Oculus RiftやHTC Viveといった高性能のVRヘッドセットは高画質/高音質のバーチャル空間を演出し、さらに、モーションコントローラーを導入することで、よりインタラクティブなバーチャル体験を可能にしました。
先日、視覚(高画質)・聴覚(高音質)に加えて、触覚を刺激するような【次世代のVR】を考える日本のハッカソンイベント「ショッカソン」を取り上げましたが、中国のスタートアップDexta Roboticsは一足先にひとつの完成形を提示してくれました。
Dexmoと呼ばれるこの製品はX-MENの鉤爪のようなグローブ型のデバイスになっています。バーチャル空間にあるモノを触ると、指に力の反作用が加えられ、本当にその場所にモノがあるように(触っているように)触覚を刺激するのです。アーム部分はひとつひとつの指に接続されていて、アームから指に力が加えられます。この力がモノを触る感覚や握る感覚を仮想的に再現することで、より没入感の高いVR体験が可能になるとされています。
最新のデモ動画では、やわらかいアヒルのおもちゃを握る様子や、木の机を分解して投げる様子を見ることができます。
Dexta Roboticsは20以上のプロトタイプを制作し、2年の製作期間を経てこの完成形にたどり着いたそうです。まだDexmoを使うメリットのあるコンシューマソフトが販売されていないことから、それがリリースされるまではDexmoの販売は見送られるそうですが、大手VRメーカーと共同開発することができれば、リリースはそれほど先の話ではないのではないかと予想されています。
触覚を刺激するデバイスはVRの歴史を大きく動かすことは間違いありません。
この記事は「Dexmo exoskeleton glove lets you touch and feel in VR」「This exoskeleton glove could let you feel the ‘shape’ of virtual reality」を翻訳・引用しています。