2016年のCSSカンファレンスにて、アリー・パランジによりアクセシビリティの勝利が再確認されました。
今回は、忘れがちになってしまうアクセシビリティの心得についてご紹介します。
アクセシビリティの問題とは?
アクセシビリティの問題は、製品、デバイス、サービス、及び環境などに障害を抱える人々のことを指しています。
テクノロジーの文脈において「不自由」とは、人間の身体と製品とのミスマッチを意味します。
製品の造り手たるデザイナーやクリエイターが、このミスマッチを解消する力を持っているのです。
ウェブ一つとってみても、それは遠方の人々をつなぎ、膨大な情報を端末で知ることができるようになっています。
ウェブは物理的な障壁を取り払っているのです。
ウェブ開発者は製品のアクセシビリティを上げることができます。障害が人生に大きな影響を与えることを考えてみてください。
全てのことを考慮に入れることは無理だとしても、幅広いユーザーを獲得するためにベストな行動はとるべきでしょう。
面倒なこと?
アクセシビリティ改善において必要なのはまず、上司の説得です。
上司にはアクセシビリティ拡大が業績改善につながることを主張してみましょう。SEO(検索エンジン最適化)を仄めかすのもよいでしょう。
アクセスしやすい=良いSEO=閲覧者の増加=業務改善
これでもダメなら、法律を盾にしてみても良いでしょう。
国によってはアクセスに問題や差別がある製品とサービスを罰する法律があります。
何よりも、アクセス改善は社会的な参与につながることを重視してください。多様性の向上は社会を通じ、世界をより良い方向に導くのです。
簡便さの勝利
デザイナーやクリエイターは、製品のアクセシビティを担保しなければいけません。
以下の方法でそれを難なくこなすことができます。
・アクセシビリティを特徴として製品に盛り込む
・色のコントラストに配慮する(誰もが良い視覚を持っているわけではありませんから)
・アンカータグにですら多様なフォームを用意する
・アクセシビリティに富んだフォームに留意し、インプットラベルを隠さない
・各ページにヘッダータグを設ける
・使用言語の明確化
・フォーカスを削除しない
・ボタンとリンクを併用する
・ボタンとリンクを説明する文を付ける
・アクセシビリティあるイメージ:altタグを画像に足しましょう。
・アクセシビリティあるSVGs:titleやaria-labelledbyを用い、エレメントを明確に
・定義のブレをなくす
・キーボードナビをウェブサイトに設ける
製品のアクセシビリティ向上は製品の向上につながります。常にアクセシビリティを念頭に入れた行動をとれるようにしましょう。
人々は我々の製品を使いたいのですから、その期待に沿うように努めるのもまたウェブテクノロジーの責務。それを繰り返すことで、アクセシビリティはどんどん向上していくのです。
本稿は「Easy Wins with Accessibility」を翻訳・再編集したものです。