セクション1. なぜ人々は金銭的支援を求めるのでしょうか
多くのオープンソースの仕事はボランティアです。例えば、誰かがプロジェクトでバグを見つけた際、仕事や自分の時間にその修正をするということをしています。
オープンソースに関与する人が金銭的報酬を求めないのにはいくつか理由があります。
- ・気に入っているフルタイムの仕事が他にあるから
- ・趣味としてオープンソースに関わっているから
- ・オープンソースに貢献することで評判をあげる、新しいスキルを学習する、コミュニティに愛着があるなどの利点を感じている
他の人にとっては、オープンソースへの貢献に多くの時間が必要な場合、金銭的報酬があると参加できる可能性があります。
金銭的報酬を得るには、自分の時間に投資してもらうか、プロジェクトで組織的な資金提供を受けるかの2つの方法があります。
セクション2. 自分の時間に投資してもらう
現在、多くの人がオープンソースの仕事でパートタイムもしくはフルタイムで金銭的報酬を得ています。最も一般的な方法は、あなたの雇用主と会話し、自分の時間に投資してもらうことです。
あなたの雇用主が実際にオープンソースのプロジェクトを活用している場合、投資をお願いすることは簡単でしょう。もしオープンソースのプロジェクトに関わっていない場合は、すぐに探しましょう。現在の仕事の成果がオープンソースの方が望ましく、オープンソースを活用したソフトウェアを社内用に開発し、雇用主にアピールしましょう。
多くの企業が、自社のブランド確立と優秀な人材を採用するために、オープンソースのプログラムを開発しています。
セクション3. プロジェクトで組織的な資金提供を受ける
いくつかのオープンソースプロジェクトは、企業、個人およびその他から資金提供を受けています。
提供された資金は、プロジェクトメンバーの報酬、サーバーのホスティング費用などの運営費、もしくは新機能開発に使われます。
オープンソースの人気が高まっていますが、プロジェクトへの資金提供はまだ実験的で、以下はその例です。
- ・クラウドファンディングや寄付で資金を集める
- ・ソフトウェアの財団や企業から資金を集める
- ・ソフトウェア財団を通じたキャンペーンや個人からの寄付で資金を集める
セクション4. 金銭的報酬の提案書を作成する
あなたのプロジェクトが新しいアイディアの場合、ターゲットとなる資金提供者候補を見つけ出し、説得力のある提案書の作成に力を注ぐべきです。
資金提供を受けるには以下の質問に回答できなければなりません。
インパクト
- ・そのプロジェクトでどんなことが便利になるのか?
- ・ポテンシャルのあるユーザーはなぜプロジェクトを気に入るのか?
- ・5年後、そのプロジェクトはどうなっているか?
牽引力
- ・あなたのプロジェクトが優位なことを示す証拠を集めましょう
- ・企業や影響力のある個人であなたのプロジェクトをすぐに使ってくれる人はいますか?
- ・もしいなければ、著名な人でサポートしてくれる人はいますか?
資金提供者への価値
- ・資金提供が可能な人々は投資機会を多く持っています。彼らにとってあなたのプロジェクトは魅力的ですか?
- ・彼らが個人的に得る利点は何ですか?
資金の利用
- ・プロジェクトメンバーに給料を払うことよりも、プロジェクトのマイルストーンと成果物に注力してください。
どのように資金提供を受けるか
- ・資金提供者は資金の利用に条件を付けていますか?条件は資金提供者によって異なるので、事前に情報収集をしておきましょう。
セクション5. 試してみて、決して諦めない
資金提供を受けるのは簡単ではありません。あなたがどのように資金提供を受けたいかを明確にし、調査を実施し、資金提供者の立場になって考えることで、説得力のある提案書を作ることができるでしょう。
※本稿は「Getting Paid for Open Source Work」を翻訳・再編集したものです。