話題

話題

PR

今やクラシックカー、ヴィンテージカー!かつて自動車業界に革命をもたらしたクルマ22選

RankRED

RankRed is a place where you can find a lot of interesting and inspiring stuff about science and technology, internet, programming tools and plugins, robots, machines and high tech gadgets, and much more.

本記事は、Cars That Brought the Revolution in Automobile Industry
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

468 views

読了時間 : 約9分9秒

強力なV16エンジン、前輪駆動機構、ピストンのないエンジン・・・こういった複雑な機構は、たった数ヶ月では開発できません。現代の技術をすべて搭載した夢のクルマを開発し、作り上げるには、文字通り400年の歳月が必要だったのです。この記事では、自動車業界に高度な技術や快適性、機能をもたらしてきた過去から現在までのクルマのほとんどをご紹介します。

 

Fardier à Vapeur(1771年)

自動車の歴史は、1769年から1771年にかけてニコラ=ジョゼフ・キュニョーが自走式自動車を発表したことに始まります。キュニョーはフランスの発明家で、Fardier à Vapeur(フランス語、蒸気運搬車の意味、通称「キュニョーの砲車」)の発明で広く知られています。

 

キュニョーのFardier à Vapeurは、重さが約2.5トン(2,500Kg)で、後部に2つ、前部に1つ、合計3つの車輪がありました。前輪は蒸気ボイラーと機構を支え、動力装置は車体後部に搭載されていました。4人の乗客を乗せ、時速2.25マイルで走りました。

 

しかし、走行中に重量配分や蒸気ボイラーの効率など、多くの重大な問題が発生したため、1880年、国王ルイ15世は、この車をConservatoire National des Arts et Métiers【現在のフランス国立工芸院】に移管するよう命じたのです。

 

パフィング・デヴィル号(1801年)

画像出典:Flickr

 

1801年、リチャード・トレヴィシック【イギリスの機械技術者】は蒸気道路機関車を製作し、6人の乗客を乗せてビーコン村を横断するデモンストレーションを成功させました。多くの人が、蒸気で動く道路用車両の最初のデモンストレーションであると信じています。

 

トレヴィシックのパフィング・デヴィル号は、ボイラーの水を沸騰させて蒸気を発生させる高圧蒸気機関を使っています。そして、その高圧を利用してエンジンのピストンを動かすのです。

 

イポモビル(1863年)

1863年、エティエンヌ・ルノワール【フランスの技術者・事業家】は、内燃機関を動力源とする自動車「イポモビル」を発明しました。もともとイポモビル【フランス語、馬力による、という意味】とは、馬で引く荷車や馬車のことです。一方、ルノワールのイポモビルは、1860年に自ら設計したガスエンジンをベースに、水素ガスを燃料とする1気筒の内燃機関を搭載していました。エティエンヌ・ルノワールは1860年に史上初のガソリン内燃機関を使用したのです。初のテスト走行では、フランスのパリからジョアンヴィル=ル=ポンまで、約11マイルを約3時間で走行しました。

 

モトールヴァーゲン(1885年)

モトールヴァーゲン(1885年、ドイツで開発)は、現代の自動車の最初の祖先とされています。カール・ベンツ【ドイツのエンジン設計者、自動車技術者】が発明し、1886年にドイツ特許を取得してRheinische Gasmotorenfabrik Benz & Cieの名で生産しました。

 

モトールヴァーゲンは、三輪車で、エンジンは後部にあり、鋼管に木工細工のパネルがついていました。ソリッドゴムタイヤを装着した車輪は、ベンツ独自のデザインです。後部には完全な楕円形のスプリングが使用され、センターシャフトとチェーンドライブが左右に配置されていました。

 

エンジンは、ベンツ製954cc単気筒4ストロークを使用。このエンジンは、250回転で67馬力(0.50kW)を発生しました。エンジンの重量は約220ポンドと、当時としては非常に軽量でした。オープンクランクや滴下給油方式など、他の自動車とは一線を画す近代的な新技術をフル装備していたのです。

