無人で遠隔操作や自動制御によって飛行できる航空機「ドローン」は、ここ2年ばかりで、急速に日本人の生活の中に入り込んできています。
観光をはじめ、さまざまなプロモーションやCM撮影にも活用され、クリエーターであれば、今後さまざまな企画で自分がドローンを使う機会も増えていくことでしょう。
今回はそんなドローンのほっとな最新情報を、直近のプレスリリースからまとめてご紹介します。
まずは、定番、美しいCMの中での効果的なドローン映像の効果をご覧ください。
株式会社ジャックス
My Favorite × JACCS『Onsen×Bungy』篇 宝川温泉と猿ヶ京バンジーで体験する極上の時間!10月3日(月)ショートムービー公開。
クオリティの高いCMで人気のジャックスカードの動画CMです。温泉地で素敵な体験をする外国人の女の子たちの様子が美しい映像で撮影されており、バンジージャンプのくだりでは、ちらっ、ちらっと効果的にドローン映像が使われており、臨場感、圧倒的な美しさ、スケール感などを放ち、視聴者を釘付けにしています。
ドローン撮影には多額な費用がかかるため、使うとなると、全編をドローン映像でとなりがちですが、こんなちら見せができるのは、さすがに一流企業のCMならではです。
株式会社KADOKAWA
発売から1週間で重版決定! 第36回横溝正史ミステリ大賞受賞作『虹を待つ彼女』(著・逸木裕)に、絶賛の声続々!
そして、ドローンは小説の中でも描かれるようになりました。
ドローンを使って渋谷を混乱に陥れる衝撃的なシーンで幕を開けるこのストーリーは、死者を人工知能化するプロジェクトに携わることになったひとりの研究者が、劇場型自殺事件を起こした女性の謎に迫るミステリーです。
有栖川有栖氏、恩田陸氏、黒川博行氏といった選考委員から圧倒的な評価を集めて第36回横溝正史ミステリ大賞の大賞受賞作で、好評につき重版が決定したそうです。
群馬インターネット株式会社
ドローン測量講習開設
ドローンを操作するオペレーターのための講習会もまた、さまざまなところで開催されています。
こちらは、写真測量に最適な安定性と高解像度の撮影が可能なドローン操作のための講習会。実務における操作や航路計画、撮影方法などの技術を、ドローンのスペシャリストJUIDA認定講師、DJIインストラクターが教えてくれます。
DJI JAPAN株式会社
DJI、農薬散布ドローン「Agras MG-1」が性能確認番号を取得
ドローンは農業分野でも大活躍です。
DJIのAgras MG-1は、液状の農薬、肥料および除草剤の様々な散布を適正な割合でおこなうために設計されたオクトコプターで、農業分野において効率性と管理能力が更に向上します。MG-1は、強力な推進システムにより、農薬や肥料などの液体を10kgまで搭載し飛行することが可能です。また、そのスピードとパワーの組み合わせにより、一回の飛行で約1ヘクタールの面積をカバーすることが可能なため、手作業に比べ40~60倍のスピードで散布作業を行うことができるそうです。
農薬空中散布といえば、ヘリコプターや小型飛行機を使った広大な農地でのイメージがありますが、こまめに動くことのできるドローンならば、高齢化や過疎化で農業の担い手がいない棚田などでも活用できそうです。
合同会社 空創技研プロペラ
ドローンによるお菓子まき、関東地方 初出演!
そして、こちらはなんと、「お菓子」を撒くドローン。 リリースによると、
イベントを企画している知人と演出について意見を交わす中で「ドローンで空からお菓子を撒いたら盛り上がるのではないか」という、仮説に至り、5月末頃より試作、テストを重ねてきました。
8月よりサービスとして提供を開始。
とあります。これは愛知県を中心とした尾張地方に今も残る伝統の風習で、花嫁が実家を出る時に親族が屋根や2階から駄菓子を大量に撒き、それを近所の人が拾いに来るというものに着想を得たイベント提案なのだとか。
スタンダードムーブ株式会社
世界最大*の最大積載量を誇るジェットエンジン付きドローンJumpJet X(ジャンプジェットエックス)のテスト飛行を実施!
ドローンは災害救助分野でも活躍を期待されています。
2013年より3年の歳月をかけてドローン製造に精通した伊尾木浩二氏と共同開発してきた大型ドローン機がテスト飛行にまでこぎつけました。
テスト飛行には群馬県長野原町にて自治体の協力を得て行っており、長野原町町長の萩原睦男氏からは、「このJump Jet Xは、実用化されれば各種災害等への対応に活用され、大きな効果を生み出すことが期待できますので、応援しています」とのコメントももらっています。
交通や情報が遮断された災害エリアに物資を運ぶと同時に情報を取得することのできるドローンが飛べば、助かる命が増えるかもしれない・・・・・・。そんな想像が容易にできます。
ドローン技術は人の命を救うチカラを持っているのですね。
MIKAWAYA21株式会社、株式会社エンルート、株式会社NTTドコモ
日本初※、セルラードローンを活用した買い物代行サービスの実証実験を開始
ドローンは運輸領域で実用できるのか!? そんな命題にチャレンジしているのがこちら。
国家戦略特区に指定されている福岡市の協力により、携帯電話ネットワークを利用した セルラードローンの長距離目視外運航の実現性を探る実験が行われることになりました。
離島におけるシニア、子育て世帯に対し、電話にて依頼を受けた商品を自宅まで配達するサービスにおいてセルラードローンを活用するものです。実験は福岡市内にある「能古島(のこのしま)」と九州本島間の約2.5kmの飛行航路、および能古島島内で実施。2018年度の実用を目指します。
空飛ぶ宅配ドローン便。料金が気になるところですが、バイク便的な位置づけまで汎用化できたら、グンと現実味を増しますよね。ポピュラーになって、CMを作るなら、キャラクターはやっぱり、あのカワイイ魔女で決まりですかね!?
株式会社セキド
全国初、本格的ドローンが、東京都国立市のふるさと納税特典品に選出!!
そして、ついに、ふるさと納税の特典にまでなってしまったドローン。
読んで字のごとくですが、国立市にふるさと納税した人の中から、規定の条件をクリアした人への特典として指定されています。
なぜ国立市なのかというと、このドローンの制作・販売会社が国立市にあるからです(笑)。
あまり知られていませんが、ふるさと納税=寄付。自分のふるさとでなくても、好きなエリアに寄付をすることができ、そのエリア選びには豪華で希少な特典目当てという人も少なくないのです。
いかがだったでしょうか。
ドローンの日本人の暮らしの中への急速な入り込み方は半端ない勢いですね。
想像もつかなった新しい表現、適わなかったことの実現、上空斜め上を行く便利さ、楽しさを運ぶドローンの技術と応用に、今後もますます目が離せません!