今回は、Nick Babichさんの「UXトレンドTOP10」という投稿記事をご紹介いたします。この記事は前編と後編の2部構成となっております。前編がまだの方はこちら!
6.感情に訴えるデザイン
感情を持つ動物である人間の意思決定において、感情は重要です。感情に訴えるデザインは、ユーザーとのコミュニケーション手段として有用です。感情に訴えようとデザインを実装する際にはキャラクターを登場させるという手法があります。
たとえば、Duolingoのデュオというキャラクターは、知識、知恵、学びを象徴するフレンドリーなフクロウ。使いやすさ、シンプルさ、非公式性という製品特性をうまく表現しています。
また、ジョークを飛ばすMailChimpのフレディは、コミュニケーションにユーモアが重要であるというメッセージを製品イメージに込めているのです。
7.音声機能
SiriとGoogle Nowは、音声に基づくUXのパイオニアですが、最新システムの技術は、もはや初期段階のものではありません。
音声対話機能により、多くのユーザーがタッチ・マウス・キーボードに頼らず天気予報などハンズフリーで日常の情報取得をしており、インタラクティブ手法を根本的に進化させています。
音声入力に対し最適な応答を展開できることにより、音声対話システムは魅力的なUXとなるのです。
8.ウェアラブル/スマートウォッチ
ウェアラブル端末は、iPhone以来、今年も注目されている人気のトレンド。
ウェアラブル端末は、最小限の操作で済むUI、シンプルな機能性重視のデザインが求められています。
ウェアラブル端末として最注目のアップルウォッチで利用されるウォッチアプリではKISS(Keep it simple, stupid)の原則が徹底されています。
特にUberの配車アプリはボタン1つによる配車が可能。タクシーが到着すると通知を行うという単純明快さでKISS原則の最高事例です。
9.会話ボットアプリ
会話ボットは大きく進歩をしています。顧客サポートからピザの注文まで多くのサイトやアプリに利用されています。
会話ボットが流行する理由は、複雑なUIナビゲーションよりも、会話のようなやり取りが自然で直感的だからです。
会話ボットを利用したアプリやサービスは、会話形式の文章を送って完結でき、各顧客のプロファイルを作成してパーソナライズされたサービスを提供できるよう設計することもできるのです。
10.豊富なプロトタイピングツール
UXのアイデアがどのように機能するかを静的ツールで説明することは難しいため、プロトタイピングの重要性が認識されました。
プロトタイピングツールにより、設計者・開発者が本格的な開発の前に、アプリケーションやウェブサイトのインタラクティビティのテストをすることができます。
Adobe Experience Designを使用すれば、数秒でワイヤーフレームからインタラクティブなプロトタイプを作成可能です。
さいごに
UXは、単なる画面デザインだけではなく、機能性をも求められています。そのため、これらのトレンドは、デザイナーがUXを最大限に高めるための良い指針であると考えます。
※本稿はTop 10 UX Trends for 2016の後半部分を翻訳・再編集したものです。