 

フォード・モデルT(1908年)

画像出典:Wikimedia

 

フォード・モデルTは、1908年から1927年にかけてアメリカのフォード・モーター社によって生産されました。その近代的な技術、信頼性の高い構造、そして最も重要なのはそのマーケティングによって、20世紀で最も影響力のある自動車に選ばれました。1908年頃、すでに多くの自動車が存在していましたが、フォード・モデルTが登場するまでは、中流階級の人々にとっては保守的で高価すぎるものがほとんどでした。これは、間違いなくその世代の最初の組立ラインで大量生産された自動車であり、手頃な価格の自動車となったのです。

 

177立方インチ(2.9リッター)の4気筒エンジンを搭載し、20馬力を誇り、最高速度は40〜45マイル(約15km)でした。エンジンはフロントに搭載され、後輪駆動方式をとっていました。

 

オースチン7(1922年)

画像出典:Wikimedia

 

オースチン社は、1905年にハーバート・オースチンによって設立されたイギリスの自動車メーカーであり、現在はブリティッシュ・モーター・カンパニーとして知られています。

 

1920年、ハーバート・オースチンは、主に都市部の中流家庭のニーズに応えるため、より小型でコンパクトな車のコンセプトを打ち出しました。その後、スタンレー・エッジと共同で、4気筒エンジンを搭載した小型車の開発に成功しました。エンジン設計は、排気量696cc(55mm×77mm)、出力7.2馬力です。また、スタンレー・エッジは3速ギヤボックスやクラッチアセンブリなど、他の機械部品の設計も担当しました。オースチン7のデザインは、プジョーのクアドリレット・モデルから大きな影響を受けています。

 

オースチン7は、これまでに作られた車の中で最も人気があり、広く複製された車のひとつです。BMWや日産のような大物も、オースチン7モデルのデザインを最初の自動車に採用しました。

 

ランチア・ラムダ(1922年)

ランチア・ラムダは、1922年から1931年までの期間にランチア社【イタリアの自動車メーカー】で生産された車です。この車は、初めて耐荷重性のあるモノコックボディを採用し、独立懸架【サスペンション形式のひとつ】のパイオニアとなりました。また、ランチアはショック・アブソーバー【機械的な衝撃を吸収する装置】を発明しました。

 

アルミニウム製のランチアV4エンジンも立派なものでした。3つの排気量とも120mmの長いストロークを共有し、1本のカムシャフトがシリンダーの両バンクに対応するSOHC設計でした。

 

キャデラックV-16(1930年)

画像出典:Wikimedia

 

キャデラックV-16は、1930年から1940年の生産終了まで、キャデラックの最高傑作のひとつとされた自動車です。11年間で約4,076台が生産されました。このモデルは、アメリカで初めて生産ラインに到達したV16エンジン搭載車です。V16エンジン搭載のキャデラックは、当時最も伝説的な超高級車のひとつでした。

 

アルヴィス・スピード20(1932年)

アルヴィス社は、1919年から1967年までイギリスの都市コベントリーで活躍した自動車メーカーです。その中でも特に注目されたのが、1932年から1936年にかけて製造されたアルヴィス・スピード20でした。スピード20は、シンクロメッシュ【マニュアル・トランスミッションにおいてギヤの回転差を同調させる装置】のギヤボックスを採用した最初の車です。

 

スピード20は、同社の車シルバーイーグルに搭載されていたエンジンを改良したもので、87馬力(65kW)を発生しました。

 

フォードV8(モデル18)(1932年)

モデルAに続き、フォード社は1932年、まったく新しいモデルを発表しました。モデル18は、アメリカ車として初めて巨大なV8エンジンを搭載したモデルです。V型8気筒は「モデル18」、通称「フォードV8」として販売されました。全く新しいフラットヘッドV8エンジンで、221立法インチ(3.6リッター)です。V8は導入時、65馬力(48kW)でした。このエンジンの選択は、4気筒よりも人気がありました。

 

メルセデス・ベンツ380(1933年)

