・アマゾンの熱帯雨林は記録的な速さで燃焼しており、状況は年々悪化しています。
・NASA の衛星画像で、2019 年の火災は前年よりも激しいことがわかります。
「地球の呼吸器」とも呼ばれるアマゾンは、地球の大気中に約 20% の酸素を生成します。 550 万キロメートルの範囲に広がるアマゾンの熱帯雨林には、16,000 種、 3,900 億本の樹木があります。
近年、熱帯雨林は記録的な速さで燃えています。状況は年々悪化しています。世界中の政府と環境保護主義者が、アマゾンの熱帯雨林の状況について懸念を表明しています。2019年のこれまでのところ、ブラジルの宇宙研究センターによって 73,000 件近くの火災が発生してます。
これらの大規模な火災は、森林の豊かな生物多様性を脅かすだけでなく、膨大な量の一酸化炭素と二酸化炭素の放出により、地球の大気も脅かしています。NASA の衛星から撮影された画像によれば、2010 年以降ブラジルのアマゾンで2019年が最多発火災発生年であることがわかります。
アマゾンでの火災は珍しいことではありません。熱帯雨林では、年単位や月単位にいろいろな広範囲の火災が発生しています。火災は主に天候や経済状況に左右されます。しかし世界中の環境保護主義者は、火災が偶然や故意に人間によって引き起こされたものだと信じています。2019年は、ブラジルのアマゾン中部の主要道路に沿う森林が燃えました。
宇宙から眺めると
通常、アマゾンの遠隔地での火災は衛星が最初に探知します。2002 年以来、NASA は MODIS (Moderate Resolution Imaging Spectroradiometer の略) 機器を Aqua やTerra 衛星上で使用し、地球の雲量や、陸上、海洋、下層大気で発生するプロセスなどを含む大規模なダイナミクスを探知しています。
ブラジルのパラー州付近で燃える火 |2019 年 8 月 19 日に Terra 衛星 MODISより
2019 年、MODIS はブラジルのアマゾンで 2010 年以降のいずれの年よりも活発な火災を検出しました。その年ブラジルの北部地域では記録的な火災活動が発生しました。グローバル火災排出データベースチームは、MODIS の火災検出を分析して、これらの大規模な火災が地球の大気にどのように影響するかさらに理解することに努めています。チームは7 月から 10 月にかけて頻繁に火災が発生したブラジルの州を含む 17 年間のデータを分析しました。
上の図は、MODIS からの 2019 年 8 月 22 日までのアクティブな火災探知数を示しています。このデータはまた、2019 年の火災は、森林破壊の速度の増加と一致して、放射能で測定された前年の火災よりも激しいことを示されています。
ブラジルのパラー州の近くで燃える火 | 2019 年 8 月 19 日に Terra 衛星MODIS より
このマップは、2019 年 8 月 15 日から 22 日の間に Aqua および Terra 衛星によって観測された、ブラジルで検出された火災を示しています。オレンジは火災の場所、黒は森林地帯、灰は熱帯のサバンナと森林地帯、白は都市と町を示しています。
ブラジル政府は火災に対処するためのリソースを欠いているため、今後乾季が終わる前に世界で最も多様な熱帯雨林が大きな被害を受ける可能性があります。