立命館大学広報課によると、文学部の東山篤規(ひがしやま・あつき)教授が「光学的・身体的変換視野の効果(股のぞき効果)」に関する研究で第26回イグノーベル賞知覚賞を受賞したそうです。
なお、同研究は大阪大学人間科学研究科の足立浩平(あだち・こうへい)教授との共同によるものです。
東山教授は「触覚と痛み」と「空間知覚」を研究テーマに、人間の感覚・知覚に関する研究を行ってきました。今回の受賞は「股のぞき」によって視野と上体を逆さまにすると、視野が平面的に見え、とくに遠くの物が小さく接近して見えるという現象の解明が対象となっています。
この現象の代表的な事例として、京都府の天の橋立で砂嘴を股のぞきしてみると、砂嘴が橋のように空にかかっているように見えることが挙げられています。
実験によって、これは網膜像の上下ではなく上体の上下の逆転が原因で視覚世界が変化することによって生じることがわかったそうです。
なお、東山教授の受賞は日本人としては10年連続の受賞となるとのことです。
東山教授は「浮世離れの感がする研究を真剣に取り上げ、評価してくれたことをうれしく思う。若い学生・研究者は、誰もしないこと、面白いと思うことを研究してほしい。研究成果を英語で海外に発信する重要性を再認識した」という趣旨のコメントを寄せています。
人々を笑わせ、そして考えさせる業績を称えるイグノーベル賞は、人々の科学、機械、テクノロジーへの関心を刺激するために制定された賞で米国の「Annals of Improbable Research」誌が1991年に創設。授賞式はハーバード大学の学生団体が共催しています。
股の下から後ろをのぞく…
そういえば社会人になってから一度もやったことがないかもと思った筆者はやってみました。童心にかえると共になんとなく肩甲骨辺りの筋肉がストレッチできた気もします。子どもの頃はストレッチなんか気にしたことなんてなかったのに(笑)