メルセデス・ベンツ380は、ドイツの自動車メーカー、メルセデス・ベンツ社が1933年に発表した8気筒エンジン搭載の自動車です。高速車に搭載された「Kompressor(コンプレッサー)」(過給機)から、メルセデス・ベンツ・タイプ380 Kとも呼ばれますが、メーカーがこの呼称を公式に使用することはありませんでした。メルセデス・ベンツ初の独立懸架方式を採用し、リアはダブルジョイントのスイングアクスル、フロントはダブルウィッシュボーンで、ホイール位置、コイルスプリング、ダンピングは別々です。

 

タトラ77(1934年)

タトラ77(T77)は、1850年に設立されたタトラ自動車会社【チェコ】の、最初に連続生産された、空気力学的に設計された自動車です。設計は、ハンス・レドヴィンカ【オーストリア=ハンガリー帝国出身の自動車技術者】と、ツェッペリンの航空力学エンジニアであったポール・グレイが担当しました。タトラ77は、75馬力(56kW)の3.4リッター空冷V8エンジンを搭載した馬車型自動車です。オーバーヘッドバルブ、半球型燃焼室、ドライサンプ、完全独立懸架、リアスイングアクスルなど、先進の技術を駆使しています。

 

タトラ社は、このエンジンの初の量産を成功させました。このような画期的なアプローチで新車コンセプトを打ち出したのには、数多くの理由がありました。まず、スピードの2乗に比例して大きくなる空気抵抗の低減を目指したこと。次に、一般的なボディ形状の自動車では、より高い速度に達するために非常に強力なエンジンが必要だったことです。

 

シトロエン・トラクシオン・アヴァン(1934年)

現在では、どんな自動車も前輪駆動が義務づけられていますが、1930年代以前はそうではありませんでした。前輪駆動の機構は、実はフランスの自動車メーカー、シトロエン社がトラクシオン・アヴァンで実現したものだったのです。FWD(1928年)【アルヴィス社】、L29(1929年)【コード社】が、史上初の前輪駆動を持つ車でしたが、あまり成功しませんでした。

 

アヴァンでは、シトロエンはスチール製の強固な単一のボディフレームを提供しました。そのユニークなデザインは、トラクシオン・アヴァンを非常に芸術的でグラマラスなものにしたのです。そのデザインは、当時の従来のデザインよりも車を軽くすることができました。時速100kmに達することができ、燃料消費量は100kmあたり10リッター(24mpg)と、かなり優秀でした。

 

ロールス・ロイス・ファントムⅢ(1936年)

ロールス・ロイス・ファントムⅢは、1936年にロールス・ロイスLTDから発売されました。ファントムⅢは、史上初めてV12エンジンを搭載した高級車でした。ボア3.25インチ(82.5mm)、ストローク4.5インチ(114.3mm)、447立法インチ(7.32リッター)のアルミニウム合金製V12エンジンを搭載していました。プッシュロッド式で、オーバーヘッドバルブはシリンダー間の谷間にある1本のカムシャフトで作動します。

 

GAZ-M20ポピェーダ(1946年)

第二次世界大戦後、自動車のデザインはいくつかの革命的な変化を遂げました。その代表的なものが、ポントン型(コンパクトなレッジを持つ)車の採用であり、その最初の車がソ連のGAZ-M20ポピェーダです。

 

GAZ-M20「ポピェーダ」は、1946年から1958年までGAZ【ゴーリキー自動車工場】がソビエト連邦で生産したエグゼクティブなセダン型自動車です。50馬力(37kW、51PS)の2,112cc(129立法インチ)4気筒エンジンを搭載していました。コスト効率を考え、エンジン構造の一部はクライスラーが20,000ドルで購入した1935年製のダッジD5をベースにしています。

 

シトロエン・DS(1955年)

