最初にどのプログラミング言語を学ぶかを決めることは楽しくもあり、今後のキャリアにかかわってくるので非常に重要でもあります。その重要な決断を下すには、エンジニアとして熟考しなければならない事項がいくつかあります。今回は、なぜJavaScriptが人気か、エンジニアのキャリア形成の視点からそれを紹介します。
2016年最も使われている言語はJavaScript
統計によると2016年に最も使われた言語はJavaScriptで、エンジニアの半数以上がJavaScriptを使った開発にたずさわっています。フロントエンドの開発は勿論のこと、バックエンドの開発に便利で、最近のトレンドではゲームやIoT(インターネット・オブ・シングス)関連に利用されています。
なぜJavaScriptは人気なのか
1. 仕事がもらいやすい
フリーランスにしても就職するにしてもJavaScriptを押さえておいて損はありません。世界的に見て、Javaが最も多くの企業から求められる言語で、JavaScriptが僅差でその次です。しかし、ひとつの案件やポジションに対しての求職者の数を見ると、Javaは2.7人でJavaScriptは0.6人とその差は歴然。JavaScriptは圧倒的売り手市場だということがわかります。
2. 長く付き合うことが出来る
開発者向けのプラットフォームサービスGitHub上の案件数を見てみると、他の言語の2倍以上差をつけてJavaScriptの案件が圧倒的多いことがわかります。案件数の増加スピードも他の言語より速く、Microsoft、Google、Facebook、Netflixの巨大企業の牽引もあり、今後ともこのトレンドが長く続くと考えられます。
3. 学習する難易度が比較的低い
多くのエンジニアにとって、PythonやRubyのようなスクリプト言語を学ぶことはさほど難しくないとされていて、JavaScriptも同等のレベルの言語だと位置づけられています。どれぐらいの難易度かと言うと、大学などで広く教えられているJavaやC++よりも容易なものだといわれています。
プログラミング言語の難しさ比較(画像引用元: https://xkcd.com/435/)
4. 取組めるプロジェクトが多い
どのようなプロジェクトに関われるかがエンジニアには重要です。JavaScriptはWebブラウザー上で動作するので、自由度が高く、基本的には環境を選びません。従って、JavaScriptを自由に使いこなせれば比較的なんでも開発できるエンジニアとして活躍できます。
エンジニアの中には言語をとりあえずかじってみるコレクター的なエンジニアも存在します。もし、エンジニアとして成功したいと願うならば、初めのうちは対応できる言語を増やすよりも、まずはJavaScriptのような柔軟性のある言語を深く学ぶことをおすすめします。
その後、余裕があればゲーム開発向けのC++や大企業案件向けのJavaなど必要に応じて知識をつけると適応能力の高いエンジニアとして活躍できます。
この記事は「What programming language should you learn first?」を翻訳・再編集しています。