人工知能(AI)の話題を振ると、私たちを救う技術であるか、私たちの仕事を奪おうとしているか、いずれかの反応を引き出すこととなるでしょう。いずれの反応ももっともです。結局のところ、AIが世の中にもたらすメリットは十分にあり、病気の治療や非常に複雑な問題を解決する上で役立てることができます。
しかし、労働者への将来的な影響についても考慮する必要があります。特定の仕事がなくなる可能性もあり、それが多くの人々や産業にとってどのような意味を持つのか、懸念すべき理由は十分にあります。これはWebデザイナーにとって何を意味するのでしょうか?絶望的に考えるデザイナーもいれば、その全く反対で楽観的な見通しを持つデザイナーもいます。
では、私がこの問題についてどう考えているかお話ししたいと思います。私の考えでは、AIは一部の人が恐れているほどウェブデザインに悪影響を及ぼす可能性は低いと思います。その理由をいくつか説明しましょう。
“人”が必要とされるわけ
確かに、いくつかの質問に答えることによって、誰でもウェブサイトを構築できると称しているツールも存在します。業界やビジネスについていくつかの質問事項への答えを入力してください。すると、 “素晴らしい”ウェブサイトの完成です。しかし、これはほとんどの組織において不十分なツールといえ、大雑把でありふれた写真素材で飾られたウェブサイトでしかないのです。
ウェブサイトが効果的であるためには、クライアントとターゲットオーディエンスの両方のニーズに応える必要があります。ウェブサイトはワンサイズフィッツオールではありません。また、多くの場合、クライアントは自分たちが何を必要としているのか、誰かと時間をかけて相談してみないとわかっていない場合もあります。どんなに優秀なチャットボットでも、的確な質問をすることはまずありません。だからこそ、詳細を正確に把握するためには人間の会話が必要なのです。
また、デザインやサイト構築のプロセスにはパーソナルタッチが求められます。アプリはそれ自体でいくつかの修正を行うかもしれませんが、その人の実際のニーズや好みを引き出すまでには、かなりの時間がかかるかもしれません。クライアントは、プロジェクトの目標を達成するための正しい道筋を導くために、私たちを必要としています。
AIは私達に取って代わるのではなく、効率化を助けるために存在することになる
デザインや開発ツールが、私たちのために面倒な仕事を容易くやってくれることを想像するのは簡単です。もし、それらのツールがすべての色を選び、すべてのコードを私達の代わりに書いてくれたとすると、私たち人間にできることは何が残されているのでしょうか?
すでにいくつかのツールにおいてこのような状況を私達は目の当たりにしています。例えばPhotoshopは、数回クリックするだけで顔を検出したり、空を入れ替えたりすることができるようになっています。私たちの中には、それが恐しくすごいことだと思う人もいるかもしれません。
しかし、目的を考えることも重要で、これらの進歩は、私たちがより効率的に物事を進めるのを助けるために存在します。必ずしも人間に取って代わるわけではありません – 退屈な作業を短縮してくれるのです。アプリは、コードを書いたりUIを開発したりすることにより、まさにこれを目指している可能性が高いと言えます。
ここでの潜在的な懸念としては、効率性の向上は請求可能な時間数の減少を意味します。他にも、クライアントが私たちにお金を払うのではなく、単にこれらのツールを自分たちで使ってしまう可能性があるということです。
これは可能性の範囲外ではありません。しかし、アプリが高度になればなるほど、それを使うための初期投資や継続的な金銭的投資が必要になります。技術を最大限に活用するためには教育や経験が必要であるのは言うまでもありません。それらを総合的に勘案して、一部費用を割き、専門知識を活用して望ましい結果を得ることができます。
最終的には、これらをすべてまとめて最終的な成果物に仕上げるのはウェブのプロです。つまり、ページビルダーやコードフレームワークのようなものを使って物事を進めるのと同じように、AIアプリも採用していくことになるでしょう。新しい方法で私たちを助け、貴重な時間を節約してくれるでしょう。
Webデザイナーは適応しなければならない – いつものように
Webデザイン業界に長くいれば、おそらく時間の経過とともに多くの移り変わりを見てきたことでしょう。今まで経験した変化の数を数えるには、手足以上のものが必要です。仕事は大小様々な形で進化してきました。人工知能は、長い間続いてきた変化の一つに過ぎないのかも知れません。確かに、それは他の多くのテクノロジーよりも大きなものかもしれませんが、私たちが適応できるものです。- 他の多くの新技術に私達が適応してきたように。
考えてみると少し怖いことかもしれません。しかし、そう感じるのは当然のことです。だからと言って、できる限りの準備をしないわけにはいきません。実際には、新しいスキルやツールを学ぶことです。そこから、その知識を活用して、AIを自分たちのために働かせる必要があります。チャンスがどこにあるのかを見極め、優位に立てるようにしましょう。
聞き覚えがあるとすれば、そのはずです。これは、ウェブデザイナーが何十年も前からやっていることです。