一般販売モデルPepper(家庭用)には家族の顔を認識する顔認証システムが搭載されています。家族登録をおこなうと、Pepperが名前を呼んでくれたり、伝言機能を利用することができるようになっています。一方、法人向けの顔認証サービスに関しては現在「coming soon」の状態です。
画像引用元:Softbank HP
法人向けPepperに顔認証機能が搭載されるようになると、受付のスムーズ化や個人対応の接客など、利用の幅が大きく広がると考えられます。
本日、Pepperの法人向け顔認証機能に関して新たなソリューションが一気に2つ発表されました。
顔認証で鍵の開閉をおこなう
スマートロックの開発をおこなう株式会社ライナフは、Pepperを活用した鍵の開閉システムを開発しました。これまでスマートロックというと、スマートフォンアプリや電話を使った鍵の開閉が主流でしたが、今回ライナフが新たに開発したシステムは「Pepperを使った顔認証による鍵の開閉」です。Pepperと会話し、顔が認識されるとスマートロックが開錠されます。
このシステムはシニア向けの見守りサービスとしても応用が期待されています。Pepperと会話しながら鍵の開閉をおこなうので、ボタン操作を全く必要としないスマートロックになります。また、鍵の開閉が一定期間なければ、事前に登録をしていた関係者に連絡がいくといったサービスもあり、シニアだけでなく、子どもの見守りシステムとしても利用できるでしょう。
自宅に限らず、オフィスや店頭に置くことで違った使い方も考えられます。
顔認証で性別や年齢を推定する
通貨処理機など、通貨の認識・識別技術を開発しているグローリー株式会社がみずほ銀行とともに提案するPepperの新たなアプリケーションは、顧客目線でここに銀行があれば便利だと思われる様々なロケーション(コンビニ、駅、病院、介護施設など)にPepperを設置し、銀行業務をおこなうというものです。
みずほ銀行八重洲口支店で9月1日から1ヶ月にわたって開催される展示では、グローリー株式会社の顔認証技術を活用した、ユーザーの年齢と性別を推定するシステムを構築しているとのこと。
顔を見ただけで年齢と性別を推定することができれば、ビッグデータの収集方法としてはかなり効率の良いものとなるでしょう。
いまは様々な企業が個別にPepper向けの新しいアプリケーションを開発しています。
次々と新しいソリューションが生まれてくるので、日々のPepperの進化には目が離せません。
▼株式会社ライナフ
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