「インダストリー4.0」(第四の産業革命)という言葉をご存知でしょうか?
主にドイツで実用化に向けた取り組みが積極的に行われている技術ですが、簡単に言うと工場の機器すべてをインターネットに接続し(IoT)、AIやビッグデータと連携することで単に工場が「製造」を担うだけでなく「スマートファクトリー(考える工場)」とする試みです。
これにより製造コストが大幅に引き下げられることはもちろん、これまでの「少種類のマスプロダクション(大量生産)」が、「カスタマイズ/パーソナライズされたマスプロダクション」へと根本的にシフトする可能性が見込まれています。
つまりこれまでの大量生産システムで作られる1自動車メーカーの車が数百種類ほどだったとすれば、「インダストリー4.0」においては、何百万種類もの車種をユーザーの趣味嗜好に合わせて、製造コストを高騰させることなく提供できることになるのです。
と、堅い話はここまでにして、「ねんどろいど」をはじめとするフィギュア製造でおなじみの株式会社グッドスマイルカンパニーが、同社が思い描くフィギュア工場の未来の姿を描いた映像作品「FUTURE FACTORY」を制作し、昨日24日一般公開しました。
▼「FUTURE FACTORY」
こちらの「FUTURE FACTORY」はグッドスマイルカンパニー創立15周年を記念して制作されたもので、「ロボット工場長」という架空の存在が、鳥取県倉吉市に実在する「楽月(らくつき)工場」の日常に溶け込む様子をリアルに表現しながら、同社が目指すフィギュア工場の未来を描いた作品です。
そしてその工場長がこちら。
名前:L.U.C.K.Y(通称:らっさん)
生まれ:アメリカ合衆国
年齢:2014年製
設定年齢:50歳
2014年生まれにして、なぜか「50歳」設定。
酸いも甘いもというよりかは、主に酸っぱいほうばかり知っている工場長「らっさん」の人間臭さが近未来工場とのミスマッチを生み、かなりいい味を出していますね。
そして精巧なフィギュアで定評のある「グッドスマイルカンパニー」らしく、耳元には工場長アイテム「赤ペン」が差し込んであるという芸の細かさ。
AIを搭載したロボットの駆動音が冷たく響く未来工場のイメージとは真逆の、どこか「ほのぼの」した人と「設備」が共存する未来のフィギュア工場が描かれていますね。
実際の「インダストリー4.0」が実現した世界の工場がどんな空気感を持っているかはわかりませんが、こんな未来の工場ならアリ、でしょうか?
【株式会社グッドスマイルカンパニー15周年スペシャルサイト】