ユーザの製品に対する最も基本的な要求は、やりたいことができる、ということです。その次にはユーザビリティ、最後には製品を使う喜びを求められます。UIがユーザの感情を動かすことで、つながりが生まれるのです。ビジネスとして成立させつつ喜びを生み出すのは大変ですが、もしこれが達成できれば、製品は大きな成功をおさめるでしょう。
今回は喜びの体験の作り方を紹介します。
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1.美しく使いやすいUI
最もわかりやすい方法は、きちんと動作する美しいインターフェースを作ることです。これだけでもユーザーの反応は大きく変わります。複雑な機能でユーザーを戸惑わせないようにし、標準的なデザインパターンを利用して動作を予測可能にしましょう。
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2.途切れないユーザーフロー
目標の達成にはいくつかのステップを踏まなければなりませんが、途中に障害があると脱落するユーザが発生してしまいます。それを避けるため、障害のないフローを設計しましょう。使いにくいポイントを取り除いていけば、ユーザは目標の達成に向けてどんどん進んでくれます。
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3.サプライズ
Netflixがこれだけ有名になった理由をご存じですか?ユーザのパターンを学習し、うれしいサプライズを持ってきてくれるからです。サプライズはユーザに喜びを与える近道です。よく練られたテキストは退屈な時間をおもしろく変え、アニメーションは長いロード時間を楽しい瞬間にしてくれます。
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4.マイクロコピー
ロード画面やエラーメッセージなど、ありふれたテキストをマイクロコピーと言います。小さなテキストですが、ユーザの目標達成を手助けし、UXを向上させてくれます。簡潔で明確なメッセージでユーザーは製品を信頼するようになるでしょう。
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5.アニメーション
静止画よりインタラクティブで、動画より省スペースなのがアニメーションです。シンプルで素早く、意味のあるアニメーションは、喜びを生み出すだけでなく目標の達成を補助してくれます。
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6.パーソナライゼーション
ユーザを知りそれに適応することで、驚きを与えることができます。Eコマースの大手サイトはユーザの閲覧履歴から商品のおすすめを行っています。彼らの好みを覚えておけば、一人ひとりのユーザに合わせた独自のUXを提供できます。
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7.対話
UIはユーザと会話することが重要です。たとえばブランドを示すため、画像やテキスト、色はブランドの個性と一致するものを使います。ユーザを目的の場所へと導くところにも会話が生まれます。テキストや音声ベースでの触れ合いは、きれいな画像よりもユーザーを引きつけられるのです。
喜びを生み出す目的は、ユーザにプラスの印象を与え、それをシェアしてもらうことです。喜びが多くの人々伝われば、製品はどんどん成長を遂げるでしょう。
※本記事はProduct Journey from Usability to Creating UX Delightを翻訳・再構成したものです。