他のテクノロジーの技術と同じように、顕微鏡には長い歴史があります。初期の顕微鏡は、性能がよくなく(最高10倍)、単純な作りの拡大鏡でした。それは、ノミのような小さな昆虫を観察する為に使われました。
初期の光学顕微鏡は、15世紀後半に開発されました。発明者は知りませんが、長年いくつか要望があります。1644年まで、有機物を調べる為の顕微鏡はありませんでした。現在の顕微鏡は、解像度が50ピコメーターで5000万倍拡大できるようになっています。これはいろいろな無機生物を観察するのに十分です。
現代の顕微鏡は今までとは違う使われ方をしています。一つはイメージ作りとして使われています。私たちは、顕微鏡の使われ方を5つのタイプに分けました。
1. 光学顕微鏡
光学顕微鏡は、光を使って映像を映し出す、もっとも一般的な顕微鏡です。とてもシンプルなデザインですが、複数の物を対比して写せるように複雑な仕組みのものもあります。
これらは2つのタイプに分ける事ができます。単式と複式です。単式顕微鏡は1つのレンズ(拡大鏡など)で出来ています。複合顕微鏡は、レンズの倍率を上げる為レンズを複数使っています。
これらは、デジタルカメラが内臓されている事が多いので、コンピューターに繋いで観る事が出来ます。これは、微細な分析をするのに役立ちます。光学顕微鏡は、0.250マイクロメートルの範囲内で 1250倍に拡大する事が出来ます。しかし、ここ10年で開発された蛍光顕微鏡検査は、ナノレベルでの光学顕微鏡検査を可能にしました。
光学顕微鏡の変形
A) 実体顕微鏡: 低倍率で3Dの形で観察する事ができる。
B) 比較顕微鏡: 比較するものを並べて観る事ができる。
C) 偏光顕微鏡: 鉱物と岩を薄い部分で見分ける為に使われています。
D) 二光子顕微鏡: 1ミリの厚さまで観る事ができる。
E) 倒立顕微鏡: 主に金属組織と細胞培養液を観るのに使われる。
F) 落射蛍光顕微鏡: 蛍光分子を含んでいる物を観る為に開発された。
応用例
基本的な光学顕微鏡は教室や自宅にあります。複雑な仕組みのものは、製薬研究、細菌学、マイクロエレクトロニクス、ナノ物理学、鉱物学など色々な分野で使われています。
これらは、病気の兆候を調べる為に細胞組織を観るのに使われます。臨床医学において、生体組織検査や外科的見解は病理組織診断とされます。
2. 電子顕微鏡
電子顕微鏡は、物体に高速な電子の光を当てる事で表示させるものです。光学顕微鏡のようにガラスのレンズを使い、電子光学レンズシステム で作られています。電子の波長は光子よりもとても短いので、電子顕微鏡は従来の光学顕微鏡より能力と倍率が高くなっています。これらはピコメートルサイズで解析出来ます。
初期の電子顕微鏡は、1933年にドイツの物理学者Ernst Ruska が発明し、今までの光学顕微鏡では出来なかった事を可能にしました。これによって、能力と倍率がかなり高くなりました。最新の電子顕微鏡は、2,000,000倍まで倍率を上げる事が出来ます。しかし、今だに Ruskaの開発した形(1931年に開発された)を使っています。
電子顕微鏡には少し問題があります。設置して維持するのに高額な費用がかかります。そして、磁気を遮断した環境に置かなければいけません。同時に真空にしなければいけません。
電子顕微鏡の主要2種類
1. 透過電子顕微鏡: 電子が物体を通過する事で細い部分を観察する事ができる。原子の一つくらい小さい物を観る事ができる。
この場合、観察する対象はとても細い物です。(100 ナノメートル) 光線を対象物に通して、電子によって観る事ができるようになります。現代のハードウェア開発者は、50ピコメートルあたり 50,000,000倍の高解像度を可能にしました。
2. 走査型電子顕微鏡: 電子の光を集めて対象に当てる事によって見えるようにする物です。電子と対象物の原子が相互作用する事で観る事ができるようになります。
このタイプの顕微鏡で検査すると、表示されるのは表面だけなので(内部ではない)、他の電子顕微鏡での検査に比べると画像解像度が低くなります。しかし、上質な3D画像で表示する事が出来ます。走査型電子顕微鏡で観察することができるものは、ピンの先端、人間の内耳有毛細胞、イエバエの目の表面などです。
応用例
電子顕微鏡は、金属、結晶、生体組織検査、大きな分子、細胞、微生物など広く無機物の超微細構造を調べるために使われています。最新の電子顕微鏡はデジタルカメラと同じような機能があり、対象物の構造を記録づる事が出来ます。これは、工業用(製造工程)や法科学(犯罪の立証)などで使われています。
