アプリが優れているほど、ユーザのハードルは高くなります。はじめは新機能に喜んでくれていたユーザも、時間がたつにつれて慣れてしまい、喜びはなくなっていきます。アプリを継続して改善できるのは幸いですが、そもそもユーザはアプリに何を求めているのでしょう?成功しているアプリを参考に、見つけていきましょう。
1.ユーザは自分専用のコンテンツが見たい
ユーザの関心がどんなものであっても、それに合わせられることが重要です。UIはもちろんコンテンツも個人化してください。フィットネスアプリのRuntasticは、個人化を取り入れたことでアプリの使用頻度が劇的に増加しました。
Runtasticが行ったのはフィットネスの入門テストです。テストの最中に集めた情報から、ユーザ独自のトレーニングプログラムを生成するのです。100以上の解説動画や毎週届く健康情報、栄養管理のコツまで、プログラムの内容は豊富です。
2.ユーザは居場所のリアルタイム情報がほしい
位置情報を使ったサービスが増加しており、2022年の市場規模は2015年の5倍以上になると予測されています。
たとえばMacy’sアプリは店内でも使える機能を導入しました。ユーザが入店すると通知が届き、ポイントカードが表示され、割引が適用されてアプリから支払うことができます。他にもTinderやYelp、マクドナルドまで、位置情報を使わないアプリを探す方が難しくなってきています。
3.ユーザは話したい
ここ数年で最もホットなのは、AIとチャットボットでしょう。GoogleをはじめアップルやFacebookまでが参入しており、この分野で利益を生もうと挑戦を続けています。チャットボットによってこれまでは不可能だった、自然言語による操作が実現できます。ニュースサイトのCNNはFacebookメッセンジャー上にチャットボットを設置しています。知りたいことがあればそれを尋ねるだけで、検索結果が返ってくるのです。
開発者にとっては大変な時期がやって来るでしょう。多くのアプリとの競争で生き残るには、まずは一歩下がることです。個人化やUI、新技術を、あなたのアプリはどれだけ採用できているでしょうか?セキュリティやプライバシーにはどれだけ配慮されているでしょうか?こうした基本的な部分を補強してから、新機能を導入しましょう。
※本記事は、What Do Mobile Users Expect in an App?を翻訳・再構成したものです。