2021年の世界的なソーシャルメディア広告の傾向に関する報告書では、グローバルな小売業企業のトップ300人を対象とした世論調査に基づいた、小売業におけるソーシャルメディア広告の新しい統計とトレンドが記されています。
この記事を30秒で要約すると…
・ソーシャルメディアにおける広告配信の自動化を手掛けるSmartly.ioによって、小売業における世界的企業の300人のリーダーを対象に、2020年と2019年のソーシャルメディア広告への施策の変化について調査が行われた
・調査によると、回答者の74%が2020年にマーケティング予算の少なくとも3分の1をソーシャルメディア広告に割り当てたと回答し、そのほとんどが2021年に支出を増やすことを計画していることが明らかとなった
・回答者は2021年にソーシャルメディア広告の支出を増やすことを計画しており、予算の大部分はFacebookへの投資にあてられ、続いてTwitterとInstagramでの広告に投資するとしている
・Smartly.ioは、2021年における小売業界のソーシャルメディアマーケティング戦略計画のための重要な提案を含む調査結果レポートを発表した
・ClickZから2021年のソーシャルメディア広告に関するトレンドレポートをダウンロード可能
Smartly.ioと小売業界の世界的な会議であるeTailが実施した、世界の小売企業の300人のリーダーの対象とした調査では、回答者の74%がマーケティング予算の少なくとも3分の1をソーシャルメディア広告に割り当てていることが明らかになりました。
回答者は、2021年にソーシャル広告の支出を増やす計画であるとしており、予算の割り当てはFacebook、Twitter、Instagramの順になっています。調査には、米国、英国、インド、オーストラリア、インドネシア、カナダの小売業界のリーダーが参加し、回答者の34%が他の地域からの回答でした。
この記事では、Smartly.ioの調査結果の一部を取り上げます。 調査結果をまとめたレポート「2021年のグローバルソーシャル広告トレンド:ブランドは混乱と変化にある消費者の習慣にどのように適応しているか」は、ここからダウンロードできます。
※本記事はSmartly.ioとの提携で作成されたコンテンツです。
Facebookが最も人気のある広告プラットフォーム
Smartly.ioの調査によると、2021年のグローバルソーシャルメディア広告の予算は2020年と比較して増加しました。ほとんどの組織は、2021年の広告予算全体の31%-50%をソーシャルメディアに費やしましたが、前年は26%-50%でした。
Facebookは小売業者が広告を出す最も人気のあるプラットフォームであり、93%の回答者が現在Facebookで広告を購入していると答えています。その他の有力なプラットフォームとしては、Instagram、Twitter、LinkedIn、TikTokが挙げられます。
次のグラフは、回答数の多かった広告プラットフォームを示しています。
Instagramは最も高い広告費用対効果(ROAS)を達成しており、2019年には21%でしたが2021年には調査回答者の40%となっています。費用は国によって異なりますが、米国とヨーロッパは他の国よりもInstagram広告に多く投資しています。
Smartly.ioによると、アジア地域の組織の約25%がInstagramを重要視していますが、他の地域のほとんどの組織は広告予算としてはFacebookとLinkedInを優先しているということでした。
InstagramのROASは他のプラットフォームよりも高かったものの、回答者の76%は、2021年にFacebook広告への支出を増やす計画を示しました。
一方で他のプラットフォームへの投資を減らされる傾向にあり、2021年のTwitter、Instagram、LinkedInへの支出を増やす予定であると述べた回答者は約40%に留まりました。さらに、次のグラフに示すように、回答者の約18〜24%が、後者の3つのプラットフォームへの支出を削減するとしています。
手作業での広告管理は課題が多い
回答者の70%以上が、ソーシャルメディア広告の手作業での管理に問題を抱えています。広告管理には次のような課題があります。
・オリジナルで他社との差別化が可能なコンテンツの作成が困難
・ソーシャルメディア広告は消費者によって厳しくチェックされている
・自然で魅力的な広告の作成には時間がかかる
ほとんどの回答者は、魅力的でユニークかつ消費者ひとりひとりに合わせたソーシャルメディア広告を作成するためには手作業での管理が必要であることに同意しているものの、同時にほとんどが自動化に前向きな姿勢を示しました。
回答者の90%は、2020年にはソーシャルメディア広告の開発と管理が容易になる広告自動化技術を使用しなかったと回答しました。一方で、回答者の81%(2019年では65%)は業務の少なくとも一部を自動化することに関心があると述べました。
「広告コンテンツの作成と配信を自動化することで手作業での業務を削減し、チームの時間を大幅に節約できます」とSmartly.ioは述べています。
ソーシャルメディア広告を自動化するメリット
ほとんどの回答者は、自社または第三者機関のデータを使用して広告配信を最適化したと述べていますが、より消費者のニーズに沿った広告の大規模な作成を行うという点で、さらに多くの作業を行う必要がありました。Smartly.ioは、自動化によって広告のクリエイティブさに関する問題点が解消され、組織全体のコミュニケーションが改善されると述べています。
回答者の71%は、マーケティングチームとクリエイティブチームがマーケティングプロセスのあらゆる段階で効果的に協力できていると回答しましたが、調査によると、2021年のメイントレンドは、ソーシャルメディア広告チームとクリエイティブチームがより綿密に連携をとることです。
「この2つのチームを統合することは、小売業者にとって、消費者ひとりひとりのレベルで顧客に訴えるソーシャルメディア広告を生成し、ROASを改善し、ソーシャルメディアが窓口となって顧客のニーズとの最適化を図る機会を増やす可能性を秘めている」とSmartly.ioは述べています。
その他の主なトレンドは次のようになっています。
・小売業者の45%は、2020年と比較して2021年にはソーシャルメディア広告により多く投資する予定
・回答者の40%は、ソーシャルメディア広告をより適切に管理するためにマーケティングチームを拡大することを計画している
・ソーシャルメディアを社内で管理することを計画しているのは回答者の39%
・30%の回答者は、より堅牢なソーシャルメディア広告ツールに投資するとしている
2021年のソーシャルメディア広告を計画するために
Smartly.ioのレポートには、小売業者が2021年のソーシャルメディアマーケティング計画に組み込むことができる戦略とともに、調査によって判明したソーシャルメディア広告業界全体におけるトレンドが記載されています。
例えば、ソーシャルメディア広告チャネルの多様化、競争力を維持するためのFacebook支出の増加、広告コラボレーション、開発、および管理プロセスの一部の自動化などについて知ることができます。
Smartly.ioの2021年のソーシャル広告トレンドレポートはこちらからダウンロードできます。