以前、弊サイトで「これから4年で検索語の半分は「音声入力」によって行われる!音声認識技術は最後の戦いに」という米国での「音声入力」の普及に関する記事を掲載しました。
(参考URL:https://seleqt.net/marketing/voice-recognition-increasing/)
一方日本での「音声入力」はどうなのか?という点において興味深いレポートが、マーケティングリサーチ・市場調査会社の株式会社マーシュから公表されましたので、ご紹介します。
日本での「音声入力」「音声認識」の普及実態とは?
■音声認識機能の認知度
まずは音声認識の認知度に関する調査結果が上図です。
全体では67.8%の人が「音声認識」の機能を(なんとなく)認知している状況ですが、あまり年齢別に見たときの大きな差が見られなかったのが興味深いですね。
どの世代も大体6~7割の人が音声認識についてどんなものか知っていると言うことができそうです。
続いて音声認識機能や会話機能が利用できる機器についての調査ですが、半数以上の人が「Siri」や「Google音声入力」でお馴染みのスマートフォン・携帯電話を挙げています。
つまりこれは「音声認識/会話はスマホでできるもの」というイメージが最も定着しているとも言えますね。
■音声認識機能の利用頻度
続いて「音声認識機能」の使用頻度を見ると、「使用したことはない」が大多数。ですが「スマートフォン、携帯電話」での使用歴がある人は53.4%と過半数に及びました。
ここで「週1回以上」使用する人が2割程度いるというのは注目に値しそうです。
■音声認識機能・会話機能の使用目的
最後に音声認識機能・会話機能の使用目的を見ると、
圧倒的に「検索(66.2%)」での使用が多かったようです。
以上のことをまとめると、やはり今後「音声入力」に関する認知度が上がり、音声入力機能も「最後の大詰め」をクリアした時、利用者が増大することが容易に想像できます。
なにより注目したいのは、例えばAndroidのテレビCMでも見られるシーンですが、
「OK,Google。このあたりで一番おいしいレストランは?」
というのが「音声クエリ」だった場合、従来の「テキスト入力」を前提とした検索キーワードがそのまま「音声クエリ」にも反応できるのか、という点ではないでしょうか?音声入力の利用シーンがこんな感じだと、これまでのテキスト入力を前提とした検索クエリは影響が出るものもあるかもしれませんね。
今後音声入力の普及にともなって検索クエリの質が大きな変動を迎えるかもしれません。音声クエリを前提としたキーワードを想定することは難しいかもしれませんが、検索流入を重視されているサイトオーナー/エージェントは、ちょっと心に留めておきたいことですね。
また同レポートの全文をご覧になりたい方は下記URLからご覧いただけます。
https://www.marsh-research.co.jp/examine/2807voice-recognition.html
【調査概要】
調査名: 音声認識機能/会話機能に関するアンケート調査
調査対象者: 全国、20代~60代の男女
有効回答数: 400s
調査期間: 2016年7月7日(木)~7月10日(日)
調査方法: インターネット調査