Googleの検索アルゴリズムやランキング要因の「秘密」をGoogle自身が教えてくれることはありませんが、Google関係者やリサーチの結果から、SEOに関する「戦略」は立てられるものです。
でもそういう「戦略」は知識の問題なので、知らなければ意識することもできませんし、SEOフレンドリーなWebサイトを作ることもできません。またGoogleのランキング要因は日々変化するものなのでなるべく最新情報にアップデートしておく必要があります。
この記事では、SEOを専門領域としていない方が「SEOフレンドリー」であるために理解しておくべき5つのポイントをご紹介していきます。
人々がリンクしたくなるコンテンツを作る
最近では「被リンク対策をする時代は終わった」という古いSEO観こそ終わってしまいそうです。リンク属性は今も昔もGoogleの検索ランキングにとって重要な要因であり続けています。
昨年2015年にMozが行った大規模な調査によると、「検索ランキング要因で重要なものTOP5」は下記です。
1.ドメインレベルでリンク属性(22/10点)
2.ページ単位でのリンク属性(19/10点)
3.ページ単位でのキーワード&コンテンツベースの属性(87/10点)
4.ページ単位でのハッキリと証明できないキーワード属性(57/10点)
5.検索語句からのエンゲージメントやトラフィック状況(55/10点)
もちろんここで言うリンクとは「リンクファーム」のようなスパム行為で得たリンクのことではなく、コンテンツにつく自然な被リンクのことです。さらに具体的に言うと、Webコンテンツを配信しているブロガーやジャーナリスト、マーケターなどがリンクしてくれるコンテンツのことですね。そのコンテンツは下記のようなものが代表的です。
・オリジナルの調査
・業界データや統計
・専門家へのインタビュー
・業界インフォグラフィックス
・予測記事
・物議をかもす記事
3つの検索ランキング要因
SEOは厳密に言うと科学ではありません。Googleが200を超えるランキング要因と1,000を超えるサブシグナルを組み合わせたものなので、外部者がその全容を知ることは不可能です。
しかしランキング要因の上位3つについてはある程度ハッキリしています。
・リンク
・コンテンツ
・RankBrain
このリンクとコンテンツについては先述しましたので、3つ目の「RankBrain」について少しだけ触れます。
Search Engine Landの解説によると、これはGoogleが開発した機械学習システムで、検索結果の処理に使われています。Googleでシニアリサーチサイエンティストを勤めるGreg Corrado氏の言によれば「ランキングで3番目に大切な要因」となります。
この「RankBrain」をどう最適化すればいいのか?に関してですが、GoogleのアナリストであるGary Illyes氏はこんな風に表現しています。
「もしあなたが機械のように話そうとすればRankBrainは困惑し、突き返そうとしてくるだろう。でもあなたが有意義なコンテンツを取りそろえたWebサイトを運営しているなら、RankBrainはそのサイトの記事や書かれているものをなんでも読もうとするし、人々にナチュラルに作られたコンテンツかどうかを尋ねようとする。そしてそのコンテンツがコミュニケーションを生み、生活の中で語られる自然な言葉で書かれているものでであると確信できるものなら、それはRankBrainの最適化を行ったということになる」
フィーチャードスニペットはサイトへのトラフィックを増やす
ご存知のように、Googleの検索窓に質問を入力するとダイレクトにその回答と回答を掲載しているページのタイトル、URLリンクが表示されることがあります。これを「フィーチャードスニペット」と言います。
このスニペットに対して、「ダイレクトに回答を表示してしまうからWebサイトへのトラフィックが減ってしまうのでは?」という議論がしばしば起こりますが、Stone Temple
Consutingの調査により、スニペットに掲載されたほうが20-30%トラフィックが増えることが確認されています。
このフィーチャードスニペットの最適化としては、一言で回答できてしまうような答えではなく、可能な限り答えを得るのにある程度解説を読まなければ理解できない問いへの答えを狙うのが適切となります。
関連するトピックやキーワードをコンテンツ内に入れる
Googleのランキング要因のひとつに「コンテンツ」が入っていることは先述しましたが、具体的にどういうことかと言うと、下記の3つが挙げられます。
・descriptionや本文に関連するキーワードが使われている
・読み手の読解能力に対して適切な文章で書く
・内部/外部リンクのアンカーテキストにキーワードを用いる
これらに目新しさはないかもしれませんが、さらに詳しく言うとSearchmetricsの調査によれば、上位掲載されているページの53%に「関連語」が含まれていたようです。
ここで言う「関連語」とは、そのページの主要なキーワードに近いキーワードだったりフレーズという意味です。例えば七面鳥の調理法に関する記事なら、サンクスギビングデーや副菜、家族イベントの進め方などが「関連語」となります。こうした関連語を網羅するのが上位表示されるポイントとなります。
ユーザーの意図にマッチしなければ検索トップになる意味はない
検索トップに表示されることはとても素晴らしいことですが、それは検索ユーザーの意図に見合ったコンテンツが置かれている場合だけです。検索ニーズや期待を満たせなかった場合、そのユーザーはより適切な答えや情報を求めて離脱してしまいます。
その結果、直帰率が上がりサイト滞在時間が短くなりますが、そのシグナルをGoogleは見逃しません。すぐに検索順位は低下するでしょう。こうならないためにも、現在検索上位に表示されている競合サイトをリサーチしておくことが重要となります。
例えば上図は「ladies watches」と検索した結果ですが、Googleのアドワーズ広告欄とオーガニック検索上位3サイトはすべて「ショッピング」に関する情報を提供しています。ここからこの「ladies watches」と検索するユーザーの主な意図は「新しい腕時計の購入」にあることが推測できますね。
そうなるとどのようなブログ記事を書けばいいかランキング上位に表示されるか?が見えるのではないでしょうか。
これらはまだ多くのサイトオーナーが利用していない戦略です。検索ランキングのライバルにうち勝つためにも、
(参考記事)
これまでのSEO、そしてこれからのSEOを考えよう。2016年版「SEO市場分析レポート」が公表される
(※本稿は「5 SEO secrets you’ll be surprised you didn’t know」を翻訳・再編集したものです)