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【SEO対策】Googleアップデートを検証 検索結果に変化はあったのか?SERPsのサイトダイバーシティ

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本記事は、Did Google's Site Diversity Update Live Up to its Promise?
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約4分37秒

去る6月6日、コアアップデートに先駆けて、Googleはダイバーシティアップデートの実施をアナウンスしました。ダイバーシティというのは私たちが直接的に測れる指標なので、このアップデートでは特別な機会が与えられます。一連のアップデートを通して、Googleは我々からの期待に応えられたのか、あるいは、単にPRのためのアナウンスだったのか?この記事で検証していきたいと思います。

ダイバーシティの計測方法は何通りもありますので、ここから深く掘り下げていきます。結論を待ちきれないという方のために、端的に申し上げましょう。Googleは技術的にダイバーシティを向上させましたが、アップデートのターゲットは狭く、改善の証明をきちんと行わなければなりません。

 

ダイバーシティの平均値はどのように改善したか?

 

MozCastが設定した10,000個のキーワードを使い、SERPの1ページあたりのダイバーシティ平均値を確認してみました。言い換えれば、それぞれの検索結果にいくつの独自のサブドメインが表示されるかを計測した、ということです。Googleの検索結果の1ページ目に表示される実際の検索結果は10個以下であり、このことはデータ上のパーセンテージから読み取ることができます。特に、検索結果ページあたりの独自のサブドメイン率でみれば分るでしょう。以下は30日間(5月19日~6月17日)のデータをグラフにしたものです。

SERPに表示される10個の結果のうち90%のダイバーシティがあるということは、10個中9個のサブドメインが独立のものであり、1個は類似のサブドメインであることを示します。分かりづらいですが、6月6日と7日の間にダイバーシティの平均値は劇的に向上し、90.23%から90.72%(0.49%の上昇)となったのです。前出のグラフのY軸を10倍に拡大してみれば、時間ごとの変化がよく分かるでしょう。

たった10%(85~95%)の間を拡大していますが、多くの変化が1日に起きたことがおわかりでしょう。さらに、パーセンテージの上昇はアップデート以降1週間続いているのです。とはいえ、拡大してみても、印象的な変化が起きたとは言えません。

 

改善は更なる孤立を進めたか?

 

できるだけGoogleに対してフェアな評価をするのであれば、彼らのフォローアップ声明を考慮すべきでしょう。

Googleが最悪のシナリオを向上させたとして、SERP全体を平均したときにその改善点がすぐ確認できなければどうするのでしょうか?ダイバーシティスコアが80%以上(10個中8個のサブドメインが独立している)のSERPに着目し、同一サイトから2つ以上のリスティングを用いて、場合分けすることができます。こうしたケースの30日間のデータから作成したグラフが、以下です。

6月6日はサイトの84.58%が80%以上のダイバーシティを持っています。6月7日に注目してみると56.68%となっており、2.1%の上昇がみられます。個別の測定において、一体何が起きているのでしょうか。

 

いかにして影響が破壊につながった?

 

一つのデータからでは、それぞれのバケツで起きたことを理解できません。ビンに詰めてまとめる際にパーセンテージが複雑になってしまう面もありますが、分析のため、私は重複測定を利用することにします。さらに複雑な点は、場合によって、2つのサイトが1つ以上の結果を出してしまうことです。このことがSERPのダイバーシティ自体を低下させてしまいますが、必ずしも一つのサイトが独占されているとも言えません。

 

では、10,000個のSERPから支配的なサイト(最も結果が重複しているサイト)を計測すると何が分かるのでしょうか?6月6日(青)と6月7日(紫)を比較してみましょう。

約半分以上のSERPに重複がなく(各サイトが一つのリスティング)、アップデート後もその結果は変わりません。2つのリスティングがある(つまり重複が1つである)サイトの数は、アップデート後に明らかに(346件にまで)増加しています。この増加は、3~5個のリスティングのSERPの減少(3つの項目で345件も減っている)から相殺されてしまっています。

 

4件以上のSERPはY軸を5,000にしてもわずかな数量なので、Y軸を拡大してグラフを見てみましょう。

6~10件のオーガニックリスティングを持つ有力サイトを含むSERPは、6月6日の時点で10,000件中117件のSERP(たったの1%強)で占められています。そしてアップデート後はというと、本当にわずかな上昇を見せ、SERPは119件でした。

 

ここでは有力サイトのSERPに着目しているに過ぎず、アップデート前後で劇的な変化があったと説明するに足りるデータは得られていません。つまり、ここでいう6~10件のSERPは非常にまれな例です。キーワードを確認してみると、その多くがブランドや特定サイトへの誘導意図を含むものです。10件のリスティングに含まれるキーワードをご紹介します。

 

・”kohl’s hours”

・”macy’s hotel collection”

・”lowes outlet”

・”dillard’s sales”

・”edd unemployment”

 

独占を意図した検索の多くは、検索結果のトップ1つ目にサイト内リンク(1つのサイト内で最高6件のリンクが追加表示されることも)に表示されます。こうした特殊なケースにおいて、Googleがサイト内リンクを利用しない理由は説明しがたいです。検索結果の誘導意図がはっきりしていないという場合もありますが、その理由は、多くの例を検証することによって推測することは可能です。ただし、Googleが検索結果の表示アルゴリズムを独自に決定できるため、表示順位には可変性があるという点は頭に入れておいてください。

 

これは簡単な問題ではありません。特にアルゴリズムに委ねられているとき、サイトダイバーシティというのはそれだけを自由に操作できるものではありません。場合によっては(ブランドの意向を有するSERPでは特に)、重複を削減しすぎると結果の質が落ちてしまいます。同様に、ダイバーシティに関わらないアルゴリズムのアップデートの多くが、サイトダイバーシティにとって意図せぬ結果をもたらすようです。

 

さて、最終判断はどうなるか?

 

サイトダイバーシティを評価する際、逸話に頼りすぎるのも考えものです。ある1つのドメインに偏ったSERPがあるという説もあります。例えば、”pure green coffee extract”と検索した場合の結果画面をお見せしましょう。(この記事の主旨に合わせ、ローカルパック結果は削除しています。)

最上部に表示されている購入用の結果は広告ですが、本来の検索結果には情報と広告が入り混じっています。Amazonは5商品をブロックで表示しており、(Amazonの結果に私にとって魅力的なものはありませんでしたが)クエリがブランドや特定サイトへの誘導を提案するような様子もありません。

 

いいところ取りするのは簡単です。そして、ここまで私たちはGoogleが問題解決できていないとお伝えしてきましたが、より広範囲な結果が示すのは何でしょうか?確かなことは、多少の向上が見られ、それがGoogleの公式声明に沿って実施されたものということです。独占的なサイトの3~5件のSERP(2~4個の重複)はわずかに減少し、ほとんどの場合、そのようなSERPは2件の独占的なサイト(1つの重複)を含んでいました。

 

変化を脇に置いても、その差はごくわずかで、独占的なドメインから生じる6~10件の結果のSERPに改善が見られたとはいえません。なぜなら、こうしたクエリはブランドや特定サイトへの誘導を意図しており、6~10件のSERPはアップデート前後でもほぼ見られないからです。

 

アップデートによる向上は本当であり、Googleの声明は技術的に確かでした。ただし、サイトダイバーシティのアップデートによる影響は事前のアナウンスやPRとしての性質を持っているとは思えません。SERPのサイトダイバーシティを考慮すると、Googleの改善は一部分にとどまり、まだまだ改善の余地はあると言えそうです。

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