トラクシオン・アヴァンの成功を受けて、シトロエン社は1955年にシトロエン・DS(またはシトロエン・ID)を発表しました。イタリアの彫刻家・工業デザイナーであるフラミニオ・ベルトーニと、フランスの航空技術者アンドレ・ルフェーブルがデザインしたものです。シトロエン・DSは、完全な空気力学、先進的なボディデザインと革新的な技術で注目を集めました。このDSは、1999年に世界で最も影響力のある自動車デザインの投票「カー・オブ・ザ・センチュリー」で3位に選ばれ、「クラシック&スポーツカー」誌の「史上最も美しい車」に選ばれました。

 

シトロエン社がもたらした多くの技術革新の中には、オートレベラー【自動車高調整装置】や可変地上高を含むハイドロニューマチック・サスペンションがあります。また、クラッチやトランスミッションにもサスペンションを採用しています。

 

ジャガー・Eタイプ(1961年)

ジャガー・Eタイプは、1961年にジャガー社【イギリスの高級車メーカー】によって初めて製造されたイギリスのスポーツカーで、クラシックなスポーツカーのデザインのひとつです。美しさと性能、そして柔軟な価格設定が完璧に融合していました。Eタイプは、0~60秒で時速50マイルを記録し、モノコック構造、ディスクブレーキ、ラック・アンド・ピニオン【歯車の一種】型ステアリング、さらに比類なき外観を備えていました。

 

2008年3月、ジャガー・Eタイプは、デイリー・テレグラフ紙のオンライン・リスト「世界で最も美しい車100台」で1位を獲得しました。

 

フォード・マスタング(1965年)

フォード・マスタングは、1965年に生産されたフォード・モーター社の製品で、現在も稼働している連続生産車です。フォード社は、国際市場で初めて「ポニー・カー【フォード・マスタングの愛称】」を導入した自動車会社です。マスタングは、シボレー・カマロ、ポンティアック・ファイヤーバード、AMC・ジャベリン、改良型プリムス・バラクーダ、ダッジ・チャレンジャーといった競合車を生み出しました。

 

スバル・1000(1966年)

1966年、富士重工業【現・SUBARU】が生産したスバル・1000は、ボクサーエンジンを搭載した日本初のセダンであり、前輪に初めて「ダブルオフセット・ジョイント」というドライブシャフトを導入しました。4気筒55馬力(41Kw)のエンジンを搭載していました。

 

オールズモビル・トロネード(1966年)

オールズモビル・トロネードは、ゼネラルモーターズ社の一部門であるオールズモビルから1966年に発売されました。サンダーバード【フォード社】やビュイック・リヴィエラ【ゼネラルモーターズ社のビュイック部門】といった他の車と競合するように設計されました。

 

1937年のコード社以来、アメリカで製造された前輪駆動機構を持つ2番目の車となりました。電子制御のアンチロックブレーキシステムとエアバッグの安全システムを導入した自動車としては最初になります。エンジンは、425立法インチ(7.0リッター)385 馬力(287 kW)ロケットV8 エンジンを搭載していました。

 

メルセデス・ベンツ Sクラス(1973年)

メルセデス・ベンツSクラスは、「Sonderklasse(特別クラス)」とも呼ばれ、ドイツの自動車メーカーであるメルセデス・ベンツ社が生産するフラッグシップカーのシリーズです。Sクラスは、50年以上にわたってメルセデスのトップモデルとして、様々な変身を遂げてきました。Sクラスは、ドライブトレイン技術、インテリア機能、安全システムなど、自動車における最新のイノベーションを数多く搭載しています。

 

特に、電子制御トラクション・コントロール・システムやシートベルトは重要な技術革新のひとつです。Sクラスは、2013年以前のモデルの中で、世界で最も売れている高級セダンにランクされています。

 

フォード・フォーカス(1998年)

1998年に発売されたフォード・フォーカスは、フォード・モーター社のプロデュースにより、自動車産業に革命的な変化をもたらしました。ハッチバック車は数多くありましたが、フォード・フォーカスは、トヨタ・カローラを抜いて、ハッチバック車の中で最も売れたと言えるでしょう。

おすすめ新着記事

おすすめタグ