キャサリン・ブランケットさんは、世界中のスポーツ選手を躍動的なイラストやグラフィックデザインで描き上げる人気のグラフィックデザイナーです。自身が公開しているポートフォリオでは鬼気迫るデザインを数多く公開しており、3000件以上の高評価が付けられている作品もあります。そんな彼女が、スポーツイラストレーターとしてのルーツと作品に対する想いを語ったインタビュー記事があったのでご紹介します。
今回はTWTPのインタビューを受けてくれてありがとうございます。まずは自己紹介をしてもらえますか?
――私はグラフィックデザイナーで、スポーツ分野のイラストレーターとして主に活動しています。大学ではグラフィックデザインを勉強して、今はフランスのナントでフリーランサーとして働いています。
たくさんの素晴らしいプロジェクトをポートフォリオで公開していますが、今までで一番誇りに思っている仕事はありますか?
――私にとって全ての仕事は重要なものでしたが、シカゴ・ベアーズ(フットボールチーム)、トロント・メープルリーフス(ホッケーチーム)、トロント・ラプターズ(バスケチーム)で描かせてもらった経験は誇りに思っています。とても名誉ある仕事であったし、プロ意識を持った並はずれた人々と働けたことは素晴らしい経験になりました。今の仕事を続けているのは彼らの後押しがあったおかげです。
普段はどのように仕事をスタートさせますか?
――私の仕事は写真のリサーチから入ります。まずは描きたい人に関するたくさんの写真を見て、精神的にその人を取り囲む環境の中に入り込みます。次に、ベーシックなアイデアをスケッチします。そこからフォトショップで構図を決めて、最後はライティングや文字や手触り感を納得いくまで詰めていきます。
なぜスポーツにフォーカスを当てようと思ったのですか?
――昔からスポーツ、特にバスケットボールは私の情熱を掻き立てていました。それこそ私が当初から描きたいものだったのです。バスケットボールでは、マイケルジョーダンのプレイや、これまでの歴史的な瞬間からたくさんのインスピレーションをもらっています。
iPadを使ったデザインはとても印象的です。どうしてiPadで仕事をしようと思ったのですか?
――自分の仕事を一歩遠くから見てみて、「伝統的なデザイン」と「新しいテクノロジー」を組み合わせてみたいと思いました。これは私自身が単純にしてみたかった挑戦だったのですが、実際にやってみると価値のあるものだと思えてきて、作品を一つ完成させるところまでやってみようと思いました。それがiPadを使ったデザインのきっかけです。
これからのデザイナーはタブレットを使ってデザインをしていくべきだと思いますか?
――新しいデバイスは今後、デザイナーやイラストレーターにとって重要になってくると思います。といっても、私自身もパソコンやソフトと離れるのが考えられないくらい今のテクノロジーに依存しているのですが。
今は自分のスタジオ(Ptitecao studio)を経営されていますが、マネージャーとデザイナーの仕事はどのように区別していますか?
――昔は生産性を上げることに必死で、1人でたくさんの仕事を背負い込んでいました。しかし、それでは仕事のクオリティが上がらないことに気付き、仕事とプライベートを分離することにしました。今は、マネージャーとしての仕事をまずは優先させてから、空いた時間にデザイナーの仕事をしたり、個人的に好きな絵を描いたりしています。
インスピレーションはどのようにキープし続けていますか?
――私は毎日、BehanceやFubizなどのサイトを必ず見て、常にグラフィックデザインのトレンドを掴む努力をしています。他のアーティストから技術を学ぶことはとても重要なことだと考えています。
※Behance・・・クリエイターのためのSNS
※Fubiz・・・クリエイター御用達のニュースサイト
ありがとうございました。何か最後に一言ありますか?
――インタビューの最後はこの一言と決めています。”何事にも興味を持って大胆になりましょう。”
▼Ptitecao Studioホームページ
▼インタビュー記事
http://www.talkingwiththepros.com/caroline-blanchet.php?utm_source=designernews