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今カレンダーの役割を再検討する―カレンダーアプリのユーザー体験を改善するには

本記事は、Rethinking a calendar
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約8分23秒

カレンダーは人々の生活で定期的に使われます。多くの人にとっては、毎日1回以上使うことも少ないでしょう。

 

カレンダーは、1日のルーティンを整理するお手伝いしてくれますし、あなたの“やることリスト”をしっかり記録してくれます。さらに、あなたの貴重な時間を管理してくれる役立つツールなのです。

 

カレンダーは、考えてみると簡単なアプリに思えるかもしれませんが、1度調査を始めれば、このトピックが混乱の元になることがよくわかるはずです。カレンダーを使用する際のユーザー体験を改善するための方法論は:ダブルダイアモンドと呼ばれる手法で、私が1週間かけてリサーチし、また1週間をかけて最終的なプロトタイプを作り出しました。

発見する

 

議題に入っていくにあたって、デスク調査から始めることにしました。市場を学習するため、これからの競合相手を認識するため、そして彼らの行動を分析するために、基準に従って標準化するところから始めました。まずはGoogle Playを使用し、様々なタイプのカレンダーアプリをダウンロードして使ってみました。各パフォーマンスや特徴、見た目などについては記録を残しています。携帯とウェブカレンダーの比較と、その違いで、情報統合する方法を理解するために調査しました。

 

カレンダーに集中しただけでなく、最終形の商品に加えることができるようにポテンシャルのある特徴を持つ、他のツールについても調査しました。モチベーションを与えるアプリも探してみました:BeWet、Drink Water Reminder、Water Drink Reminderや、RunasticやSportstrackerなどのスポーツアプリや、Ovuviewなどの追跡アプリなどが存在することがわかりました。

 

コメント欄を通してネトノグラフィーを少し調査し、ユーザ―から直接価値のある発見を得ることができました。

ユーザーがやりたいと思っている事柄についての意見の中には、以下が含まれます:

 

1.希望の休日が選べる(イタリアに住んでいるドイツ人;イタリアでのお祭りやイベントも知っておきたい)
2.イベントの同期と共有が簡単にできる
3.タスクを追加できる

 

ユーザーにとても人気があり、興味深い特徴が多いアプリのセレクションを集めてみました:XiaomiのOS Calendar、Google Calendar、Ovuview、SportstrackerそしてiOS Calendarです。

ユニークだと思った特徴については“雷デモ”を書き出してみて、より深い調査に試みました。Googleカレンダーのユーザーは、タスク間のクリアな比較と共に見ることができる、月間レビューをすごく気に入っていました。Xiaomiのカレンダーには、ユニークでミニマリストなスタイルが使われています。iOS Calendarでは、イベントが行われる目的地までの到着予想時間が通知される点について、ユーザーはとても役立つと感じているようです。

 

私の“雷デモ”には書かなかったのですが、将来のデザインのためにも心にとめておきたい内容が、Ovuviewが提供する過去と未来のクリアな比較機能です。この区分に当てはまる(唯一でなければ)少数のポイントだと言っておくことが大切でしょう。

このコンタクト後、使用後の体験についてユーザーに聞けるように、価値のあるコンテンツを見つけるため、調査に関する質問のリストを書き出しました:

 

1.ユーザーは彼らのモチベーションを追跡できるでしょうか?
2.女性ユーザーは生理のサイクルを追跡できるでしょうか?
3.ユーザーは太陽暦へのアクセスが可能でしょうか?
4.ユーザーは異なるカレンダーを同期して使用することができるでしょうか?
5.ユーザーは複数のEメールアカウントを同期することができるでしょうか?
6.ユーザーは異なった地域の休日を同期することができるでしょうか?(国民の、マドリードの、カスティーリャ・イ・レオン州の…)
7.ユーザーはイベントの共有ができるでしょうか?
8.ユーザーは異なったタイプの通知を設定できるでしょうか?
9.ユーザーはイベントの一括編集ができるでしょうか?
10.ユーザーはカレンダーのスタイルを変更できるでしょうか?
11.ユーザーはカテゴリーごとにアクティビティを分けることはできるでしょうか?
12.ユーザーがは素早くカレンダーに変更を加えることができるでしょうか?
13.ユーザーは永遠にページをスクロールしなくてもカレンダー上で特定の日にちを見つけられるでしょうか?
14.ユーザーはカレンダー全体の監視ができるでしょうか?
15.ユーザーは位置情報をマップに追加できるでしょうか?
16.ユーザーは自分の挑戦を追加できるでしょうか?
17.ユーザーは終えたアクティビティやイベントを削除することができるでしょうか?
18.ユーザーは過去、現在、将来のクリアな視野がつかめるでしょうか?
19.ユーザーはすべにセットされたカレンダーの再設定ができるでしょうか?
20.ユーザーはカレンダーをカスタマイズできるでしょうか?
21.ユーザーは彼らのゴールに対するプログレスバーを閲覧することができるでしょうか?

