「Discord」はゲーマー達にとって信頼できるインスタントメッセージやコミュニケーションのプラットフォームとなっています。ユーザーがテキスト、音声、ビデオ通話でリアルタイムにコミュニケーションをとれるツールです。ファイルやライブストリームの共有もできます。
多くの機能が他のインスタントメッセージプラットフォームと似ていますが、「Discord」は特有の機能と利点を持っており、公開・プライベート両方でコミュニティーやサーバーを作ることができ、複数のチェンネルを管理できます。
このダイレクトメッセージ、テーマに応じたチャットルーム、ファイル共有、比較的遅延が少ないこと、他の有名なアプリケーションと簡単に連携できるなどの機能により、Discord」がゲームユーザーにとって使いやすいチャットプラットフォームになっています。2019年5月には、登録ユーザーは2億5000万人、毎月約250億のメッセージが送られています。
しかし、いくつか欠点もあります。ニーズによりますが、もしあなたが「Discord」ユーザーなら、一部の機能が物足りないと感じるかもしれません。例えば、ユーザーの会話を他の人から閲覧できないようにするエンドツーエンド暗号化に対応していません。また、同時に10人以上のグループを作ることもできません。
多くの「Discord」ユーザーはプライバシーに関して安全ではないと感じていますが、他のコミュニティーの人やオンラインの攻撃によって乗っ取られることを懸念している人もいます。
理由は何であれ、もし「Discord」に代わるプラットフォームを探しているのであれば、この記事はぴったりです。それでは、試してほしいプラットフォームを紹介します。
9位 Chanty
<メリット>
✔使いやすく、UIがきれい
✔手ごろな価格設定
✔音声・ビデオ機能あり
<デメリット>
×GIF非対応
×連携が不十分
価格:月額3ドル/1ユーザー(ビジネスプラン)
「Chanty」は使いやすく手ごろなお値段のチームコラボレーションツールです。「Chanty」は「Discord」と異なり仮想のたまり場が用意されている訳ではないですが、共同作業を行う際の要件はほとんどを満たしています。
ユーザーはグループもしくは1対1でインスタントメッセージ、音声、ビデオ通話でやりとりできます。「Chanty」上のすべての会話は保存され、簡単にアクセスできます。
「Chanty」は必要に応じてメンバー権限の追加・削除、変更可能で、チームスペースをコントロールできます。さらに、「Chanty」は簡単にチームのタスクを看板スタイルのワークフロー管理で管理できます。これにより、チームの生産性や目標共有を実現しやすくなります。
8位 Skype
<メリット>
✔音声・ビデオ機能あり
✔10人以上でのビデオ通話可能
✔大容量のファイル制限
<デメリット>
×リソース占有
×広い帯域が必要
×チャットルームとチェンネル機能なし
価格:無料
「Skype」については世界で最も使われているコミュニケーションツールとして有名なので、詳しい説明はいらないでしょう。ただ、ゲーマーやカジュアルユーザーにとってどのように効果的なのでしょうか。見てみましょう。
「Discord」とは異なり、「Skype」はゲームユーザーに向けて作られたわけではなく、主に通話用のプラットフォームですが、「Skype」はメッセージ機能が初期ツールとして入っています。
「Skyep」は「Discord」より優れている点がいくつかあります。その1つが、優れたビデオ通話機能で同時に25人まで通話することができます。また、300MBまでのファイルを共有できるので動画や画像の共有に適しています。
更に重要なことは、「Discord」と比較して、どちらもTLS暗号化を利用してますが「Skype」はより快適に使えるセキュリティーポリシーを持っています。プライバシーが気になるユーザーは「Skype」が適してるかもしれないです。
「Skype」は個人的もしくは仕事関連で利用したいカジュアルゲーマーにとって最適なサービスです。
7位 Slack
<メリット>
✔音声・ビデオ機能あり
✔サービス連携豊富
✔チェンネル機能あり
<デメリット>
×画面共有不可
