・不規則な睡眠パターンは、将来代謝異常を引き起こします。
・睡眠が1時間変動する毎に、高血圧、肥満、高血糖、高コレステロールになる可能性が2倍になります。
電子機器の過剰な使用、夜のアクティビティ、露光量の増加などの現代のライフスタイルと環境は、十分な睡眠を提供しません。しかしそれだけでなく、日常の睡眠を妨げます。
十分な睡眠は、糖尿病、肥満、メタボリックシンドロームにつながっていることが、近年の研究で明らかになりました。しかし、不規則な睡眠による影響はあまり知られていません。(日々の睡眠タイミングの大きな変動や、時間)
現在、アメリカの健康福祉サービス部署の研究者は、不規則な睡眠と代謝異常のつながりについて、論文を発表しています。彼らは、睡眠の変動が1時間増える毎に、複数の代謝異常が起こる確率が2倍になることを発見しました。
彼らは、アテローム性動脈硬化症の多民族研究に参加した、45~84歳までの2003名のデータを分析しました。参加者達は6年間研究され、7日間連続でアクティグラフ腕時計を着用し(人間の安静/活動サイクルを監視するもの)、毎日の睡眠時間を記録するよう言われていました。
彼らの睡眠パターンの他に、健康とライフスタイルに関する要素も考慮されました。全てのアクティグラフの記録は、2010~2013年の間に追跡され、2017年まで追われました。
参考:American Diabetes Association| DOI:10.2337/dc19-0596 | NIH
この研究の大きな強みは、客観的なメトリックと広い範囲のサンプルです。この研究は現在の要素だけを見ていたわけではありませんが、不規則な睡眠パターンが、将来代謝異常にどう影響するかを分析しています。
結果
寝る時間の大きな変動と起床スケジュールは、代謝問題の高い有病率に繋がることを、研究結果は示しました。さらに驚くべきことは、これらの関連は、平均睡眠時間を長くしても変わらなかったということです。
寝る時間にこだわらないことは、高い代謝機能障害のリスク、総トリグリセリドなどの同時問題、高い胴囲、低HDLコレステロールなどにつながることを、研究結果が表しています。
より具体的に、睡眠タイミングの1時間毎の上昇は、メタボリックシンドロームに23%関係し、また、睡眠時間の1時間毎の増加は、より27%高く関係します。
変動率の高い睡眠(1時間より多い)は、アフリカ系アメリカ人、交代制労働者、喫煙者に多く見られました。これらの参加者たちは、より高いカロリー摂取量、高い抑うつ症状、および睡眠時無呼吸と呼ばれる深刻な睡眠障害を持っていました。
また、一貫した睡眠パターンは、より好ましい代謝プロファイルにつながることも、研究は証明しました。これは、通常の睡眠パターンを維持することが、代謝に良い影響を与えることを示しています。
文献:How Your Sleep Reflects Your Personality?
正確な結果を得るために、代謝プロファイルに長期的、または短期的に介入し、更に研究が必要です。またグループ間で、一貫した睡眠を強化し、維持する行動アプローチを検出する必要もあるでしょう。