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目の前の「モニター」に関する知識を深めよう!その歴史を通して見る3つのタイプ別、特徴とデメリット

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本記事は、3 Different Types Of Monitors | Features & Disadvantages
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約4分56秒

コンピュータのモニターは、情報を画像形式で出力する電子機器です。コンピュータと見る者とをつなぐインターフェースとして機能します。

 

コンピュータのモニターは、以前はビジュアル・ディスプレイ・ユニットと呼ばれており、データ処理にのみ使用されていました。1970年代後半のエレクトロニクスの進歩により、モニターはデータ処理とエンターテインメントの両方をサポートすることができるようになりました。

 

20世紀半ばの電子計算機には、特定のレジスタのオン/オフを示す電球パネルがありました。これは、コンピュータの内部状態をモニターするために使われました。技術の発展とともに、科学者はより多くの情報を表示できる新しいタイプのモニターを開発しました。

 

現在、モニターには様々なデザインがあり、スマートな機能がたくさんあります。それでも、モニターは、コア技術に基づいて3つのタイプに分類することができます。

 

1. ブラウン管(CRT)

1934年、ドイツでブラウン管を使った最初の電子テレビが製造されました。20世紀半ばになると、このブラウン管ディスプレイが普及しました。【CRT:Cathode-Ray Tubeの略。陰極線管と呼ばれる種類の真空管を応用した装置。1897年に発明した科学者ブラウンにちなんで、ブラウン管とも呼ばれる】

 

同じディスプレイ技術が、1970年代後半になってパーソナルコンピュータに採用されるようになります。ブラウン管は、キーボードなどのコンピュータ部品と一体化し、一つの大きな筐体に収められていました。

 

オシロスコープのCRT
出典:ソ連デジタル電子博物館

 

CRTは、真空管の一端に電子銃、もう一端に蛍光板という構成です。電子銃から放出された強力な電子ビームは、管(電磁石でできている)の中を進み、最終的に蛍光板に衝突して画像を形成します。

 

1990年代の終わりには、CRTディスプレイは何千もの異なる色と、最大2048×1536ピクセルの解像度を作り出すことができるようになりました。しかし、リフレッシュレートが低く(約60Hz)、特に周辺視野で見たときにちらつきが目立ちました。

 

また、CRTディスプレイには、次のような欠点があります:

 

・ごく微量のX線放射がある。
・照度によっては目が疲れ、視力が低下する。
・長時間使用すると、頭痛、吐き気、錯乱を起こすことがある。
・電磁波の影響により、疲労感が強まり、耳鳴りや物忘れになることがある。

 

2000年代後半になると、フラットパネルディスプレイがCRTに置き換わるようになりました。フラットパネルディスプレイは、画質の向上、かさばらない、機能の追加、コスト軽減、といったメリットがあったからです。2008年にはCRTを上回り、2015年末にはCRTを生産・リサイクルするメーカーは1社もなくなりました。

 

2. 液晶ディスプレイ(LCD)


LCDフラットパネル

 

液晶ディスプレイは、その誕生以来、様々な機器に使用されてきました。例えば、1990年代には、LCDの小型化、軽量化、消費電力の低さにより、液晶ディスプレイに比べて価格が高くなることが正当化されたノートパソコンで使用されていました。

 

2007年には、液晶ディスプレイの画質がブラウン管ディスプレイの画質を上回りました。その結果、2007年の最終四半期には、液晶テレビの世界販売台数がブラウン管テレビを上回りました。現在では、ほぼすべての用途で、液晶がCRTに取って代わっています。

 

液晶ディスプレイは、液晶の光変調特性を利用したものです。液晶は単体では光を発生させることはできません。液晶は反射板やバックライトを使って、モノクロやカラーの画像を生成します。

 

液晶ディスプレイは、2枚の透明電極と2枚の偏光フィルター(垂直・平行)の間に、モノクロまたはカラーの画素を模式的に並べた層で構成されています。光学的効果を得るために、システムは光を様々に偏光させ、液晶層を通過させます。

 

現在、市場で入手できる液晶ディスプレイには、パッシブマトリクス(PMOLED)とアクティブマトリクス(AMOLED)の2種類があります。

 

