・今後10年で、ワイアレスサービスにおいて、通信会社は3兆ドルの累積利益
を競い合うことになるでしょう
・5Gは収入機会のほぼ半分を牽引するでしょう
・2028年までに、5Gの契約者一人あたりの月平均消費量は84.4GBになるでしょう
Release-15における5G仕様のはじめの段階は2019年の3月までに完成し、さらに次の段階であるRelease-16の完成は2020年3であると予想されます。これは間違いなくワイアレスエンターテイメントの地平をゆるがすこととなるでしょう。まもなくあらゆるビジネスが5Gに対応するものとなるはずです。業界の一部はすでに5Gを試験し、ネットワークを開始したことを発表しています。
次世代のデータ消費量の増加は、コンテンツ会社が生み出すもののみならず、ユーザーが円滑にアクセスしてインタラクトする方法に関わるものです。ユーザーは今までに増して新たな経験を提供するだろう居場所、習慣、そして好みについてのデータを作りだし、これらのデータはテクノロジー業界によってよりよい顧客経験を作り出すために利用され、巨大な市場機会をもたらすことになるでしょう。
Intelが委託してOvumが実施した新しいレポートによれば、通信会社は次の10年間（2019-2028）でワイアレスサービスにおいて3兆ドルの累積利益を競合し、こうした収入機会の43%以上（約1兆3000億ドル）が5Gによってもたらされるとされます。
収益の急増
2025年までに、全世界のワイアレスメディア収益の約57％は、広帯域幅機能を備えた5Gネットワークと5Gで動作するマシンによって生み出されることになるでしょう。4Gネットサークよりも15％から50％向上した速度が提供されることによって、3Gと4Gは徐々に追い越されていくでしょう。
今後数年間に起こるコンテンツの解像度の向上、動画の視聴時間の増加、そしてより臨場感のある体験へ、4Gは対応ができなくなります。
そして2019年が終わる頃までには5Gユーザー一人あたりの月平均消費量は11,7GBに達し、2028年までには84.4GBまで増加する見通しです。この時点で、動画コンテンツは5Gトラフィック全体の90%を占めると予想されます。
・2022年には、5Gは総収益のおおよそ20%、すなわち470億ドルから2530億ドルを占めるようになるでしょう
・2025年には総収益の55％、すなわち3,210億ドルのうち1830億ドルに達する見込みです
・2028年には総収益の80％近くが5Gネットワークに担われ、それは3,350億ドルから4,200億ドルへと成長するでしょう
メディアの需要はネットワークの進化を反映する
同レポートは、セルラー移動通信技術の第５世代は、ホームブロードバンド、モバイルメディアそして広告などのデータ消費を大幅に増加させるとしています。そしてそれはARやVR （拡張現実/仮想現実）のようなインタラクティブテクノロジーの可能性を最大限に引き出すことになるでしょう。
ARとVRは2021年から2028年までで、累積利益において1,400億ドルを超えると予想されます。2028年には、新しいメディアアプリケーションは驚くべき収益レベルを達成するでしょう。年間670億ドル以上を生み出すと予想されていますが、これは2017年の全世界のモバイルメディア市場の総収益です。
現在、ビジネスは5Gの機能を取り入れるための戦略を策定しはじめています。3G時代以前には、こんにちのモバイル技術のありようを予想できた人は誰一人いませんでした。英国では4Gが全く新しい産業を後押ししました。Spotify、Uber、Netflixのようなハイテク企業は、4Gネットワークなしでは発展しなかったかもしれません。
5G技術は人工知能から物体のデジタル化まで、様々なイノベーションを後押しするでしょう。それは待ち時間を減らし（応答性を高めることによる）、クラウドやネットワークに接続された何十億もの新しいデバイスを含む、モバイルやコンピュータを超えた機能を提供するでしょう。私たちの目の前には、新たなビジネスの眠るワクワクするような世界が広がっています。
おすすめ新着記事
おすすめタグ