Webエンジニア・クリエイターのにとって「フリーランス」は自身のキャリアパスにおいて重要な選択肢のひとつでしょう。
ずっと勤め続ければやがて給料が上がるかと言えば、そうでもないのが最近の会社員の実態……しかし一方で「独立した後ってどうなっちゃうの?やっていけるの?」は、独立した張本人しかなかなか見えてこない状況もありますよね。
そこで業界最大手のエンジニア・クリエイター向け求人サイト「レバテック」を運営するレバレジーズ株式会社が「フリーランスに転身した後」に関して興味深いアンケート調査を行いました。
以下、詳しく見ていきましょう。
フリーランスに転向した後の調査
■フリーランスとなった理由は?]
約4割の回答者が「収入増」を理由に挙げているようです。確かにインハウス(企業勤め)のエンジニア・クリエイターが翌月の収入を10万円アップさせようと思ってもなかなか難しいもの。フリーランスになる動機面では「自由」よりも「収入面」が大きいことがうかがえますね。
また今回の調査では回答者属性の詳細が明らかにされていませんが、もし既婚女性の回答者が多ければ「家事に使える時間を増やしたかった(4%)」はもう少し上昇する可能性がありそうです。
■直近1年の収入の推移は?
「収入が増えた」と回答したのがトータルで「44%」に対し、「収入が変わらずor減った」と答えたのがトータル「56%」。「収入増」を目指してフリーランスに転向したエンジニア・クリエイターが、その目標を達成できるのはおおよそ半々と言ったところなのでしょうか。
また「フリーランス転向後の収入への満足度」に関する回答では、
「やや満足」以上の満足を示した回答者が2割に対し、「やや不満」以上の不満が約4割に昇ったことは留意が必要そうです。この結果はポジティブな意味にもネガティブな意味にもとれそうですが、下図を見ればその原因が推測できそうです。
■受注する案件選びで重視することは?
フリーランスとは「個人事業」。限られた自身のリソースをどう効率的に配分するか?は死活問題にもなりえますが、「報酬・作業時間」というリソースと報酬に関する項目が「47%」を占めたのはある意味自然な結果なのかもしれません。
ですが、それにも関わらず収入になんらかの不満を感じているフリーランスが4割を占めたのは「受注単価が期待する水準を上回らない」という一面があるのかもしれませんね。
■今後のフリーランスとしての活動予定は?
最後に、今後のフリーランスとしての活動予定を聞いたところ「5年以上」が24%に対し、「5年以内」が28%と短期志向な展望が少しばかり上回ったようです。
ちなみに回答者の年齢(下図)では、
「30代(52%)」が過半数になりました。
このことからフリーランスは何もキャリアのゴールというわけではなく、「フリーランスとして数年キャリアを積み、よりよい雇用条件も視野に入れながら、インハウス/フリーを横断しながら柔軟なキャリアを歩んでいく層」が一定数いることがわかります。
これをこれまでの「どの企業を勤務先に選ぶか?」という選択肢に「フリーランス」という選択肢がひとつ加わったと捉えると、今後エンジニア・クリエイターの「独立」は「当たり前」化する可能性もあるかもしれませんね。
◆調査概要 調査方法 :調査用紙による紙のアンケート 調査対象 :「レバテック」へ新たに登録したエンジニア・クリエイター 有効回答数 :739名 調査期間 :2015年1月14日~2015年12月3日
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