ストックフォトと言えば、以前はお世事にも使えるとは言えない代物でした。写真の数は少なく、シチュエーションもはっきりしないものばかりでした。しかし今では、高品質な写真が豊富に揃う便利なツールとなっています。今回はストックフォトの活用ガイドをお届けします。
ストックフォトが輝く時
多くのプロジェクトでは、写真家を雇ったり自分で写真を用意したりするよりも、ストックフォトで適した写真を探す方が簡単で安く済みます。特に今の時代は、時間はとても貴重です。使い方さえつかんでしまえば、ストックフォトで作業を大幅にスピードアップさせられます。オリジナリティが求められるプロジェクトには適していませんが、正しく使えば時間を節約でき、余った時間でより困難な問題に対処できるでしょう。
ストックフォトは素早さが求められる場面で役立ちます。ブログ記事やメディア向けに画像が必要なときや、わざわざ写真を撮影する時間や予算がないときに活躍してくれます。キーワードで検索するだけでほしい写真が表示されるので、あとはその中からひとつを選べば作業は完了です。
ただし、ストックフォトはあくまでもデザインを補うものだと考えてください。デザインに独自性を出したいときには、専用の写真やイラストを用意すべきです。全ての画像を制作する時間がない場合には、制作した画像をストックフォトと組み合わせて使えば個性を発揮できます。
正しい写真の選び方
ストックフォトの画像がイマイチに見えたとすれば、それは選び方がイマイチだからです。もちろん品質が低めのものもいまだに存在してはいますが、現在のストックフォトには美しい写真がそろっています。
選び方のコツは、あまり求める状況に忠実にしすぎないことです。たとえばロマンチックな休暇の写真がほしい時に、砂浜にLOVEの文字が書かれた写真を選ぶ必要はないのです。
かわりに、恋人同士がフレーム内におさまった写真を選ぶといいでしょう。より抽象的に、夕焼けだけが写ったものでも構いません。こうした写真は状況をあまり明確に描写しないため、あたたかく幸せな感情を呼び起こします。写真とはムードを呼び起こすために使うものです。そうした目的を考えれば、砂浜にLOVEが書かれた写真よりは夕焼けの方がずっと適しているでしょう。
注意点として、たとえあなたが撮影した写真でなくても、選んだ写真はブランドイメージに影響することを忘れてはいけません。選択は慎重に行ってください。
ストックフォトの使い方を知れば、目的を持って写真を選べるようになります。計画性と注意深さを持って利用すれば、ストックフォトはあなたのブランドにいい影響をもたらしてくれるでしょう。
※本記事は、A Designer’s Guide to Stock Photosを翻訳・再構成したものです。