パイ生地、リンゴ、砂糖、スパイス。
伝統的なアップルパイを作るのに必要な材料はこれだけです。
おしゃれで凝ったレシピなら他にも材料があるかもしれませんが、一口食べてほっとするあの味は案外シンプルなものでできています。
Webデザインもアップルパイと同じです。
長い間みんなに飽きられることなく受け継がれているものは、あまり難しく考えなくても良さが伝わるようになっているものです。
無駄なものさえ入れなければ失敗せずに“おいしい”エクスペリエンスが提供できます。
“皮をむく”大切さ
個人的に思うアップルパイの最高のレシピは、基本に忠実で主役のリンゴを最大限楽しめるようなものです。
Webサイトやパンフレットをデザインする際も、アピールポイントとなる主役が光るようにしましょう。
ユーザが何を求めているのかを明確にし、何度も調査や試験を繰り返してみてください。
友人や知り合いなど親しい人や、クライアントに意見を求めるのも一つの手です。
“味見”してもらって素直な感想を聞きましょう。
甘さ控えめ
アップルパイにはアイスクリーム、粉砂糖、生クリーム、シロップ、クッキー、サクランボ…乗せようと思えば何でも乗せることができます。
ですが、何かを乗せないと美味しくないアップルパイは、パイそのものの味に問題があるのです。
決してウィジェットやタイポグラフィを工夫する必要がないというわけではありません。
ですが重要なのはあくまでベースです。
デザインを通して何を伝えたいのかメッセージをはっきりさせましょう。
そして何よりもユーザ目線に立ったデザインを最優先して、“おいしいトッピング”は最後の仕上げにしてくださいね。
おばあちゃんの知恵袋
おばあちゃんが使えないようなデザインでは、複雑すぎるということです。
余分な情報が多いと混乱してしまうのは誰でも同じですが、お年寄りの方だとなおさらです。
見やすいフォントサイズか?
テキストが多すぎないか?
分かりやすい手順で買い物を進めることができるか?
タスクの妨げになるようなものがないか一つひとつ丁寧に吟味してデザインすれば、お礼におばあちゃんがおいしいアップルパイを焼いてくれるかもしれませんよ?
(※本記事は、How Simple, Classic Design Should Workを翻訳・再構成したものです)