3.走査型プローブ顕微鏡
走査型プローブ顕微鏡は、1981年に開発され、表面の原子を調べる為に使われています。 対象物を拡大して表示する為に、走査型プローブを使います。走査型プローブ顕微鏡は、研究の目的によって違う方法で使われています。
例えば、先端が対象物に断続的に触れるように、カンチレバーを振動させる「タッピングモード」があります。これは主に、表面が柔らかい物を調べる時に使います。他には、「コンタクトモード」にすると、カンチレバーと対象物の間を写す事が出来ます。このモードでは、対象物の表面が早く表示されます。
電子顕微鏡と違って、真空である必要がありません。しかし、圧力と温度を調整した空間か液状の物に対象物を写します。ですが、液状の物を液状にもしくは、固形の物を固形に映し出すのは難しい事が多いです。
走査型プローブ顕微鏡の一般的な形
A) 原子力顕微鏡: ナノメートルレベルの小さい表面でも表示できます。ガラス、ポリマー、生物と大抵の物を写す事が出来ます。
B) 近視野スキャン光学顕微鏡: 空間分解能が今までの限界以上になっています。伝導性があっても無くても使用可能です。
C) 走査トンネル顕微鏡: 横0.1ナノメートル 深さ0.01 ナノメートルまで対応できます。 絶対零度から1000°Cまでの過酷な環境でも表示できます。.
さらに、走査トンネル顕微鏡は初め少量の物を観る為に作られました。それによって、量子もつれ顕微鏡と光イオン化顕微鏡が進化しました。
応用例
走査型プローブ顕微鏡は、医療、細胞、分子生物学、固体物理学、高分子化学、半導体科学などの自然科学に関する様々な分野で利用されています。
例えば分子生物学では、タンパク質の集合体の特性を調べる為に使われています。細胞生物学では、細胞の硬さをみて、通常の細胞とがん細胞を判断する為に使われています。固体物理学では、原子間の影響を観る為と、原子を操作する為に使われます。
4. 走査型超音波顕微鏡
走査型超音波顕微鏡は、音波を使って音響インピーダンスを測る為のものです。これは、非破壊検査、不具合の解析、集積回路の欠陥を確認する為に使われています。このタイプの顕微鏡は、1974年に スタンフォード大学のマイクロ波研究所で開発されました。それから、多くの改善がなされて、正確性と即時性が高まりました。
この顕微鏡は、対象物の一部分から出てくる音を直接観察する為のものです。物を叩く音は、吸収されるか、違う方向に散らばります。あちこちに散らばった波動を観て、対象物の状態を知ります。これは、音波の幅(可聴周波数による)でも対象物をスキャンする事でも測る事ができます。
従来の光学顕微鏡は、対象物の表面のみ観ることができますが、音波顕微鏡は特定の所に焦点を当てる事でより深い部分を観ることができるようになりました。同時に、データの正確性が高くなり、データの保存量も増えました。
応用例
このタイプの顕微鏡は、多くの会社の電子回路を研究する部署で使われています。メーカーは品質管理、ベンダー資格取得、製品テスト、研究開発のためにも使っています。
生物学の分野で、この顕微鏡は細胞と組織の弾力のような特定の構造を観る為に役立っています。これは細胞運動性(代謝エネルギーを使って独立して動く生物の能力)を観察するのにかなり有効です。
5. X線顕微鏡
X線顕微鏡は、微弱な電磁放射線を使って対象物を映し出す物です。これは、比較的大きな物の断面を高解像度の3Dで映し出さすことができます。電荷結合素子探知器を使って、X線の動きを確認します。X線は物質を簡単に通るので、このタイプの顕微鏡は、可視光を使って見えにくい物体の内部を観ることができます。
最新のX線顕微鏡は、陶磁器のように光を吸収しにくい素材の物でも観ることができるようになっています。この顕微鏡は、X線の波長を変えることで、効果を強化しています。その機能は、光学顕微鏡検査と電子顕微鏡検査の中間です。一般的な電子顕微鏡と違って、X線顕微鏡は生物を自然のまま観ることができます。
応用例
X線顕微鏡検査は、医療と材料科学の分野でとても有益 であるとわかりました。それは、異なる組織と構造を分析するのに使われています。材料科学の分野では、X線顕微鏡は水晶の構造を個々の原子の配置まで観ることができます。そして、破壊せずに欠陥を3方向から発見します。