非営利団体インタラクティブ広告事務局IABのビデオセンター・オブ・エクセレンスは、広告主向けに「分かりにくい用語であるアドバンスドTV」の本質を明確にするのに役立つ、市場のスナップショット参照ガイドを発表しました。
ここ数年「テレビ」はチャンネルが少なくなり、むしろさまざまな配信方法を束ねている象徴のようなものになりつつあるのを受け、インタラクティブ広告局(IAB)のビデオセンター・オブ・エクセレンスは、広告主達のため、アドバンスドTVやコネクテッドTV市場をわかりやすくすることに腐心しています。
この新たな取り組みは「アドバンスドTVのマトリックス」と呼ばれ、マーケットスナップショットのリファレンスガイドが含まれています。タイトルは、マトリックスへ入ることによって現実の本当の性質が露わにされるという、今や古典となりつつあるSF映画マトリックス三部作へのオマージュです。
アドバンスドTVの報酬
IABが定めた目的は、分かりづらい用語であるアドバンスドTVの本質を明確にすることです。
さまざまな定義が存在しますが、IABはアドバンスドTVのことをデータ駆動型リニアTV(Data-driven Linea)、オンデマンドTV、アドレサブルTV(ユーザーを特定できるTV)、Over-the-Top TV(OTT)と呼ばれるストリーミングサービスを含むものとして定義しています。接続されたテレビの中または付属のボックスから利用できるものです。
ダウンロード可能なマーケットスナップショットには、定義や、放送とセットトップボックス(テレビに接続する家庭用通信端末)とストリーミングTVを比較して広告配信する方法を指南した表、略語などが含まれます。
広告主にとって、このような新しいテレビの形式の理解するための努力は、ウェブサイトで知られるターゲットを絞った広告によって報われることでしょう。対して、伝統的なテレビ広告は、視聴者に好まれる特定の番組を購入するという方法に依っていました。
しかし、テレビには、ビデオやWebページ表示にはない利点が1つあります。1人だけではなく、1つの広告が複数の視聴者に見られることがあるというところです。
広告業界への提言
このような潜在的なアドバンテージが眠っているということで、IABは広告主の60%が本年はアドバンスドTVのために広告予算を増やすであろうと述べています。 アドバンスドTVの可能性を引き出すために、IABはNielsenのデジタルプロダクトリーダーシップ部門バイスプレジデントであるMarissa McArdleの提言を引用しています。
OTTが識別できるツールを活用するプラットフォーム間共通の広告測定ソリューション、家庭単位だけでなく個別端末へ指定可能にするテレビ広告、テレビとビデオの両方を網羅する業界全体の測定基準など。彼女は、上記を果たすためには業界の再編成が必要だと提言しています。