 

そこで、いくつかインタビューを行い、他の人のカレンダーの使用と、彼らの実績についての意見を得るため、フォームを作成してみました。市場で最新商品のユーザーの考えについて、外部の視点と、何が抜けているのか彼らの意見を捉えたかったからです。

 

このトピックについてよりよい発見に繋げるため、書いたフォームを回してみることにしました。

 

人々の78,6%はほぼ毎日カレンダーを使用するようです。かなり多い数です。ですから、これだけ注目の集まるツールには、ふさわしい注目を注ぐべきなのです。

 

ユーザーのほとんどが、仕事や個人の生活を管理するためにカレンダーを使うとフォームが明らかにしています。フォームで得た興味深い内部情報では、ユーザーの50%がデスクトップの画面上で機能するシステムカレンダーを使っていて、92.9%が携帯で機能するシステムカレンダーを使用していることがわかりました。そのユーザーの中で、35.7%が彼らのEメール提供者が購入したカレンダーを使っています。これは、ユーザーの高い確率の人数がよりよいカレンダーアプリをわざわざ探さない、ということを意味しています。

より完全なカレンダーアプリの存在が足りないと思うか、と聞かれて35.7%が“はい”、28.6%が“多分”と答えています。

 

また機能についての質問をした際には、100%のユーザーが過去のイベントや終了したタスクにチェックをつけたいと同意しています。よりより全体的な監視や、他人とのイベントの共有にも、全員が賛同しています。

これまでの業務を経て、各ユーザーのニーズをより理解するために全ての情報を手に入れたかったので、私もテストユーザーを作ってみました。実際、インタビューしたどのユーザーもスポーツ量や食生活の追跡アプリは使っていなかったものの、私のつくり上げたテストユーザーにはそれらの機能も加えることにしました。これなら将来、提案例を作る際に良い変化を加えらると思ったからです。

ここまでの調査全体から、私は以下の発見に辿り着くことができました

 

人々が望んでいるのは

 

-お祭りやイベントをカスタマイズすること
-タスクとゴールを追加すること
-カレンダーを同期させること
-イベントを共有すること

 

そして以下の内部情報を集めました

 

-過去と将来の比較を改善すること
-終わったタスクとイベントを削除していくこと
-ゴールからイベントを分けること
-プログレスバーの追加
-ゴールを追う測定基準

 

 

定義付けする

 

将来の改善案の特徴について定義付けするために、以前選んだカレンダーの監視能力の違いについて比べて始めました。そしてこれらのアプリでユーザーが気に入った機能を見つけ、より深い調査を行いました。

どの機能が一番目立ったか、改善や簡易化する点があったか、決定するにあたってヒューリスティック分析を採用することにしました。重要ポイントの中には、Googleカレンダーの“目標設定”があり、ユーザーの掲げるゴールの進行具合の追跡を可能にする素晴らしい機能です。Googleカレンダーは現在、イベント、ゴール、リマインダーを区別しています。

 

これは個人的に将来のモデルに追加しようと思っている機能ですが、プロセスをより簡易化し、認識してくれる多くのユーザーがたくさんのステップを踏まなくてもよい工夫が必要になってきます。これについては、一貫性と基準の挿入も考えています。

私のデザインに追加できる内容があるか調べるために、アプリのフィードバックメッセージは記録してあります。私にとってとても大切なのは、アプリの見た目の自発研究を促し、市場に存在する他のカレンダーのように雑で過密しすぎているデザインではなく、ミニマリストなデザインを実現することです。機能を加えていくと、デザインを簡潔に維持するのが難しいのです。

調査のこの段階では、よりよい監視とアプリに必要な重要な機能を促すため、MosCoWを行いました。ユーザーのニーズに応じてアプリに含むことに決めたメイン機能は:

・インポート
・共有
・同期
・削除
・カテゴリー
・通知のカスタマイズ

 

また、自分へのチャレンジ(もっと水を飲むなど)を追跡できたり、体調管理(生理など)自身のカレンダーをカスタマイズできる機能も、とても魅力的だと思いました。

 

 

発展する

 

