成岩の3種類の主要な岩石で構成されており、最も多いのは火成岩(花崗岩と玄武岩)です。

 

地殻は海洋地殻と大陸地殻の2種類に分けられます。この2つを隔てる境界線はコンラッド不連続面【地震波速度が不連続に増大するほぼ水平な面】として知られています。

 

海洋地殻

海洋地殻は海底下5km~10kmに広がっています。そのほとんどは苦鉄質岩(玄武岩)で構成されており、しばしばSima(silicate magnesium【ケイ酸塩とマグネシウム】)と呼ばれます。海洋地殻の密度は約3g/㎤です。

 

海洋地殻は、海底拡散と呼ばれるプロセスにおいて、中海嶺で継続的に形成されています。海溝からマグマが上昇すると、マグマは広がり、徐々に冷えて新しい海洋地殻となります。海洋地殻の年代は、中海嶺からの距離で判断できます。

 

このプロセスに対抗するのが、沈み込み帯における海洋地殻の破壊です。沈み込み帯とは、あるプレート(海洋プレートまたは大陸プレート)が、その上にあるプレートによってマントルの中に沈み込んでいる場所のことです。

 

このように海洋地殻が「リサイクル」されるため、海洋地殻は大陸地殻よりもずっと若いのです。現存する最古の海洋地殻は約3億4千万年前のものである一方、一部の地域の大陸地殻は地球自体の年齢と同じくらい古いものです。

 

大陸地殻

大陸地殻は、花崗岩など、珪長質岩ですべて構成されています。海洋地殻よりも厚い(30km~50km)ものの、密度は低い(2.7g/㎤)です。海洋地殻と同様、大陸地殻もプレートテクトニクスによって生成されますが、破壊される量ははるかに少ないです。

 

上部マントル(Upper Mantle)

 

地殻のすぐ下にはマントルがあり、全体として地球の体積の約84%を占めています。マントルは主に、上部マントルと下部マントルの2層に分かれています。

 

上部マントルの深さは約640kmで、下部マントルを含むマントル全体の深さは約2,900kmと推定されています。

 

地殻と上部マントルを分ける境界はモホロビチッチ不連続面(略してモホ面)と呼ばれますが、その深さは一様ではありません。モホ面は1909年にクロアチアの地震学者アンドリア・モホロビチッチによって発見されました。

 

この層には、岩石圏と岩流圏という力学的に異なる2つの領域が存在します。

 

岩石圏(Lithosphere)

岩石圏は、地殻と上部マントルの最上部を含む、硬くて堅い地球の層です。岩石圏には大陸性岩石圏(大陸地殻の延長)と海洋性岩石圏の2種類があります。

 

大陸性岩石圏は、主に珪長質岩(シリカを多く含む岩石)で構成されています。一方、海洋性岩石圏は、ほとんどが橄欖岩(かんらんがん、シリカ含有量の少ない超苦鉄質岩)で構成され、大陸性岩石圏よりも密度が高くなっています。

 

岩流圏(Asthenosphere)

 


沈み込み境界で示される岩流圏

 

岩石圏の下には、より高密度で力学的に弱い層である岩流圏があります。この層は通常、深さ80km~200kmの間にありますが、地表から700kmの深さまで広がっている地域もあります。

 

この地域の圧力と温度は非常に高く、岩石は半溶融状態になります。興味深いことに、岩流圏は、温度がはるかに高い下部マントルよりもはるかに延性があります。岩石圏-岩流圏境界(LAB:Lithosphere-Asthenosphere boundary)は、この2つの層を隔てるもので、その深さは岩石の化学的・熱的性質の見かけ上の変化によって決まります。

 

岩石圏と岩流圏はともに、プレートテクトニクスと関連しています。プレートテクトニクスは、地殻プレートとして知られる岩石圏のブロックの動きを説明する地球科学理論です。

 