価格:無料・月額2ドル/1ユーザー
「Slack」は社内コミュニケーションアプリとしてスタートアップ、中堅、大企業世界中の企業で使える頼れるアプリです。また、多くのチームメイトや友達とやりとりするための永続的なチャットルーム(チェンネル機能)を多くのゲーマー達が利用しています。「Discord」よりもよりしっかりした機能を揃えています。
いくつもチャンネルを作成でき、プライベート・公開どちらも管理できます。プライベートチェンネルは少人数のグループでやり取りする際に利用します。招待された人もしくはチェンネルのメンバーのみが会話を閲覧することができます。
「Slack」の一番の特徴は、ファイルや動画も含め共有したもの全てが検索できるところです。フリープランの閲覧制限は、過去10,000メッセージ分までです。
「Slack」はGitHub、Trello、GoogleDriveなどのサードパーティーツールとの連携が可能です。
6位 Steam Chat
<メリット>
✔きれいなUI
✔使いやすさ
✔複数のグループやチェンネル作成可能
✔近代的
<デメリット>
×必要不可欠な機能のみ
価格:無料
Valueの運営する「Steam」は、ゲームを購入したり管理できる動画配信サービスとして有名ですが、「Steam Chat」と呼ばれる他のゲーマー達とコミュニケーションをとれるボイスチャットやメッセージサービスも提供しています。
ボイスチャットやテキストメッセージを1対1、グループどちらも送ることができます。「Discord」と同じように、様々なトピックやゲームに応じてチャットグループを作れます。招待リンクを送ることで直接グループへ友達を招待可能です。
Gif形式やビデオを含むメッセージのやり取りだけでなく、「Steam Chat」は見栄えの悪いリンク集より近代的な見た目をしています。絵文字は「Steam Chat」でも対応していますが、「Discord」ほど種類は豊富ではありません。
セキュリティーに関しては、「Steam Chat」のバックエンドはWebRTC技術に基づいていて、「Steam」内での音声通話は全て暗号化されます。さらに、P2P方式とは違い、全て「Steam」のサーバを通じてやり取りされています。
5位 Ventrilo
<メリット>
✔フリーソフト
✔軽容量
✔使いやすく、シンプルなUI
<デメリット>
×暗号化システムなし
×ビデオ機能なし
価格:フリーソフト
「Ventrilo」は軽量かつ頑丈なボイスオーバーIPアプリケーションで、ゲーマー達がチームメイトと質のいいサウンドでやり取りすることができます。ポジショナルオーディオや特殊なサウンド効果などの機能があり、サーバー上で効果的に実装されています。
「Ventrilo」の特徴の一つは、少ないCPU容量でも作動するので古いシステムにとっても理想的です。UIもシンプルですぐに基本的な使い方を把握できます。
しかし、最大の欠点は情報漏洩などを防ぐ暗号化システムを搭載していないことです。
4位 Troop Messenger
<メリット>
✔クロスプラットフォームアプリケーション
✔シームレスなUI、使いやすさ
✔プライベートチャット機能(メッセージの保存不可)
✔フリートライアルあり
<デメリット>
×連携対応アプリケーションは少ない
価格:毎月187ドル/1ユーザー(プレミアムver)
「Troop Messenger」は平均的なメッセージやコラボレーションツールとは異なります。あまり社員の多くないスタートアップや、中堅企業や大企業に関わらず、社内コミュニケーションツールに関していえば、使いやすいツールです。
音声・ビデオ通話に対応しており、更にグループチャット中に画面共有も可能です。また、チーム管理者によって遠隔でもこれらを実施できます。
チャット転送やコピー、呼び出し機能などの初期機能によってチームメイトと快適にコミュニケーションをとることができます。
「Troop Messenger」の”Burnout”(チームメンバーとプライベートチャットを実施)、”‘Forkout”(オンラインメールサービスと同じカーボンコピー機能)を含む特別な機能があり、ユーザーは同時に複数のメンバーにメッセージを送ることができます。さらに、位置情報把握機能によってメンバーの居場所を知ることも可能です。
