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【声を使ったUIをデザインする】会話でコントロールするUIのデザインのポイント

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声は、最も自然なコミュニケーション手段です。近年、声を使ったAIアシスタントが増えているのも自然なことです。私はフォーチュン500の企業で、スピーチアプリケーションの改善に取り組んでいます。今回はそこで得たノウハウを、みなさんにも紹介します。

 

 

ボイスUIとは何か

ボイスUIはVUIとも呼ばれ、声を使ってユーザーとの対話を行うアプリケーションです。音声の自動応答システムでなじみ深いでしょう。しかし残念ながら、そうしたアプリの出来はひどいと言わざるを得ません。開発者にVUIの十分な知識がないためです。

 

 

設計図を作る

ボイスUIを設計する場合、フローチャートを使いたくなるでしょう。ですがこれはあまりいい手法ではありません。もちろんワークフローを説明するには最適ですが、会話のデザインはそうした流れ以外にも考慮すべきことがあります。会話は文脈の上で発生するものであり、ロジックだけに頼ってはいけないのです。

 

普段の会話を思い出してください。会話は先へと進むのみで、前には戻りません。ですがあなたもきっと、自動応答システムに「メインメニューに戻るには1を押してください」と言われたことがあるでしょう。スムーズな会話を実現するには言語学を知る必要があります。

ボイスUIは人間の話し方をベースに設計されるべきですが、現実には、書き方をベースに設計されているものが多いのです。

 

 

会話を設計する

では、どのように会話を作ればいいのでしょうか?何よりも先に、ユーザーストーリーを作りましょう。ユーザーにとって有益なシナリオを書き、あなたのUIの目的となる大まかなシナリオを見つけていきます。

 

次に、シナリオに沿って会話サンプルを作ります。これはユーザーとシステムとの間で行われる、会話の流れを文字に起こしたものです。VUIにおけるワイヤフレームと言えます。これをもとに、クライアントからフィードバックを得ることになります。

 

 

システムのペルソナを理解する

どんなアプリケーションでも、ペルソナの理解は必須です。システムのペルソナ、もしくは個性は、ブランドイメージをも左右します。VUIのペルソナは声質だけでは決まりません。ユーザーとのつながりを作るのが大切です。私たちは声を聴くだけで、その人に対してさまざまな想像を膨らませます。ペルソナをデザインする際には、役割、ブランド、ターゲットユーザーを考慮しましょう。

 

 

エラー処理

エラー処理を設計する際には、一般的なことから特定のことへと範囲を狭めるのが有効です。次の例を見てください。

 

  • システム:誕生日はいつですか?
  • ユーザー:ええと……
  • システム:あなたの誕生日を、生まれた年を4桁の数字で、生まれた月を2桁の数字で、生まれた日を2桁の数字で教えてください。

 

これを見ると、一般的なことから特定のことへとエラー処理が移っているのがわかります。エラー処理は進歩的で、役立つものにしてください。

 

 

 

最後に

優れたボイスUXを作るには、焦点をユーザー側に当てることが大切です。ターゲットユーザーのことだけでなく、会話の展開の仕方や文脈にも気をつけましょう。人間の話し方や書き方を知れば、VUIのデザインに大きく役立ちます。

 

 

 

 

※本記事はVoice user experience design and prototyping for mere mortalsを翻訳・再構成したものです。

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