パッシブマトリクスの液晶ディスプレイは、1990年代前半にノートパソコンや任天堂のゲームボーイに多く採用されました。現在でも、安価な電卓など、表示するデータが少ない携帯機器に使用されています。

 

一方、アクティブマトリックス構造(またはTFT)は、より優れた画質を生み出します。現代のテレビやコンピュータのモニターなど、高解像度のカラーディスプレイに使用されています。

 

液晶ディスプレイのメリットとデメリット

CRTに比べ、消費電力が少なく、リフレッシュレートや解像度が高いのが液晶ディスプレイのメリットです。また、磁界の影響を受けず、有害な電磁波を発生させません。しかし、以下のような欠点があります:

 

・視野角が狭い。
・暗い画像での黒つぶれやモーションブラー【被写体ぶれ】が気になる。
・バックライトが安定せず、特に四隅で明るさに歪みが生じる。
・低温環境では応答速度が遅く、高温環境ではコントラストが低下する。

 

このタイプのディスプレイは現在、コンピュータのモニターやテレビ、計器盤や飛行機のコックピットのディスプレイなど、様々な用途で使用されています。また、スマートフォンやスマートウォッチ、電卓、デジタルカメラなどの小型電子機器にも使用されています。

 

現在、液晶ディスプレイは、より広い色域、より広い視野角、より速い応答速度を持つ先進技術であるOLEDに徐々に取って代わられつつあります。

 

3. 発光ダイオード(LED)

極小LEDを使ったサムスン製146インチのモジュール式テレビ

 

液晶ディスプレイのバックライトには冷陰極管(Cold Cathode Fluorescence)が使用されているのに対し、LEDディスプレイはバックライトに発光ダイオードを使用した最新のモニターです。

 

発光ダイオードは、電気から光を作り出すことができます。白熱電球とは異なり、長持ちし、数種類の色を出すことができます。

 

スマートフォン、コンピュータのモニター、テレビ画面など、最近のデジタルディスプレイの多くは、有機発光ダイオード(OLED)を使用しています。OLEDは、電流に反応して発光する有機化合物フィルムで構成されています。

 

OLEDは可視光線を放出するため、バックライトなしで動作します。デバイスの色は、赤外線、可視光線、近紫外線のいずれでも可能です。これは、使用する半導体材料の化学組成によります。

 

このタイプのディスプレイは、アクティブマトリクス(AMOLED)またはパッシブマトリクス(PMOLED)の制御方式で駆動することができます。AMOLEDでは、TFTバックプレーン【回路基板の一種】を使って直接画素にアクセスし、オン/オフを切り替えるのに対し、PMOLEDでは、ディスプレイの各行を連続して制御しています。

 

サムスン電子のスマートフォン「Galaxy」に採用されているアクティブマトリクス制御方式

 

AMOLEDはPMOLEDよりもリフレッシュレートが速く、消費電力が少ないため、高解像度の大型ディスプレイにも適しています。しかしながら、製造がより複雑で高価です。

 

OLEDのメリットとデメリット

OLEDは、液晶に比べてコントラスト比が高く、視野角が広く、黒が濃いのが特徴です。また、他のディスプレイに比べて応答速度が速いのも特徴です。

 

また、フレキシブルなプラスチック基板上に作製できるため、布や衣服の中に折り畳み式や巻き取り式のディスプレイを組み込むことが可能です。

 

数十年にわたる研究とテストにもかかわらず、OLED技術にはまだいくつかの欠点があります。例えば、次のようなものです:

 

・通常の画像を表示する場合、液晶ディスプレイの約60%以上の電力を消費する。
・Webサイトや文書など、背景が白い画像を表示する場合は、3倍以上の電力を消費する。
・有機素材が水によって瞬時に損傷するため、OLEDの製造には「封止工程」が必要である。
・使用環境の温度によって性能が左右される。

 

複数の民間企業や研究機関が、OLEDのディスプレイをより効率的に、より安価にするための、効率的な有機素材の探索を行っています。また、カラーシフト、熱管理、配光、システムの信頼性など、多くの課題が残されています。

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