3位 Mumble
<メリット>
✔オープンソース/フリーソフト
✔低レイテンシオーディオコミュニケーション
✔(非)データインテンシブ
✔ポジショナルオーディオ機能
✔ECDHE(フォワード・セキュリティ)
<デメリット>
×ビデオ通話機能なし
×ブラウザ利用不可
価格:フリーソフト
もしゲーム用にオープンソースのコミュニケーションツールを探しているなら、「Mumble」はぴったりです。この低レイテンシコーデック「Opus」は一般的に「Skype」のような有名なコミュニケーションアプリで利用されているものより優れています。
「Mumble」は”ポジショナル・オーディオ”という特殊な機能を持っています。この機能をオンにすると、ゲーム内の場所に対応して、全プレイヤーのゲームキャラクターの音声が3D音声効果に変化します。この機能は特定の有名なマルチプレイヤーゲームで利用できます。プレーヤーはこの機能でどのチームプレイヤーがしゃべっているのか判断できます。
セキュリティー面では、「Mumble」は128 bit AES暗号化システムを使ってECDHEプロトコルでフォワード・セキュリティを可能にしています。これによりサーバーのLTKが何らかの理由で漏洩した場合でも、過去のやりとりの安全を確保してくれます。
ゲーマーだけでなく増幅や圧縮をコントロールできる高品質な音質録音アプリを必要とするポッドキャスト配信者の中でも人気があります。
2位 TeamSpeak
<メリット>
✔信頼性と低レイテンシ
✔最高レベルのセキュリティ
✔膨大な数のサーバーアドオン対応
✔包括的な許可システム
✔低THDハードウェア
<デメリット>
×ビデオ通話機能なし
×平均的なUI
価格:フリーソフト、ゲーマーライセンス 55ドル/年
「TeamSpeak」は相互のやりとりを可能にする有名なVoIPアプリの1つです。「TeamSpeak」のサーバーは、全て、FreeBSDを含み、有名なOSで稼働しており、同時に最大32人まで(無料トライアル)利用できます。1サーバーの同時最大人数は1024人です。
クライアントサイドのソフトウェア(AndroidやiOSからのアクセスが可能)は「TeamSpeak」専用のサーバーにつながり、好きなチャットチェンネルに参加できます。
「TeamSpeak」は、ニックネームやIDネームなど初期設定時にランダムで生成される固有のIDを利用します。ユーザーが手動でサーバーに登録する必要はありません。
「Discord」の様に、「TeamSpeak」もゲーマー向けの仕様にデザインされています。低レイテンシや適応型ノイズ除去アルゴリズムなどがそれにあたります。
1位 Element
<メリット>
✔オープンソース
✔エンドツーエンド暗号化
✔ファイル共有可能
✔クロスプラットフォームアプリケーション
✔セルフホスティング
<デメリット>
×一般的なユーザー向けではない
価格:無料・スタンダードプラン 10ドル/月
以前は「Riot」という名前で知られていた「Element」は「Discord」に代わるオープンソースです。早くて安全なコミュニケーションプラットフォームを提供しています。
「Element」は「Slack」や「Twitter」などの別のコミュニケ―ションツールとの連携や、データ共有を可能にするオープンスタンダードのリアルタイム通信プロトコルである”Matrix”をベースにしています。
「Element」が優れている理由は、その柔軟性です。オープンソースプラットフォームなので、ユーザーのニーズに応じてサービスをカスタマイズできます。
「Element」は強固なエンドツーエンド暗号化(”Matrix”の高度な暗号化ラチェット)を採用しており、やりとりしているユーザーのみがデータにアクセス可能になっています。さらに、クロスサインのような高度なe2ee機能を実現しており、よりセキュリティーの高い専用サーバーを作ることも可能です。
1対1、グループでの簡単なメッセージや音声/ビデオ通話ができます。オプションとして、Jira や GitHubのようなサードパーティーのアプリケーションとの連携も可能です。