将来のたまに改善策をまとめるため、そしてその中で一番の方法を選ぶため、下図を描きだしてみました。プロセスの中でもこの部分は一番難しく、デザインを加えすぎずに機能を追加することがカギとなってきます。一番最初のワイヤーフレームを開発し、この下図に従い、どの画面がデザインに最適か優先順位を決めました。

よりクリアな過去、現在、将来の比較を確立するアイディアについて、少し深く掘り下げて、月ごとの進行を見ていきます。これには、中間レベルの忠実度プロトタイプを完成させて、ユーザー体験のためにより視覚的に楽しんでもらえる改善策を試すため、ツリーテストを作成しました。

やったことを削除していく機能を含めるため、かなりたくさんの方法を考えなければなりませんでした。この特定の機能についてもっと下図を描いて、一番の方法を計画していくための選択肢を検討しました。

最後になりますが、新しいカレンダーアプリのために、簡単なブランディングシステムを作成してみました。色のコンビネーションは、優しく同調する色彩を混合して選びました。色のテーマを選ぶ際に参考にしたのは、よく使われるブル―パレットを避けるということです。デジタルデザインに使用されすぎていると感じたからです。

このロゴには、忍耐力を表すヤギのシルエットが含まれています。”Chivo”という名前はスペイン語でヤギを意味する単語の類義語です。この画像のスタイルとコンビネーション、そしてタイポグラフィーのおかげで、若々しく大胆なロゴに仕上がりました。アプリのために選ばれたタイポグラフィーはRoboto MediumとRegularで、デジタルフォーマットでの読みやすさでももちろん選びましたが、全体的なブランドの見た目と感じに良く合うと思ったので決めました。

 

 

実現させる

 

Chivoは、あなたの日常で気にしておきたい事柄の経過を、簡単に追うことができる、新しいカレンダーアプリです。

少し混みあったデザインのカレンダーで困ったことはないですか?実際に自分がやるべきことを追跡するのが難しいと思ったことはありませんか?

 

Chivoでは、あなたの都合に合わせてカレンダーを分けることができます。もちろん今までのようにあなたのゴールとイベントの一覧は見れますが、これからはカテゴリーごとに集中する内容を選ぶことができます。これは、ジムのカレンダーだけ、また仕事のカレンダーだけが見たい場合、可能にしてくれることを意味するのです。

左上のハンバーガーメニューをクリックすれば、簡単にあなたのカレンダーを見つけることができます。実際のユーザーを使用し、やり取りのデザインについてテストを作成したことで、右か左にスクロールすることで複数のカレンダーから使いたいものを選べる機能を追加しました。大体のカレンダーでは右や左にスクロールすると、月が変わるデザインが多いです;しかしChivoではカレンダーの種類の間で選ぶことができます。縦のスクロールを使うと、月ごとのページが見られます。

新しいイベントを作成するときには、すでにiOSカレンダーに存在する選択肢を追加しました。あなたが家をでるタイミングなどに合わせて通知をしてくれる機能です。

ヒューリスティックに注意を払い、アプリ上で何が起こっているかユーザーに通知してくれる、フィードバックメッセージを作成しました。もしジムカレンダーを見ながら予定を立てていて、しかし実は仕事カレンダーに同じ日、同じで時間で予定が入っていたら、ポップアップのメッセージが出て教えてくれる機能です。このメッセージボックス内では、重なった予定をキャンセルするか変更するかも選ぶことができます。

Chivoは、イベントとゴールの違いも見分けてくれます。イベントはよくあるカレンダー入力で、ゴールは柔軟性のある入力が可能なので、延期することもできます。Chivoでは、あなたのゴールの情報を見せてくれて、データ表がどんな進行状況か伝えてくれるのです。

上に書かれているように、新しいゴールを作成するプロセスは、簡易化されて使いやすくなりました。外観を構成する工程と画面の数を減らしてみたのです。これのおかげで、いつも使っていた普通のゴール編集にもいつでも戻ることが可能になり、行動の現状がすぐわかるようになりました。

ユーザーが終えたイベントやゴールを削除したいという議題では、Chivoに挿入した機能で、やることを終える順番にリストをチェックすることができるようになりました。この機能のおかげで、カレンダーにプログレスバーが追加されたので、日々のタスクの進行状況についてよりクリアな視点が掴めるのです。

 

 

将来の業務

 

時間が限られているので、将来追加したい、とても興味深いと感じた機能を、2つもとばさないといけませんでした:自分へのチェレンジなどを加える機能と、また女性のために生理を管理する機能を追加することです。

 

今まで想像しませんでしたが、カレンダーアプリを作成するということは、大きなチャレンジなのです。しかしシンプルに見えるものは、とても注意深くデザインされているからそう見えるのでしょう。

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