今年2016年4月にW3CのWeb Platform Working Groupが9月に「Html5.1」を勧告する計画を発表していましたが、数日前に「勧告案(PR)段階」(W3Cからの正式な勧告が行われるひとつ前の段階)に入ったというニュースがありました。
いよいよ「HTML5.1」の勧告が間近に迫っていそうですが、「HTML5.1」で新しく追加される「<picture>」や「<dialog>」などの要素は他のWebサイトやGithubに編集草案の翻訳がアップされていますので、詳しくお知りになりたい方はそちらをご覧ください。
HTML5.1Github編集草案(Github)
https://momdo.github.io/html51/Overview.html
※正式版ではありません
とうわけで本稿では「HTML5.2」の話をしましょう。
ものすごく気が早い話に思えるかもしれませんが、実は「HTML5.2」の仕様書の作成はすでに始まっています。ちなみに「HTML5.1」から「HTML5.2」への勧告は2年おきになされるとの話なので、2018年を今から見据えておいても損はありませんよ!
(※以下はあくまで議論されている内容なので、実際の正確さを保証するものではありません)
「HTML5.2」では何が来るのか?
「HTML5.2」で新しく追加される重要な要素のひとつが<script type=”module”>だと言われています。これはJavascriptなどのモジュールの読み込みをサポートするものだそうでモジュールを指定することができます。
また現在開発中の機能では、 <meta name=”theme-color”>という定義もあるそうです。これは見た目の通り「色」に関する指定なのですが、HEXやRGB形式でも指定できます。
このmetaタグを使えば、ユーザーがブラウザの設定なので色の表示をカスタマイズしていても指定した色で表示できるようになります。ちなみにこの挙動はAndroid OS上のChromeですでに確認できるようです。
「autocapitalize」の正規化の議論もなれているようです。現状のHTML5ではiPhone上のsafariのみに対応した「文頭の文字を大文字化する」拡張機能ですが、すべてのブラウザで対応できるような仕様になるかもしれません。
最後に、「アウトライン・アルゴリズム」として知られているコンセプトに関しての議論も行われています。この「アウトライン・アルゴリズム」はセクショニング要素(<article>や<section>タグのこと)に基づいてWebページの概要を生成するものです。
今後10年間の間に起こるであろうHTMLの変化についての概要でした。HTML開発者の方は、変化にふるい落とされないよう今後も切磋琢磨が必要となりそうです!
(※本稿は「Welcome to HTML 5.2!」を参考にしています)