人は自分の手でつくったものに対してより高い価値を見出す傾向があり、認知バイアスの一種であるこの現象を「IKEA効果」といいます。
カスタマイズできる度合いやユーザが携わる割合が大きければ大きいほど、ユーザは商品に愛着を持つようになります。
愛着の強さはユーザが商品に注いだ労力やタスクの難易度ではなく、タスクを達成しその後実際に商品を楽しむことができたかどうかに左右されます。
つまり完成後すぐに分解してしまうとIKEA効果ははたらきませんし、タスクを敢えて易しく設定する必要はないのです。
IKEA効果の取り入れ方
自分でつくったものほど愛着が沸くのは、デザイナーであれば誰もが経験したことがあるかと思いますが、これはユーザも同じです。
製品にIKEA効果を取り入れたい場合は、タスクの難易度を低めに・貢献度を高めに設定するのがコツです。カスタマイズできる部分はユーザの選択にゆだねましょう。
ユーザにある程度の権限を与えることで、製品への愛着を持ってもらうことができます。
例えば、サンプルデータと編集可能なテンプレートを使えば、アプリのファーストエクスペリエンスを最大限楽しめるはずです。
ユーザに働きかけて製品とのインタラクションを促しましょう。
また、シンプルなアクションでタスクを達成できるようにすると、新しい商品を扱う不安を払拭することもできます。
これを何度も繰り返せば商品だけでなく、ブランドへの愛着につながります。
よく目にする
「私にも簡単にできました!」
「自分の思い通りに仕上げることができて良かったです!他のお店で買うよりも断然おしゃれになりました!」
なんてレビューがそれを物語っていますね。
まとめ
ユーザの労力を0にすべきか0に近づけるべきか、場合によって違うかもしれませんが、時にはちょっとの手間が楽しみや愛着につながることがあります。
IKEA効果を上手に活用して、愛される商品・ブランドを目指しましょう!
※本記事は、Design principle: IKEA effectを翻訳・再構成したものです。