簡単に言えば、硬い岩流圏が、延性のある岩流圏の上に「浮いて」いるため、地殻プレートが動くのです。地震や火山噴火などの地質活動は、一般的にプレートテクトニクスと関連しています。

 

遷移層

遷移層とは、地球のマントルのうち、地表から深さ410km~660kmの間にある異なる層のことです。この領域では高温高圧のため、岩石は密度が高くなり、構造変化(結晶化)を起こします。

 

研究によると、マントル遷移層には地球の海と同じだけの水が存在します。しかし、水は水酸化物イオンの形でしか存在しません。深さ525 km~660kmでは、水酸化物イオンは、ワズレアイトやリングウッダイトなどの橄欖石[かんらんせき]でできた鉱物の中に閉じ込められています。

 

下部マントル

 

遷移層と核の間には下部マントルがあり、地表下660kmから約2900kmまで広がっています。下部マントルの温度は、深さにもよりますが、1900K~2630Kの範囲です。この領域は上部マントルよりもはるかに高温で密度が高いものの、延性ははるかに低くなっています。

 

下部マントルは主に、リングウッダイトを起源とするカルシウム珪酸塩ペロブスカイトやフェロペリクレースなどの鉱物で構成されています。

 

標準的な地球構造(PREM)の地震モデルに基づいて、下部マントルは、最上部下部マントル、中部下部マントル、D”(Dダブルプライム)層の3つに分けられます。

 

核マントル境界

核マントル境界(CMB)は、ケイ酸塩に富む下部マントルとニッケル鉄の外核が相互作用する場所です。地表から約2,890kmの地点にあり、地震波速度の不連続面とも一致します。グーテンベルク不連続面とも呼ばれています。

 

核(Core)

地球の内部構造

 

地球の核は、地球の中で最も高温で高密度の部分です。核はほとんどニッケルと鉄でできていると考えられています。固体の内核と流動性の外核の2層に分かれており、この2つの領域を隔てる境界は、ブレン不連続面と呼ばれています。

 

外核(Outer Core)

外核は地表下2,900kmからおよそ5,150kmまで広がっています。地球の核の正確な温度を測定することはほとんど不可能ですが、その上部付近ではおよそ3,000K~4,500Kと推定されています。内核との境界付近では8,000Kに達することもあります。

 

ダイナモ機構のイメージ図

 

外核は粘性が非常に低く、激しい対流を起こします。ダイナモ理論【地球の外核をなす鉄などからなる流体の対流運動による発電作用で電流が誘起され、磁場が生じるという学説】によると、流体であるニッケル鉄の外核が地球の磁場を生み出しています。外核の平均磁場強度(2.5ミリテスラ)は地表の約50倍です。

 

内核(Inner Core)

流動的な外核とは異なり、地球の内核は硬く、総半径は1,220kmです。その推定温度は5,700Kに近く、太陽の外表面とほぼ同じです。内核の温度は鉄の融点をはるかに超えていますが、地球の他の部分から強い圧力がかかっているため、固体のままなのです。

 

内核は流動的な外核とつながっているため、他の部分とはわずかに異なる速度で回転している可能性があります。この理論は、2005年に行われた研究によって確認されました。

 

地震波の不連続性を分析することで、研究者たちは、地球の内核が地球の他の部分よりも年間約0.3~0.5度速く回転している、と結論づけることができました。

 

これはプレートテクトニクス運動の5万倍に相当します。内核は1年当たり約1mm成長しています。外核の熱がマントルに伝わると、液体領域の最も内側が凍結または凝固し、内核が上方に押し上げられます。

 

内核の内側

2015年、地震エコーを研究していた研究者たちは、地球の内核について、これまで知られていなかった洞察を得ました。この研究は、内核の内側に別の層があることを示唆しています。インナー・インナー・コア、つまり、内核の内側と呼ばれるこの層は、内核が外核と異なるのと同じように、内核とは異なるものです。

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